【クルマ専門店ガイド】オールドアメリカンVAN専門店「ディーズクルー」|神奈川県横浜市

日本全国にある、クルマの専門ショップ。そんなショップと、そこで販売する車両をご紹介。今回はアメリカでも根強い人気を誇るフルサイズバンを数多く扱う老舗ショップ、横浜のDEEZ CREW !

日本でも珍しい、アメリカンフルサイズバンの専門店。

横浜の港北ニュータウンにショップを構え、35 年近い歴史を誇るDEEZ CREW は、’90 年代半ばからアメリカンフルサイズバンの専門店として続く歴史ある老舗ショップだ。店舗には常時数台のフォーセール車両が並び、ストックからカスタムまで幅広いクルマを取り扱うだけでなく、日本では珍しく自社でコンバージョンモデル「DEEZER」をプロデュースするなど、国内屈指の規模と知名度を誇る。

スタッフもほとんどがフルサイズバンに乗り、アメリカ車に精通しているのも大きな特徴。カスタムの際にも豊富な知識とコネクションによって過去には大きなカーショーで複数のアワードに輝いた有名車を何台も輩出している。

そんなDEEZ CREWの販売車両から、2台をピックアップして紹介する。

1.1980 DODGE Sporztsman Travel Package

いわゆるダッジバンはカーゴモデルにトレーズマン、パッセンジャーモデルにスポーツマンという名前が与えられていた。今回紹介するのは、’79年にフェイスリフトが行われ当時のトレンドのスクエアなデザインとなった’80年式のスポーツマンをベースに多彩なアレンジができるシートを搭載した、現代でいうところの「メーカー純正車中泊仕様」とでもいうべき変わった一台。

’79年のモデルチェンジでフロントフェイスはスクエアなデ ザインとなった。この車両は縦にヘッドライトが並ぶ角目 四灯レイアウトとなっているが、他に丸目二灯も存在する

運転席と助手席は横向きになるキャプテンシートに変更し、セカンドシートは通常の前向きだけでなく、後ろ向きレイアウトにも変更可能で、テーブルをセットすることで、対面のダイニングとなる。またセカンドシート、サードシート共にフルフラットとなり、車内で大人2人がゆったりと就寝可能。キャンパーコンバージョンとは異なり、シンプルな外観にファンも多い。

インテリアに合わせてダッシュやドアパネルなどもワインレッドでコーディネイト。運転席と助手席の間の大きな膨らみはエンジンのカバーで整備の際には外せるようになっている。搭載されるのは318ci(5.2リッター)のV8

ディーズクルーでは、この車両を348万円で販売中。整備費込みの金額となり、内容を考えればお得でもある。まずはお問合せを。

後部のドアは片側に大きく開く横開きスタイル。サードシートの後ろにも、写真のように広大なラゲッジスペースを持つのが特徴
トラベルパッケージ最大の特徴は、純正オプションながら対面のリビングはもちろん、フルフラットにもなるコンバージョン顔負けのアレンジ可能な内装だ

【スペック】
全長:5001mm
全幅:2012mm
全高:2029mm
ホイールベース:3241mm
エンジン:水冷V型8気筒
排気量:5211cc
燃料供給方式:キャブレター
駆動方式:FR
乗車定員:8名
価格:348万円

2.1993 CHEVROLET G20 Van

次に紹介するのは、シボレーのG20バンをベースにコンバージョンメーカー、マーク3が内装のカスタムを施したコンバージョンモデルだ。

純正では比較的シンプルなダッシュ周りを専用のウッドトリムなどで装飾するのもコンバージョンモデルの定番

実はコンバージョンモデルはロングホイールベースかつハイルーフという大きなボディがベースとなるのが一般的だが、この車両はショートホイールベースでロールーフという珍しい車両がベースとなっている。さらに搭載されるエンジンもV8ではなく4.3リッターのV6エンジン。日本で乗るのには最適な一台なのだ。ちなみにこの組み合わせはアメリカ本国でもかなり珍しいそうだ。

この車両はショートホイールベースの車がベースとなっている。リアのオーバーハングも少なく、日本で乗るには最適なサイズだ

マーク3はコンバージョンメーカーとして比較的ポピュラーで、フルサイズバンのほか、ピックアップトラックのコンバージョンなども行っていた架装メーカーだ。

外装はロールーフモデルだけに非常にシンプルだが、コンバージョンモデルの特徴である大きな窓が備わっている。特にドライバーサイドは縦に長い窓が3つ並ぶ独特のスタイルが特徴だ。

側面の通称コンバージョン窓は縦長で、ドライバーサイドは3連で並ぶ

内装は各部にウッドトリムが備わるほか、セカンドシートはセパレートの肘掛付きキャプテンシートが装着されている。こういったコンバージョンは、キャンピング目的ではなく、ゲストの快適な移動を目的としたもので、現代に置き換えるならアルファードのエクゼクティブラウンジのようなものと考えれば良い。そんな発想が今から30年以上前に確立されていたのだ。車両の状態も良く、今でも高級感は健在だ。

