実際にジャンプしてみたいようなでも怖いような……。
バハに代表される砂漠を走るオフロードレース用にカスタムされたプレランナーと呼ばれるカスタムカーが、いまカリフォルニアで人気を博している。プレランナーとはPRERUNNERと書く。これは、レースに参加するクルマではなく、その前にテスト走行をするためのクルマであることを意味している。つまり、何が起きるか分からないコースを走るため、どんな状況下でも走破できるように作られているのである。
そんなタフなオフローダーを普段使いするのが、ホットロッドビルダーであり、横浜の市ヶ尾で『Jモータース』営む瀬法司さんだ。ベースになっているのは、米国トヨタのタコマで、文字通り“プレランナー”というニックネームが付いたモデルだが、オフロードは一切に走らず、自宅からショップまでの通勤に使うのみ。
リアのショックは大ジャンプに耐えるべくロングストロークのものを装備しているため、荷台から上に大きく飛び出したセッティングとなっており、当然バイクなども積むことができない。この使い方こそ、実に都会的で面白いのだ。
「たまたま機会があって手に入れたのですが、市街地でも普通に乗りやすいですよ。米国トヨタのFJクルーザーもずっと通勤に使っていますが、プレランナーの方が7〜8㎞/ℓと高燃費で、最近はこればっかり乗っていますね」
2002 U.S. TOYOTA TACOMA|アメリカでカスタムされた本物のプレランナー仕様。
FRP製のブリスターフェンダーを装着し、タイヤの取り付け位置を外側に広げ、オールテレーンタイヤを装着。大きくジャンプしてもしっかり着地できるサスペンションとショックアブソーバーを装備する。また、ジャンプの着地時に“顎” をぶつけないように純正バンパーを外し、鉄パイプで前面をガードして分厚い台形の鉄板を施したプレランナーバンパーを装備した顔つきも大きな特徴だ。
(出典/「Lightning 2019年6月号 Vol.302」)
Text/T.Miura 三浦正行 Photo/T.Ogawa 小川高寛
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