カヌーを積んだバリアント。クルマの達人が選ぶ趣味用クルマを紹介!

地元立川で「BASE CAMP VWs」を営んでいる並木博行さん。そんなクルマのプロである並木さんは、フロントフードの中はもちろん、リアエンジンの上にもラゲッジスペースを持ち、大量の荷物を積載可能なタイプ3バリアントをアクティビティの相棒として活用。真っ赤なカヌーをルーフに積んで行きつけの湖で最高の休日を過ごしている。

カヌーやキャンプに最適な、お気に入りのプライベートカー。

並木博行さん|若い頃から空冷VW好きで、現在でも複数台のVWを所有。長年の空冷VWショップ勤務を経て、15年ほど前に独立。地元立川に自身のショップ。BASE CAMP VWsをオープンした。愛犬FIOもこのバリアントが大好きで、一緒に出掛けることも多いそう

タイプ3は、いわゆるビートルの派生モデルとして’71年に登場。セダン型のノッチバック、スラントバック型のファストバック、そしてこのステーションワゴン型のスクエアバック(バリアント)が用意された。

ここに紹介するイエローの’71年式のタイプ3バリアントは、東京都立川市で空冷VWの専門ショップ「ベースキャンプVWs」を営む並木さんが、オープン当初から売り物にはせず、自身のプライベートカーとして13年以上所有し続けている「お気に入りの一台」だ。

若干の手直しはされているものの、新車当時のインテリアをそのままキープしている。ダッシュ下中央にはクーラーを設置しており、夏でも快適だ

状態の良いボディのバリアントは、フルオートマチックトランスミッションの北米仕様という珍しい個体で、1.6リッターのエンジンとの組み合わせは決してパワフルではないが、イージードライブが可能。さらにクーラーも装着し、シーズンを問わず快適な移動ができるよう工夫されている。

ステーションワゴン型のボディを持つバリアントは、ルーフに大きなキャリアを装着すれば、ラゲッジスペースとルーフ上に大量の荷物を積むことができ、キャンプの相棒としても最適な一台なのだ。そんなタイプ3バリアントのルーフキャリアに、並木さんはカヌーを搭載し、カヌー遊びに使っているという。ちなみにルーフに乗せているのはカナダ製のカヌー。

ルーフには当時もののアクセサリーであるウッド張りのルーフラックを装着。カヌーを搭載する際はこのラックに固定する
美しい真っ赤なカヌーはカナダのNavarro社製で全長は13フィ ート(約4m)。ファイバーの船体にウッド細工の内装を持つハイブリッドだ

「昨今のカヌーは畳めるものをありますが、やっぱりウッディなカヌーが旧いクルマにはよく似合いますよね」

バリアントのラゲッジスペースは、かなり広く、カヌー関連の道具や簡単なキャンプグッズなどを搭載している
若い頃に購入し長年愛用しているという時計はROLEXのエクスプローラーI。並木さんと同い歳の’59年モデルで、もはやヴィンテージ。エイジングも進み、いい表情になっている
カヌーをする際は水際で作業をすることが多いため、シューズはコロンビアの Hazy Lazyをチョイス。防水なので、アウトドア全般で愛用している

【DATA】
BASE CAMP VWs
東京都立川市柏町3丁目
TEL042-534-1103
営業/10:00〜19:00
休み/月曜
http://basecamp-vws.com/

(出典/「Lightning2023年6月号 Vol.350」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

Pick Up おすすめ記事

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...