手仕事が光る「GRIZZLY BOOTS グリズリーブーツ」の 「Black Bearブラックベア」が15年来の相棒だ。

男にとってブーツは特別な靴。ブーツとの付き合い方で、その人自身の生き方がわかる履歴書のようなものだ。ピカピカに磨き上げられたものや、味わい深く経年変化したものなど、所有者によって実に様々。

今回はアパレルセレクトショップ「スマートクロージングストア原宿」を切り盛りする名物店長の姫野賢次さんの愛用ブーツをご紹介しよう。今では幅広いブランド知識を有する姫野さんだが、若かりし頃に、由緒正しきブランドのものだとは知らずに惹かれて購入し、その後15年以上も履き続けている一足が「GRIZZLY BOOTS Black Bear」。運命的な出会いや、愛すべき理由などをお伺いした。

“王道だけど、なんかちょっと違う”「GRIZZLY BOOTS Black Bear」

20181225_2_01

「グリズリーブーツはアメリカ・ポートランドで職人さんが手作業で作っている由緒正しきブランドです。これを買ったのは21 歳の頃。高円寺のヴィンテージショップで手に入れました。当時はダナーやレッド・ウィングなど有名ブランドぐらいしか知らなかった僕ですが、知らないブランドとはいえ雰囲気のある佇まいに惹かれて購入したのを覚えています。後にグリズリーブーツであることを人から教わった時は、名のあるブーツだったということもあり嬉しかったです。

購入したきっかけは“王道だけど、なんかちょっと違う”というところ。つま先には芯が入っていないため、購入時に比べるとだいぶトゥのボリュームも抑えられて、よりヴィンテージらしい佇まいになってきました。ただしアメリカのワークブーツにしては、どこか細身で上品なシルエットなんです。当時からトゥのカタチも個性的で上から見るとスクエアトゥに見えなくもないですね。そんなちょっと個性のあるキレイなブーツなので、対照的なイメージを持つ軍パンやペインターと合わせることが多いですね。

定期的に着用しているので、いまでも革はいい状態を保っています。またよく見るとステッチが歪んでいたり、ブランドの刻印も二重になっていたりする部分もありますが、それも職人さんが手作業で行っているからこそ生まれる仕様。そんな味わい深い部分もこのブーツの魅力だと思います」

20181225_2_02
くるぶし部分にはグリズリーブーツのスタンプが施されるが、なぜか二重に押されている
20181225_2_03
スクエアトゥらしさがこのブーツの特徴。ソフトトゥなので、つま先にも履きジワが生まれている
20181225_2_04
シューレースは革ヒモに変更してワイルドな雰囲気に
20181225_2_05
ソールはビブラム2021を装着しているスポンジソールなので歩きやすいのが特徴

ご紹介いただいたのは……「スマートクロージングストア原宿」店長・姫野賢次さん

20181225_2_00

フェローズを中心としたアパレルセレクトショップ「スマートクロージングストア原宿」に16年前アルバイトとして入社して以来、現在はショップを切り盛りする名物店長に。自らバイイングも行うため幅広いブランド知識と豊富な経験で着こなしを提案してくれることでも有名。

【DATA】
スマートクロージングストア原宿
http://www.pherrows.com

▼ブーツについて詳しく知りたい方はこちら!

メンズブーツの種類、人気ブランドからコーデのポイントを解説!【完全保存版】

メンズブーツの種類、人気ブランドからコーデのポイントを解説!【完全保存版】

2023年02月10日

(出典/「別冊LightningVol.196 ディア・マイ・ブーツ

この記事を書いた人
モヒカン小川
この記事を書いた人

モヒカン小川

革ジャンの伝道師

幼少期の革ジャンとの出会いをきっかけにアメカジファッションにハマる。特にレザー、ミリタリーの知識は編集部随一を誇り、革ジャンについては業界でも知られた存在である。トレードマークのモヒカンは、やめ時を見失っているらしい。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...

Pick Up おすすめ記事

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...