バーカウンターで酒を酌み交わすように、お気に入りの1足をカスタム。
ショップ創業時からシューズの染め替えサービスを行なっているという「ブリフトアッシュ」。買ったはいいが、あまり履いていないシューズを気分転換のつもりで、さらにヘビーに履き過ぎて、色が抜けたり変色してしまったものなど染め替えし、再び一軍として活躍できるのであれば嬉しい。
「ボディの色や染色する色によっては、何度も染料を入れるので、時間をいただいています。染料を調合して、なるべくお客様のイメージに近いカタチに仕上げます」と北見さん。
今回、生まれ変わらせていただくのはこちら!
「RED WING(レッドウィング)」のBECKMAN(ベックマン)を染め替える!
レッド・ウイングのベックマンは約4カ月前に購入。一週間で半分以上は履くというヘビロテ中の一足。クラシカルなフェイスと堅牢な作りから人気のモデルだ。今回は退色したわけではなく、より自分好みにチェンジするために染め替えることに。ブラウン×ブラックのツートンなんてカッコいいんじゃない?
これで自分でもできる?! シューケアのプロ直伝! 革靴の染め替えの方法。
用意するもの
上から染料、筆、溶剤、ブラシ(馬毛、豚毛、山羊毛)、マスキングテープ、へら。染め替えする際にコバやミッドソールなど染料が付着しないように注意が必要となる。そのため、マスキングテープを使用し、染める部分以外の箇所を保護しなければならない。
1.シューズレースを解く。
染色に限らず、シューケアの最初の作業は左右のシューレースを外すところから。
2.軽くブラッシング。
埃や汚れが付着していると染めの仕上がりに大きく影響するためブラッシングが必要。
3.マスキングテープを貼る。
ミッドソールがあるコバ部分、染色以外の箇所にマスキングテープを丁寧に貼っていく。
4.ヘラで細かな箇所を保護。
ヘラを使いシューズのインサイド部分など細かな箇所に染料が侵入しないように貼る。
5.マスキング処理完成。
今回はボディ色を活かしたツートーンへの染色のためヒールカップ部分を残した処理。
6.革を荒らす。
革へ染料が浸透しやすいように革を溶剤で拭き取り、表面の色を抜き、乾燥させる。
7.染料を入れる。
染色用の筆を使用し、染料を浸透させていく。特に履き込んだシワなどあれば入念に。
8.乳化クリームを入れる。
色付け後、革がある程度、乾燥したら乳化クリームを入れ、革に充分に染み込ませる。
9.充分に乾燥させる。
染料を入れたのち半日以上、染料のしみ込んだ革を乾燥させ色を定着させる。
10.仕上げのブラッシング。
色を整え、革にしなやかさを戻すため乳化クリームを入れ、仕上げのブラッシング。
完成! 生まれ変わったポストマンがここに! 料金は?
アッパーの羽根部分のみをブラックに染め、ツートーンを希望したブーツ。ブラウンとブラックの相性もよくサドルシューズのようなデザインへと生まれ変わった。靴の磨きも込みで1万8700円~※顔料除去+5500円。
印象ガラリ!? シューレースにひと手間。
シューレースのエンド部分にシューズの色やスタイルに合わせた金具を装備することで靴の印象は大きく変わる。いつもの靴を少し上品に、さらに高級感を演出したいのであれば手軽にできるカスタムのひとつだ。
いかがだったでしょうか。これぞプロの技! 高級な靴や思い出の一足はぜひお店でリペアしてもらってみてほしい。店で過ごす時間もまた、格別な空間です。
【DATA】
ブリフトアッシュ
東京都港区南青山6-3-11 PAN南青山204
TEL03-3797-0373
営業/12:00~20:00、土日11:00~19:00
休み/火曜
https://brift-h.com/
▼ブーツについて詳しく知りたい方はこちらをチェック!
(出典/「Lightning 2017年3月号 Vol.275」)
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