トライアンフ・スラクストンRSは、上質なカフェレーサーだ。

トライアンフが誇る、孤高のカフェレーサー・スラクストン。モダンクラシックシリーズにラインナップされているが、その本性は生粋のスポーツマインドをもつ“レーサー” だった。

スタイリッシュで、とにかくスポーティ。

雰囲気とテイストを楽しむヘリテージ系のバイクに見えるが、各部の高性能パーツの数々から、これがスポーツバイクであることを強く主張する

ファンの多いカフェレーサースタイル。ここで紹介するトライアンフのスラクストンRSは、ぱっと見ではスタイル重視のモデルに感じるが、クラッチをつないだ瞬間、その考えが見当違いだったことに気づくだろう。

従来のエンジンを改良し、ハイコンプピストンの採用やポート形状&カム形状を見直した新エンジンは、より低速域で最大トルクを発揮し、馬力は8馬力アップの105馬力というハイパフォーマンスな仕様に進化。低速から高速まで、鼓動とともに加速してく乗り味は実に刺激的だ。

排気量1200㏄の水冷SOHC並列2気筒エンジン。105馬力にトルク112Nmを発揮する。性能はもちろん空冷エンジンのようなフィンなど造形にも凝る

足周りもそれに合わせ、フロントにショーワ製のサスペンション、リアはオーリンズを装着。走り出しからしなやかな接地感が伝わってくる。またブレーキはブレンボ製で電子制御と相まって効きは非常にコントローラブル。

鼓動を感じながらのクルージングも楽しいが、セパレートハンドルによる攻めたポジションがその気にさせる。アクセルを開けた時の弾けるような加速が気持がいい。歯切れのいい排気音も気分を高める

スペックだけではなく、その美しいスタイルにも注目したい。普通なら樹脂パーツを使ってコストダウンを図る部分も、アルミやステンレスなどの金属製パーツが惜しみなく使われており、その質感とデザインはいやがうえにも所有感を高めてくれる。

一生物と言っても大げさではなく、物を知る大人のライダーを満足させてくれる上質なモーターサイクルだ。

ステンレス製タンクストラップやアルミ製フューエルキャップなど、各部に金属製パーツを使用し、高級感がある
スピード、タコともにクラシカルなアナログメーターのスタイル。こちらもパネルなど金属製パーツが奢られる
非常に豪華な前後サスペンション。フロントはショーワ製でリアはオーリンズ製。スラクストン専用のセッティングにより安定した走行が可能
ほどよく後方に配置されたステップ。アルミ製ステップの造形はもちろん、サイドスタンドにも質感にこだわりを見せる
テールライトとウインカーはクラシカルな雰囲気の物。バランスよく配置され、ヴィンテージスタイルに一役買う

TRIUMPH THRUXTON RS

全幅:745 ㎜
ホイールベース:1415 ㎜
シート高:810 ㎜
エンジン: 水冷SOHC 並列2気筒
排気量:1200 ㏄
車両重量:217kg
最高出力:105ps
最大トルク:112Nm
価格:197 万9000 円

【問い合わせ】
トライアンフモーターサイクルズジャパン https://www.triumphmotorcycles.jp

(出典/「Lightning 2022年8月号 Vol.340」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

原毛から生地まで。一貫生産を守る英国生地の名門「ムーン」とは?

  • 2026.10.19

服を突き詰めていくと辿り着くのが生地。トラッド好きなら一度は耳にしたことがあるであろう英国の名門が「ムーン」だ。羊毛から紡績、染色、織布を一貫して行う英国最後の生地メーカーが誇る伝統のモノづくりに迫る。(写真は、生地の製造において重要な“織り”の工程。タテ糸とヨコ糸をゆっくりと交差させ、チェック柄が...

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

東洋エンタープライズが手がける「ゴールド」。高品質な素材選びに一切の妥協なし。

  • 2026.10.20

1965年に創業した日本屈指の老舗メーカー東洋エンタープライズ社が手がける〈ゴールド〉。同社が得意とするヴィンテージへの膨大な知見と技術力の高さを活かしつつも上質にモダナイズしたものづくりに定評がある。着用時のシルエットはもちろん、高品質な素材選びに一切の妥協をしないこと。それこそがシンプルな服に深...

東京・入谷にできた靴づくりの新聖地「THE ZINE FOOTWEAR CLUB.」にメディア初潜入!

  • 2026.10.18

「ブラザーブリッジ」や「シュアブーツ」を手がける「ザ ジン フットウェア」。店舗と企画・縫製工場がひとつになったいわば“本拠地”を入谷に新設した。メディア初公開となる、その全貌に迫る。 メーカーでもあり店舗でもある新拠点 弊誌の読者であれば、おそらく「ブラザーブリッジ」という革靴ブランドはご存知であ...

19世紀から英国紳士に愛され続ける世界最高峰のハンドメイド傘

  • 2026.10.19

年間を通じて降水頻度が高い英国において傘は必需品。ひいては英国紳士を象徴するプロダクトのひとつだ。その中でも、旧くから英国王室や上流階級の紳士たちに愛されてきたFOX UMBRELLAS(フォックス アンブレラズ)は最上級の存在である。 手作業から生まれる圧倒的な造形美 真のトラッド好きは服だけでな...

Pick Up おすすめ記事

遊び心とヘビーデューティ! 「ジムマスター」のアウトドア&ミリタリー

  • 2026.10.18

ほどよく力の抜けたカジュアルウエアを展開するカナダ生まれの「ジムマスター」。その真骨頂は、実は骨太なアウトドア&ミリタリーにある。ヘビーデューティな機能美を日常着へと昇華させる秘訣は、「ジムマスター」らしいほんのすこしの遊び心! カラフルな配色の裏に確かな実用性あり! 【右】主役は厚手のボアジャケッ...

東京・入谷にできた靴づくりの新聖地「THE ZINE FOOTWEAR CLUB.」にメディア初潜入!

  • 2026.10.18

「ブラザーブリッジ」や「シュアブーツ」を手がける「ザ ジン フットウェア」。店舗と企画・縫製工場がひとつになったいわば“本拠地”を入谷に新設した。メディア初公開となる、その全貌に迫る。 メーカーでもあり店舗でもある新拠点 弊誌の読者であれば、おそらく「ブラザーブリッジ」という革靴ブランドはご存知であ...

ヒートツイードとは? 軽くて薄くて暖かい、英国派に捧ぐ革命ツイード

  • 2026.10.26

〈トラディショナル ウェザーウェア〉が誇る人気シリーズ、ヒートツイード。英国ツイードのオーセンティックな雰囲気はそのままに、驚くほど軽く、保温性の高いオリジナル生地。一度味わうとやみつき間違いなし! 英国らしくも、軽くて暖かなツイード生地は現代的ヘビーデューティ素材の最適解である。 【コート】ブラン...

金子ノブアキが着る【REDKAP × FREAK’S STORE】

  • 2026.10.21

長い歴史を持つワークウエアブランド〈レッドキャップ〉と〈フリークス ストア〉のコラボアイテムを金子ノブアキが今の感覚で着こなす。年齢を重ねたからこそ楽しめる服のこと、ブランドが持つ哲学のこと、そしてこれから大切にしていきたいこと。45歳を迎えた金子さんに、ファッションと生き方について話を聞いた。 タ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。