欧米スタイルの自由なアウトドアライフは、モーターホームをレンタルすれば日本でも実現可能。

目的地を自由に決めて、陽が沈めば車中泊ができるモーターホーム。中にはキッチンやシャワーも完備し、まさに動く家という装備が1台に詰まっているクルマのこと。

そんなクルマを購入し、維持するのはそこそこハードルの高さを感じてしまうが、モーターホームに憧れている人にはうれしいレンタルモーターホームが存在する。これを借りれば欧米流の自由な旅とアウトドアライフが実現できるのだ。

究極な自由旅行はモーターホームが叶えてくれる。

フォード・エコノラインにモーターホームの設備を架装したアームストロング社製モーターホーム。カナダのメーカーで、これはクラスB・バンコンバージョンというカテゴリーになるモデルだ

もともとモーターホームは欧米で一般的な旅のスタイルから生まれたモノで、自分で運転して、気の向くままに走って、泊まれる場所を見つけたらクルマがホテルになってくれるというもの。1~2カ月のバケーションも珍しくない欧米では、キッチンやトイレ、シャワー、それに発電機も装備している、まさに動く家の需要は昔から高かった。それだけでなく、場所さえ許せば外で火を起こしてキャンプもできる究極のアウトドアスタイルを叶えてくれるクルマなのだ。

日本ではキャンピングカーとしてキッチンやトイレなどを架装した国産車ベースのモデルも見られるが、やはり車格やパワーは満足が行くモデルは少ない。その本場であり、歴史があるのは欧米。地続きで広大な大陸を縦横無尽に旅するために生まれたのが車格も力もあるモーターホーム。欧米ではその仕様や設備によっていくつかのクラスに分類されるほど一般化されていて、多くのコーチビルダーが存在している。

そこで今回はアメリカ車ベースのモーターホームのレンタルサービスをしているバディオートにあるレンタル車両をチェックしてみた。

全長5850mm、全幅2100mm、全高2630mmというサイズ。アメリカのモーターホームのなかではそこまで巨大ではない(笑)。もちろん普通自動車免許で運転することができる

このモデルは1996年式アームストロング。カナダのコーチビルダーで、ベースになっているのはアメリカ車のフォード・エコノライン。車内にはキッチン、ユニットバスを完備し、大人4人が就寝可能。本来はオーナーがやらなければいけない水の補充やメンテなどもレンタカーなので不要。借りたその場から旅に行ける状態で貸し出してくれる。

アメリカ車ベースなので普通免許で運転できる車格ながら、天井高もあるし、車内もゆったり。シートアレンジすることで大人4人でも寝ることも余裕。これだけ多くの装備を搭載していても、5800ccのV8エンジンはぐいぐいと坂も登ってくれるだけでなく、高速走行もストレス無く流れに乗れる。

まずは外装をチェック。

ハイルーフの右側にあるのはサイドオーニング。オーニングを出せばアウトドアで食卓も作れる。空気抵抗を考えて収納時はサイドに収まるように設計されているところも見逃せない。またルーフ上にはソーラーパネルも装備していて無駄の無いデザインや設備が随所に確認できる
サイドにある観音開きのドアでリアスペースに乗降可能。省スペースで開けられるスライドドアにしないところがアメリカ車らしい。セカンドシートは2キャプテン仕様になっている
ボディ左側にはウォータータンクへのアクセスや外部電源を繋げることができるコンセントなどを装備。いわゆるRVパークに行けば外部電源を使えるので電源を気にすることなく過ごすことができる 

気になる中身もチェック。

サードシートは対面式で取り外し可能なテーブルが中央にセットされる。手前にはキッチン設備とユニットバスがある。電子レンジもあるなど、コンパクトにまとまっているが、本格的な調理も可能になっている
リアスペースはダイニングとしても使用可能。就寝時は対面式シートの背もたれを移動させてベッドにすることができる。天井高もあるので、車内でも中腰にならなくてもいいのもうれしい
決して広いとは言えないけれど、ユニットバスを完備。トイレを気にせずクルマで旅ができるのはモーターホームならでは。レンタカーなので、シャワーやトイレ、水道などに必要な水は事前に充填してくれる
サードシートは座面の組み合わせを変えることでご覧のようにベッドへとトランスフォーム。大人2人が余裕で就寝可能なスペースを確保できるのもアメリカ車ならでは。そこまで狭さは感じない
フロントシートは回転式で、セカンドシートの背もたれを倒すことでベッドが2つできあがる。普通車には存在しないシートアレンジが可能なのがモーターホームらしい。天井にある収納スペースも豊富
アメリカ車らしいコラムシフトのコクピット。ナビも搭載しているので、アメリカ車といっても車格と左ハンドルに慣れた人であれば問題無く操縦できる。運転席もアメリカ車ならではの広さを確保している
搭載されるエンジンは5800ccのV8。アメリカ車らしいトルク感のある味付けなので重い車体をぐいぐい引っ張ってくれる。モーターホームは上り坂が苦手と感じる人は多いが、アメリカ車はストレス無く走ってくれる

代表の水野さんは自身もモーターホームでの旅を趣味にしているだけなく、多くのモーターホームのカスタム&メインテナンスの経験が豊富なので頼もしい。

モーターホームのレンタルだけでなく、個人所有のモーターホームの整備も行っている。さらには個人所有のモーターホームのパーキングサービスもやっているなど、旅やアウトドア好きの悩みを解決してくれるショップだ

「モーターホームに憧れていてもなかなか置き場所などの問題で所有できない人や、キャンプや車中泊をしながら旅をしたい人に向けて始めました。慣れてしまえば運転も苦労しないので、リピーターの方も多いですね。」とコアな旅好きから愛されているという。

モーターホームを所有したい人が体験してくたくて借りたり、このレンタカーでモーターホームを実際に購入した人もいるという。

気になるレンタル料金は平日24時間レンタルで1万5000円、土日祝日24時間レンタルで2万5000円。ペット同伴もOKだ。家族連れでも3泊くらいの日程は余裕でこなせるという。宿泊費用が必要ないと考えればかなり現実的。

ニューノーマルなライフスタイルはもちろん、目的地を決めず、気の向くままにモーターホームで旅をするカルチャーを体験できるレンタカーとして、これからますます人気が出そうである。

【問い合わせ】
BUDDY-AUTO
TEL045-534-0030
https://www.instagram.com/buddyautoyokohama/

この記事を書いた人
ラーメン小池
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ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
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