不幸は突然やってくる。4月1日、相続登記の義務化スタート

民俗や地域伝統文化のあれこれに没頭しがちなエディターが、あなたの日々の暮らしに、とても小さなときめきをお届けしましょう。言葉だけは知っている作法や行事、未来をひらく温故知新、興味はあるけどよくわからない民俗のことなどについてわかりやすく紹介します。

その時は、突然やってくる

突如襲われる不幸な出来事によって、あなた、あるいはあなたにとって身近で大切な人が、亡くなった人が暮らしていたマンションの一室といった不動産を相続することがある。

悲しみに打ちひしがれる日々のなか、受け継いだマンションにある遺品整理を、あなたは休日のどこかでしなければならない。故人が生きていた証になる物と処分する物を仕分けする作業は、想像以上に時間を要して、気力を消耗していく。仕分け後も、保存物品の移動や保管場所の確保、不用品の処理の手配、室内清掃などが続いていく。

いつもの忙しい日常のはざまで、そういった時間を過ごしていくと、この不幸にまつわる行政手続きのどこかでやらねばと思っていた「相続登記」は、あなたの記憶からいつしか漏れ消えてしまう。

4月1日~相続登記は義務化される

これまでは相続登記は任意となっていた。

けれど、相続登記にまつわる一部改正法が施行される2024年4月1日以降は、「不動産(土地・建物)を相続で取得することを知った日から3年以内」に相続登記することが法律上の義務になる。正当な理由なく義務に違反した場合は、10万円以下の過料の適用対象になってしまう。

さかのぼって2024年4月1日以前に相続した不動産も、相続登記がされていないものは3年の猶予期間とともに義務化の対象に。

もしも遺産分割協議がまとまらずに時間を要する場合は、4月1日に同時施行される「相続人申告登記」を行うことで登記申請義務を果たすこともできるようになる。

急増する所有者不明土地の問題を解決できる!

突如襲われる不幸な出来事は、誰にでも起こりうること。

しかし、その後の手続きの中で、改正法が施行されたことを知らないままだと、結果損をしてしまい、残念な気持ちの上塗りにもなってしまうかもしれない……。

旧弊から派生していた国内の所有者不明土地という大きな問題の解決にもつながっていく相続登記の新ルール。『じゃぱとら』最新号では、住まいの法改正の最新事情についても紹介しています。ちなみに特集は、地球環境の保全と資源の有効活用にまつわる「古材を生かせ、環境型ビジネスモデル」。ぜひご一読ください。

この記事を書いた人
中川原 勝也
この記事を書いた人

中川原 勝也

民俗と地域文化の案内人

エディター。地域伝統文化のこと、民俗のあれこれ、古民家・民藝・暮らしのこと、などを当サイトでは担当。これまで日本カルチャーを主なフィールドにしながら、国内の法人・自治体・商品のブランディングにまつわるメディア等を手掛けてきた。温故知新好きが募って、ただいま、月刊古民家誌『じゃぱとら』編集長。
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