かつて異国であった沖縄を感じさせる、アメリカ型ショッピングモール。
国道330号線沿いにあるショッピングモールがプラザハウスだ。その創業は旧く、沖縄がまだ米国統治下であった1954年まで遡る。当時このエリアにはライカム(Rycom/Ryukyu Command)という米軍の琉球軍司令部が設置され、その周辺には米軍住宅が並びライカムハウジングエリアと呼ばれていた。そのため沖縄に在住する米軍関係者やその家族の生活を支える商業施設として誕生。建物は典型的な米国型モールで、沖縄の強烈な日差しを避ける低くて深い塀や、人々をリズミカルに回遊させるジグザグ型の店の並びはあまりにモダンで、当時の人々を魅了したという。
沖縄が日本復帰を果たした1972年からは観光戻税承認店に指定され、日本人にとっての沖縄観光旅行における一種の免税ショッピング施設のパイオニアとして認知(2002年まで)。現在でも異国情緒溢れるモール内には様々なテナントが軒を連ねている。
今もなおアメリカ的雰囲気が色濃く残る建物。
1954年のアメリカ独立記念日に、沖縄に駐留する米軍関係者向けのショッピングセンターとしてオープン。現在ではオープン時の建物に3階建てのオープンモールが増設されており、ここが日本だということを忘れてしまいそうなアメリカンな雰囲気が漂う。建物内も当時と同じく独特な回廊となっており、リズミカルにショッピングが楽しめる。またテナントには海外からの輸入食品や雑貨、衣類などを扱う店舗が入っており、沖縄での気の利いたお土産を探すのにも重宝する。
RYCOM ANTHROPOLOGY[プラザハウスフェアモール 3F]
プラザハウスが創業した頃のアメリカは、フィフティーズと呼ばれる開放的な時を迎え、ミッドセンチュリーモダンというデザインムーブメントが世界で広まった時代。プラザハウス3階のライカムアンソロポロジーでは、そんな夢や憧れと、これから大きく変わろうとしている沖縄の、過去と未来と夢をつなぎ合わせ語る場所。
沖縄日本復帰50年企画「TOMMAX─真喜志勉×長濱治」エキシビション
芸術家・TOMMAX真喜志勉(1941〜2015)と写真家・長濱治(1941〜)による沖縄日本復帰50周年を記念した展覧会。2022年6月12日までの会期となっており現在は終了しているが、今後も様々なエキシビジョンを予定している。過去には、沖縄県が産んだスーパー歌姫・安室奈美恵さんの引退時の展覧会も開催されたことも。
GREENS FOR GOOD[プラザハウスフェアモール 2F]
沖縄を拠点に活動するグリーンデザイナーのヤスヒサスズキを中心に、アーティストやファーマーなど他業種で活躍するメンバーが集まるグリーンデザイン事務所。その直営ヘッドショップ兼ショールーム。グリーンデザインの相談はもちろんのこと、手軽にグリーンのあるライフスタイルを叶えるお手伝いをしてくれる。
Roger’s FOOD MARKET[プラザハウスフェアモール 1F]
世界各地の調味料や菓子、沖縄だけでなく日本各地の名産食品や生鮮品を取り扱い、ワインも豊富に取り揃えているフードマーケット。また店内にはイートインを設けた「BALI MOON BALI MOOON」も併設し、世界各地の料理や惣菜、弁当も購入できる。こちらで食材やお酒を購入し、ホテルでゆっくり過ごすのもおすすめだ。
【DATA】
PLAZA HOUSE SHOPPING CENTER
沖縄県沖縄市久保田3-1-12
TEL098-932-4480
https://plazahouse.net
(出典/「Lightning2022年8月号 Vol.340」)
Text/A.Shirasawa 白澤亜動 Photo/A.Takahashi タカハシアキラ(Picser)
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