“あの時代”を知る「BUDDY」が憶う、俺の’90年代アメカジ!

いつの時代も歴史は繰り返されるものだが、今密かに’90年代が注目を集めつつある。アラフォー、アラフィフ世代にとって’90年代といえばアメカジ、いや“ 渋カジ” ブームど真ん中の時代。そんな時代からアメカジシーンに関わってきた「BUDDY」に’90年代アメカジスタイルを改めて学ぶ。

日本のアメカジシーンを支えるマストショップ「BUDDY」。

JR原宿駅から徒歩13分、原宿の外れにあるショップには小さいながらも定番からコラボ、オリジナルアイテムまで旧きよきアメリカンカジュアルの魅力が詰まっている。住所:東京都渋谷区神宮前2-20-12-1F TEL03-5848-8450 営業/12:00〜20:00 休み/なし http://www.buddy71.com

元祖アメカジブームといえば、1975年に発売された「MADE IN U.S.A. catalog」(読売新聞社)の頃だが、多くのLightning読者諸兄にとって
はその次世代になる1980年代後半から1990年代半ば頃まで一大ブームを巻き起こした “渋カジ”ブームだろう。

店の雰囲気からアメリカ古着のようにも見えるが、多くはアメリカの有名ブランドの別注や、望月さんがデザインしたオリジナルアイテムだ

全国の若者を熱狂させた渋カジブームはやがてヴィンテージジーンズの爆発的高騰と、キレカジ、ネイティブ系、モッズ、スケーター、デルカジ(モデルカジュアル)など細分化したことでそのブームは終焉を迎えた。だが、アメカジは元々古着がメインだったこともあり、時代に左右されないスタンダードなスタイルとしてジャンルを確立。現在は本国アメリカのみならず、国内ブランドも年々クオリティが高くなり、大小多数のブランドがしのぎを削る状況なのはご存知の通り。

「BUDDY」店長・望月忠宏さん|日本のアメカジシーンの創成期を担った「バックドロップ」出身で、独立後「BUDDY」をオープン。深い知識と温かい人柄にファンも多い

そんななか近年、世の中は密かに’90年代に注目が集まっているという。原宿を拠点に当時からほぼ変わらないスタイルでアメカジスタイルを提案し続ける「BUDDY」に、今アメカジの源流でもある’90年代スタイルを提案してもらった。アメカジのなかでも特にカレッジスやスポーツ系に強いだけあってラフなスタイルが多いが、今見ても全く旧さを感じさせない。やっぱりこれが我々の好きなアメカジど真ん中のスタイルなのだ。

上を見上げると多数のキャップ。モーター系を中心としたヴィンテージワッペンが付けられた一点ものを中心にオリジナルデザインのモノもある
アウターやパンツ類などキッズサイズのアイテムも充実。ポップな色使いやキャラモノなどはキッズにこそよく似合う。親子で楽しめるっていいね!

望月さんのアメカジ定番スタイル&アイテム!

アメカジのなかでもカレッジススタイルやスポーツ系スタイルが好きという望月さんにBUDDYでもイチ押しのアイテムを使ったアメカジの定番スタイルを教えてもらった。流行に左右されずさらには体型や年齢を問わず着られるスタイルはまさにスタンダード。

ショートパンツとシャツでラフすぎない仕上がりに。

トップス/ BUDDY オリジナル シャンブレーシャツ1万3970円、インナー/「SPRINGFORD」 BUDDY オリジナルポケットTシャツ4950円/BUDDYオリジナル6ポケットショートパンツ5390円、帽子/ワッペン付きデニムキャップ「FORD」4290円、ブーツ/ WHITE’S BOOTS(私物)、ソックス/Hanes3足組フルレングスラインソックス1100円

春夏に重宝するショートパンツだが、膝丈くらいの長さだとどうしてもラフになりがちなところに、足元にゴツいのホワイツのブーツ、トップスにシャンブレーシャツを合わせることで、爽やかにまとめるのがポイント。

下が太めのシルエットなら上はジャストなTシャツで!

トップス/ BUDDY 別注スヌーピー「JOE COOL」Tシャツ4290円、パンツ/ U.S.NAVYユーティリティーパンツ5940円、帽子/BUDDYオリジナルハンターカモベースボールキャップ4290円、スニーカー/コンバースオールスターHIレザー(私物)

使い勝手のいいU.S.NAVYのユーティリティパンツをボトムに。太めのシルエットがお気に入りなのだとか。ボトムに太めのシルエットを持ってきたので、メリハリを持たせるために上はジャストサイズのTシャツをチョイス。

定番の501を軸にしたベースボールスタイル。

トップス/BUDDY オリジナルベースボールTシャツ6490円、パンツ/リーバイス501(私物)、帽子/BUDDYオリジナル デニムベース ボールキャップ4290円、ブーツ/REDWING 877(私物)

アメカジの王道リーバイス501にベースボールキャップとベースボールTシャツ。ラフなスタイルながら「ベースボール」をテーマにすることで、全体的な統一感を持たせることができる。キャップの色落ちも楽しみなところ。

【DATA】
BUDDY
東京都渋谷区神宮前2-20-12-1F
TEL03-5848-8450
営業/12:00~20:00
休み/なし
http://www.buddy71.com

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning 2021年6月号 Vol.326」)

この記事を書いた人
Lightning 編集部
この記事を書いた人

Lightning 編集部

アメリカンカルチャーマガジン

ファッション、クルマ、遊びなど、こだわる大人たちに向けたアメリカンカルチャーマガジン。縦横無尽なアンテナでピックアップしたスタイルを、遊び心あるページでお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

Pick Up おすすめ記事

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...