【初心者向け】万年筆選びのポイントはこの3つ。ペン先・字幅(太さ)・吸引の違いを押さえよう!

万年筆は多種多様。サイズや軸の素材などいろいろな分類の仕方があるが、選ぶときの基準にもなるのが、ペン先の素材、字幅、そして吸入方式だ。それぞれの概略を紹介しよう。

▼万年筆の各部位の名称も覚えておこう!

万年筆の各部位の名称とは? これさえ知っていれば万年筆を語れる!

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2025年10月17日

【ペン先】金ペン先かスチールペン先か、予算とも要相談。

万年筆のペン先の素材には金が使われているものがある。これを「金ペン先」と呼ぶ。金は、金属の王様であり腐食に強いが、金ペン先を持つ万年筆は高価だ。一方、廉価な万年筆では金ペン先ではなく「スチールペン先」が付いている。金ペン先かスチールペン先か、は万年筆を分類する大きなポイントだ。スチールペン先は金ペンに比べると耐久性は劣るので、予算だけでなく使用期間や頻度も考えて選ぶといいだろう。

▼金ペン先の刻印について知りたい方はこちらの記事もチェック!

【字幅】大きく分けると細字、中字、太字の3種類。

万年筆の字幅は、大きく分けると3種類。細字、中字、太字、それぞれに万年筆ならではの筆致や書き味がある。字幅には厳密な規格がないので、同じ字幅でもメーカーによってかなりの違いがある。同じモデルの同じ字幅でも切り割りの間隔の違いやペンポイントの状態で微妙な違いがあるのが万年筆の奥深いところ。

▼実はもっと細かく分類される字幅についてはこちらの記事をチェック!

万年筆の太さは太字・中字・細字の3種類じゃない? 海外と国産ブランドの字幅の違いも比較してみた!

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2025年10月17日

【吸入】ボトルとカートリッジの2種類。そのほか、両用式もある。

万年筆で使うインクは、ボトルとカートリッジの2種類。それぞれに対応した万年筆があり、さらに両方が使える「両用式」がある。両用式では吸入機構を持つ「コンバーター」を挿すことでボトルからインクを吸入できる。ボトルとカートリッジには、それぞれメリットがある。下記表に簡単にまとめたが、ボトルインクは色が豊富で安いが手間がややかかり、カートリッジは吸入や持ち運びが楽だが、ランニングコストがボトルに比べて高いと言える。

ボトルインク カートリッジインク
インク色の選択肢 とても多い 少ない
インク容量 多い 少ない
携帯性 携帯しづらい 携帯しやすい
吸入の手間 手間がかかる 簡単で早い
ランニングコスト 安い 高い
対応する万年筆 吸入式、両用式 カートリッジ式、両用式

▼現在使われている吸入方法はいつ誕生? 万年筆の歴史もチェック!

万年筆の歴史は約200年。その進化を追ってみよう。

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2025年10月17日

万年筆というと高級品というイメージもあるが、素材によって価格帯はさまざまだ。ペン先の素材、字幅の種類、そして吸引方式の3点を選択すれば、選択肢が絞れていくので、購入を検討する際はまずここから考えてみよう。

(出典/「趣味の文具箱特別編集 万年筆とインク入門」)

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趣味の文具箱 編集部
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「趣味の文具箱」は手で書くことの楽しさ、書く道具としての文房具の魅力を発信している季刊雑誌。年に4回(3・6・9・12月)発刊。万年筆、手帳、インク、ガラスペンなど、文具好きの文具愛を満たす特集を毎号お届けしています。
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