ヴィンテージハーレーを普段の足にする。
ヴィンテージモーターサイクルの世界において、アイコニックな存在となっているハーレー。ヴィンテージハーレーの専門店であるスタンスは、全国区で知られる名店のひとつである。オーナーの山田さんは愛車を複数台所有しているが、その中でも大切にしている1台が、後に続くナックルヘッドのスタンダードとなる1937年のELだ。
「’36年にハーレー初のOHVエンジンとして誕生したナックルヘッドですが、’30年代の車両は非常に生産台数が少なく、さらに純正度の高い個体となると滅多に出会うことができません。私の場合は、10年くらい前にたまたま縁があって手に入れることができました。ただ当時でもびっくりするくらいのプライスでしたけどね(笑)」
’36年に登場したナックルヘッドは、多くのテストを重ねたが、プロトタイプとしての意味合いも含んでおり、翌年の’37年が本番といったところ。まさにミュージアムピースレベルの個体であり気軽に乗れる代物ではないが、それをデイリーユースしているのが山田さんのカッコよさだ。
「自分の大事な愛車だからこそ、乗ってあげないとかわいそうですからね(笑)。しっかりと手を入れているので、日々の移動だけでなく、ロングツーリングだって難なく行けますよ」
1937 HARLEY-DAVIDSON ELのディテールを拝見!
1937年のみスカル型のタンクダッシュ。この年よりスピードメーターが100マイルから120マイルに変更。翌年からデザインが変わる。
1000ccのOHVエンジンは、当時の革新的な技術の結晶であり、ハーレーのアイコン的な存在となった。’41年に1200ccのFLが登場する。
シートの下には、予備のプラグを収納できるスペースがあり、なんともクラシックな印象。エンジンはオーバーホールしてあるので絶好調である。
フェンダーもチップ付きで当時のオリジナルを使っている。翌年で丸形のテールランプが変更されるので、これだけで価値があるのだ。
【DATA】
STANCE
愛知県名古屋市北区若鶴町36
TEL052-880-8029
営業/10:00〜19:00
休み/水・木曜
http://www.stance-custom.com
(出典/「Lightning2022年8月号 Vol.340」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/A.Shimosaka 下坂明弘
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