誰も考えなかったワークとマリンのミックス。「フェローズ」のショアジャックに注目。

毎年、春になるとリリースされるフェローズのショアジャック。名前から潮風を意識して作っているんだろうと思っていたが、今シーズン(2019年春)はウォバッシュが登場し、受け止め方が変わった。

「フェローズ」のショアジャック

表地コットン、裏地レーヨンだが生地は一重という珍しい生地がショアジャックの特徴。裏地の滑りがよく、着心地も軽快だ(フェローズ TEL03-3406-0012 http://pherrows.com)

ウォバッシュといえば、ワークウエアの定番的な染色技法なわけで、ちょっとワークウエアテイストも加わって、海の似合わない自分でも、抵抗なく選べる一着に。

ロングポイントの襟は風が吹いても暴れ ないようにスナップ留め。襟を立てると チンストラップと、機能性は高い

ゴルフジャケットや、ヨットマンのマリンジャケットのような、少しリッチな雰囲気は襟や裏地に残しつつ、コーディネイト次第ではビブオーバーオールの上から羽織っても違和感のないジャケットに仕上がっている。どっちも行けるユーティリティジャケットとして、これは購入しなければならない気持ちにさせられた一着。100点満点。

フロントファスナーの引き手にはフェロ ーズのロゴ入りバッファロースカルのチ ャームで洒落心を表現する

トラッドを崩したプレッピースタイルがいいかなぁなんて考えながら、撮影用にコーディネイトしようとしたが、手元にあったのはシャンブレーシャツだったので、デニムのボウタイでアクセント。サクラ咲く季節なら、ピンクのオックスフォードシャツなんかを合わせても良いんじゃないかとか、想像は膨らむばかり……。

両サイドの内側にはアジャスト機能のゴ ムが装着され、防風性を高める。この 絶妙な絞りが、シルエットの決め手に

これがデニムのワークジャケットだと、なかなかそうは考えないんだよな。さて、バーバーに行って、ボサボサの髪とヒゲを調えてもらってこよう。

雨風凌げますよ! と図柄で伝える織り ネーム。最下段では、この特別なコット ンレーヨンの生地のことを誇る

【問い合わせ】
フェローズ
TEL03-3406-0012
http://pherrows.com

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「Lightning 2019年月5号」)

この記事を書いた人
松島親方
この記事を書いた人

松島親方

買い物番長

『Lightning』,『2nd』,『CLUTCH Magazine』男性スタイル&カルチャー誌の統括編集長。ロンドンのセレクトショップ「CLUTCH CAFE」のプロデューサーも務める。 物欲を満たすためには海をも越え、全地球規模で買い物を楽しんでいる。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

Pick Up おすすめ記事

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...