世界的に再評価されるオールドスクールスケートカルチャー。
上野のランドマークでもあるセンタービルの3階。2003年にアメ横の一角でスタートし、2005年頃にいまの場所に移転したスケートTee専門店『ジョニービー』。ひとたび足を踏み入れると、圧倒的な物量に誰もが驚愕するだろう。うず高く積まれた、パウエル・ペラルタ、スラッシャー、サンタクルーズ、ドッグタウンといったオールドスクールスケートアパレルの山は、まさに旧きよきアメ横の様相を思わせる。実はこう見えて商品のほぼ全てが近年復刻されたモデル。2000年代に入ってから急速に進んだオールドスクールスケートカルチャーへの再評価によるところだと店長の岩田さんは言う。
「パウエル・ペラルタ、サンタクルーズといった名門を筆頭に、2000年以降に各ブランドから復刻アパレルが続々とリリースされるようになりました。30~40代といった当時をタイムリーに通過している世代はもちろん、近年は10代、20代のスケーターや、マレーシアや香港といった海外のお客様からも注目されているようですね」
’80年代ストリート発! アートピースとしてのTシャツ。
’70年代よりサンタクルーズのアートディレクターとして活躍し、名作「スクリーミングハンド」を生み出したジム・フィリップス、パウエル・ペラルタのシンボルでもある「ザ・リッパー」など初期のアートワークを手がけたヴァーノン・コートランド・ジョンソンといったグラフィティアーティストたちの作品は、今やスケートシーンのみならず一般的にも広く認知され、各国でエキシビションが催されるまでに成長している。そんな言わば’80年代ストリート発の傑作アートピースをTシャツという手頃なデイリーウエアで楽しみたいなら、『ジョニービー』を訪れてみるといいだろう。
『ジョニービー』店長・岩田さんがおすすめするスケートTee 9選。
いかにスケートTeeがカルチャーであり、アートであることがわかったところで、岩田さんにおすすめTeeを伺った。復刻版だからこそ手軽に、普段使いできるスケートTee。自力で掘ってみても面白いだろう。
1.アンチヒーローのロゴプリント
写真家としても活躍するジュリアン・ストレンジャーの生き様をコンセプトに、1995年にサンフランシスコで設立されたアンチヒーローのロゴプリント。4,320円
2.〈スクリーミングハンド〉レプリカモデル
スケートアートシーンの第一人者ジム・フィリップスの代表作として広く知られる〈スクリーミングハンド〉を背面に描いたサンタクルーズのレプリカモデル。4,104円
3.クリスチャン・ホソイのシグネチャーT
サンタクルーズに在籍し、盟友トニー・ホークらとともにランプ全盛の’80sシーンを席巻したレジェンドスケーター、クリスチャン・ホソイのシグネチャー。4,212円
4.ドッグタウンとのコラボT
USハードコアバンド、スイサイダル・テンデンシーズにしてのVo.マイク・ミュアの実兄にして元Zボーイズのジム・ミュアが設立したドッグタウンとのコラボ作。4,212円
5.スカルスケーツのロゴプリント
’70年代後半にカナダでスタートし、当時のスラッシュブームの追い風を受け、一躍名門の仲間入りを果たしたハードコアブランド、スカルスケーツのロゴプリント。5,076円
6.ジェイ・アダムスの肖像プリント
Zボーイズのオリジナルメンバーにして’70sハードコアスケートシーンのアイコン的存在でもある故ジェイ・アダムスの肖像は彼の名を冠したブランドから。4,320円
7.ブロンズエイジの完全復刻
同じくZボーイズのオリジナルメンバーにしてドッグタウン所属ライダーとしても知られるレイ・フローレスが’80年代に設立したブロンズエイジの完全復刻。4,644円
8.スティーブ・キャバレロのシグネチャーT
伝説的スケートチーム、ボーンズ・ブリゲードのメンバーでもあり、イラストレーターやミュージシャンとしても活躍するスティーブ・キャバレロのシグネチャー。4,536円
9.マーク・ゴンザレスのグラフィックT
スケーター兼アーティストとしても活躍するリビングレジェンドのひとり、マーク・ゴンザレスのグラフィティをプリントしたドッグタウンからのポップな1枚。4,320円
【DATA】
JONNY BEE
東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル3F
TEL03-3834-7877
営業/12:00~20:00
休み/水曜
http://www.jonnybee.com
※掲載情報は取材当時のものです。
※現在取り扱っていない場合もありますので、ご了承ください。
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(出典/「Lightning 2019年8月号」)
撮影/鈴木規仁 文章/白水健寛
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