名古屋の名店「STANCE」オーナーが乗る、ナックルヘッドの中でも特別な1937年モデル。

全国にその名を轟かせる名古屋の名店「STANCE」。オーナーであり、凄腕のメカニックでもある山田さんの愛車は、ナックルヘッドの中でもスペシャルな1937年モデルだ。

ヴィンテージハーレーを普段の足にする。

「スタンス」代表・山田良さん|1981年生まれ。愛知県出身。国産バイクのカスタムショップやハーレー専門店でキャリアを積み、スタンスを立ち上げる。カスタムのセンスも抜群。Instagram@stance_motorcycle

ヴィンテージモーターサイクルの世界において、アイコニックな存在となっているハーレー。ヴィンテージハーレーの専門店であるスタンスは、全国区で知られる名店のひとつである。オーナーの山田さんは愛車を複数台所有しているが、その中でも大切にしている1台が、後に続くナックルヘッドのスタンダードとなる1937年のELだ。

「’36年にハーレー初のOHVエンジンとして誕生したナックルヘッドですが、’30年代の車両は非常に生産台数が少なく、さらに純正度の高い個体となると滅多に出会うことができません。私の場合は、10年くらい前にたまたま縁があって手に入れることができました。ただ当時でもびっくりするくらいのプライスでしたけどね(笑)」

この車両はアメリカで2011年くらいに購入した。純正スタイルをキープしながらもマフラーなどを当時の様式美でカスタムしている。シールドはハンソンのリプロダクトパーツを使っている
もともとの生産台数の少なさに加えて、現存数も極少である1937年製のEL。純正パーツが多く残っており、マフラーは当時に流行ったフォードのドライブシャフトを流用している。このシャフトは’34〜’36年のみ

’36年に登場したナックルヘッドは、多くのテストを重ねたが、プロトタイプとしての意味合いも含んでおり、翌年の’37年が本番といったところ。まさにミュージアムピースレベルの個体であり気軽に乗れる代物ではないが、それをデイリーユースしているのが山田さんのカッコよさだ。

「自分の大事な愛車だからこそ、乗ってあげないとかわいそうですからね(笑)。しっかりと手を入れているので、日々の移動だけでなく、ロングツーリングだって難なく行けますよ」

サンサーフのハワイアンシャツでコーディネイトしていた山田さん。ハード過ぎず、どこか力の抜けた印象がとても絵になっていた
旧い工場をリノベーションしたショップ。前には山田さんの愛車が並ぶ。アメリカンな雰囲気満点の外観だ。中には整備工場を併設する

1937 HARLEY-DAVIDSON ELのディテールを拝見!

1937年のみスカル型のタンクダッシュ。この年よりスピードメーターが100マイルから120マイルに変更。翌年からデザインが変わる。

1000ccのOHVエンジンは、当時の革新的な技術の結晶であり、ハーレーのアイコン的な存在となった。’41年に1200ccのFLが登場する。

シートの下には、予備のプラグを収納できるスペースがあり、なんともクラシックな印象。エンジンはオーバーホールしてあるので絶好調である。

フェンダーもチップ付きで当時のオリジナルを使っている。翌年で丸形のテールランプが変更されるので、これだけで価値があるのだ。

【DATA】
STANCE
愛知県名古屋市北区若鶴町36
TEL052-880-8029
営業/10:00〜19:00
休み/水・木曜
http://www.stance-custom.com

(出典/「Lightning2022年8月号 Vol.340」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

時とエイジングを刻む。VAGUE WATCH&Co. × CONSIGLIERE THE 1ST SPECIAL WATCH

  • 2026.07.02

時計は時間を刻むもの。本来の目的はそれで十分だが、「エイジングするものに囲まれて暮らしたい」という自称革ジャンの伝道師・モヒカン小川はベルトにもこだわる。そんな彼が愛用するヴァーグウォッチとシルバージュエリーブランド「コンシリエーレ」のコラボウォッチには毎日身につけた分のエイジングが刻まれている。 ...

王道のデニムセットアップはボトムスで差をつけろ!

  • 2026.06.30

昨今のアメカジブームのなかで、注目度が高まっている“デニムオンデニム”のセットアップスタイル。王道ももちろん良いが、一歩先を行きたいアメカジラバーはボトムスで差を付けてみるのはいかがだろうか。気鋭のブランド「アンバースレッズ」が展開するデニムセットアップはそんな望みを叶えてくれるに違いない。 Amb...

初夏は、泥と大戦で。「STUDIO D’ARTISAN」2026SSの新作を紹介!

  • 2026.07.03

選ぶのは「泥染の開襟シャツ」か、「大戦モデル」か──。この初夏、気になるのは対照的な表情を持つ二つの新作だ。そのどちらにもステュディオ・ダ・ルチザンならではの、丁寧な作りと遊び心が息づいている。 奄美大島の伝統技法が生む、泥染ならではの深い表情に注目 奄美大島に古くから伝わる泥染は、テーチ木(シャリ...

「ファーストアローズ」創業30周年記念! 「JELADO」「RE-BUILT」とのコラボによる銀で彩った、贅沢なデニム。

  • 2026.06.29

日本屈指のシルバーアクセサリーブランド「ファーストアローズ」が創業30周年を記念して、これまでの集大成かつファンへの感謝の気持ちを込めて、「JELADO」と「RE-BUILT」とコラボしたスペシャルなデニムを制作。限定100本。節目の年に相応しいこだわりに満ちたデニムの詳細を大解剖! First A...

Pick Up おすすめ記事

夏の余白に、存在感を。大人メンズの夏スタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介!

  • 2026.06.30

シンプルな装いだからこそ、アクセサリーや小物が着こなしの印象を大きく左右する夏。そんな季節にチャコールグリーンが提案するのは、物語とクラフトマンシップを宿した逸品たち。夏のスタイルに個性と奥行きを添えてくれるアイテムを紹介する。 手仕事が生む、本物の存在感 2002年に誕生したアティースは、「REL...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

革とデニムの境界線を越える! デニムのように見えるけど実はコレ、革なんです。

  • 2026.07.02

前号でもお伝えしたが、天神ワークスの開発していた新しい革「リジットレザー」が完成し、この度、遂にレザージャケットとなって登場した。まずはこの写真を見てほしい。これは、天神ワークス代表の髙木さんが1カ月着込んだもの。このエイジング、まさにデニムじゃね? でも、レザーらしいエイジングも見え隠れする、唯一...

初夏は、泥と大戦で。「STUDIO D’ARTISAN」2026SSの新作を紹介!

  • 2026.07.03

選ぶのは「泥染の開襟シャツ」か、「大戦モデル」か──。この初夏、気になるのは対照的な表情を持つ二つの新作だ。そのどちらにもステュディオ・ダ・ルチザンならではの、丁寧な作りと遊び心が息づいている。 奄美大島の伝統技法が生む、泥染ならではの深い表情に注目 奄美大島に古くから伝わる泥染は、テーチ木(シャリ...

上品に纏うちょうどいい季節。大人の夏にちょうどいい「ORGUEIL」のシャツ

  • 2026.06.30

気温の上昇とともに、装いは軽く簡素になる。だからこそ求めたいのは、肩肘張らない大人の品格だ。クラシックをモダンに再構築したORGUEILのシャツが、大人の夏にちょうどいい存在感を放ってくれるはずだ。 Shawl Collar Denim Work Shirt 1930 年代に現存したアメリカンワーク...