フロントフェイスはこの時代のシボレー共通のスクエアなデザインでヘッドライトは横並びの角目四灯となる

内装はシートやドアトリムなども含めてワインレッドとなる。運転席&助手席とセカンドシートはキャプテンシートとなる

【スペック】
全長:4575mm
全幅:2019mm
全高:2055mm
ホイールベース:2794mm
エンジン:水冷V型6気筒
排気量:4293cc
燃料供給方式:フューエルインジェクション
駆動方式:FR
乗車定員:7名
価格:268万円

常時多くの販売車両を展示。

横浜市都筑区にあるショップにはストック状態の車両はもちろん、カスタム車両も含め常に何台もの販売車両を展示している。

事務所ではアメリカングッズも多数販売している。

【DATA】
DEEZ CREW
神奈川県横浜市都筑区平台1-25
TEL045-942-2355
営業/10:00〜19:00
休み/定休日なし
http://www.deezcrew.com/

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2023年2月号 Vol.346」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

革ジャンの新機軸がここに。アメリカンでありながら細身でスタイリッシュな「FountainHead Leather」

  • 2025.10.31

群雄割拠の革ジャン業界において、カルト的な人気を誇り、独自のスタイルを貫くファウンテンヘッドレザー。アメリカンヘリテージをベースとしながらも、細身でスタイリッシュ、現代的な佇まいを見せる彼らのレザージャケットは、どこのカテゴリーにも属さない、まさに“唯我独尊”の存在感を放っている。 XI|シンプルな...

進化したSchottの定番、冬のレザースタイルはこれで決まり!

  • 2025.10.30

アメリカンライダースの象徴であるSchottが、原点回帰とも言える姿勢で“本気”を見せた。伝統のディテールに、現代的な技術と素材を融合。武骨でありながらも軽快、クラシカルでありながらも新しい。進化したSchottの定番が、冬のレザースタイルを再定義する。 668US SPECIAL HORSEHID...

宮城県大崎市の名セレクトショップ「ウルフパック」が選ぶ「FINE CREEK」の銘品革ジャン4選。

  • 2025.10.31

宮城県大崎市に、ファインクリークを愛してやまない男がいる。男の名は齊藤勝良。東北にその名を轟かす名セレクトショップ、ウルフパックのオーナーだ。ファインクリーク愛が高じて、ショップの2階をレザー専用フロアにしてしまったほど。齊藤さんが愛する、ファインクリークの銘品を見ていくことにしよう。 FINE C...

「BILTBUCK」の2025年は新素材によって既存モデルを再解釈した革ジャンに注目だ!

  • 2025.11.03

伝統と革新を往来しながら、レザーの魅力を追求するビルトバック。2025年のコレクションは、オリジナルレシピで仕立てた渾身の新素材によって既存モデルを再解釈。質感と経年変化、レザーの本質的な美学を磨き上げ、洒脱な大人たち〈Hep Cats & High Rollers〉へ贈る、進化であり深化の...

Pick Up おすすめ記事

「BILTBUCK」の2025年は新素材によって既存モデルを再解釈した革ジャンに注目だ!

  • 2025.11.03

伝統と革新を往来しながら、レザーの魅力を追求するビルトバック。2025年のコレクションは、オリジナルレシピで仕立てた渾身の新素材によって既存モデルを再解釈。質感と経年変化、レザーの本質的な美学を磨き上げ、洒脱な大人たち〈Hep Cats & High Rollers〉へ贈る、進化であり深化の...

革ジャンの新機軸がここに。アメリカンでありながら細身でスタイリッシュな「FountainHead Leather」

  • 2025.10.31

群雄割拠の革ジャン業界において、カルト的な人気を誇り、独自のスタイルを貫くファウンテンヘッドレザー。アメリカンヘリテージをベースとしながらも、細身でスタイリッシュ、現代的な佇まいを見せる彼らのレザージャケットは、どこのカテゴリーにも属さない、まさに“唯我独尊”の存在感を放っている。 XI|シンプルな...

進化したSchottの定番、冬のレザースタイルはこれで決まり!

  • 2025.10.30

アメリカンライダースの象徴であるSchottが、原点回帰とも言える姿勢で“本気”を見せた。伝統のディテールに、現代的な技術と素材を融合。武骨でありながらも軽快、クラシカルでありながらも新しい。進化したSchottの定番が、冬のレザースタイルを再定義する。 668US SPECIAL HORSEHID...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

宮城県大崎市の名セレクトショップ「ウルフパック」が選ぶ「FINE CREEK」の銘品革ジャン4選。

  • 2025.10.31

宮城県大崎市に、ファインクリークを愛してやまない男がいる。男の名は齊藤勝良。東北にその名を轟かす名セレクトショップ、ウルフパックのオーナーだ。ファインクリーク愛が高じて、ショップの2階をレザー専用フロアにしてしまったほど。齊藤さんが愛する、ファインクリークの銘品を見ていくことにしよう。 FINE C...