ROLLING DUB TRIOの新作ブーツができるまで。

世界中のブーツファンを虜にしているROLLING DUB TRIO。彼らのブーツがどのようにデザインされ、この世に誕生するのか。今回から3回にわたって、その秘密に迫ってみようと思う。代表の徳永勝也氏の脳内に湧き起こるインスピレーションが、あの美しくも猛々しいブーツへと変貌を遂げるそのプロセスの中に、ROLLING DUB TRIOのブランド哲学が隠されているに違いない。

あらゆる方向からブーツを追求する。

「挑戦し続けるブーツブランド」 ROLLING DUB TRIOを表現するときに、これほどしっくりくる言葉は他に見つからない。アメリカンワークブーツをベースにしたかと思えば、ドレスシューズのエッセンスを散りばめたり、エキゾチックレザーを採用したりと、あらゆる方位から“ブーツ”というものを追求するその姿勢は、まさに孤高の存在と言ってもいい。

ROLLING DUB TRIOのブーツ作りは、まず代表の徳永勝也氏のラフスケッチから始まる。ヴィンテージをベースに、自由に思考の海に漂い、インスピレーションを高めていく。イメージが固まり、ラフスケッチを描いた後にデザイン画に落とし込み、型紙を作っていく……。

今回から3回に渡り、徳永氏のブーツ作りの裏側に追っていく。ROLLING DUB TRIOのブーツが、どのようにして産声をあげるのか。サンプルを作ったはいいが、まだ納得が行っていないという「グリフィン・ラインマン」に手を加えていくところから、彼の靴作りを見ていこうではないか。

4カ月前に作ったという「グリフィン・ラインマン」のサンプル、そして写真上はそのラフスケッチ。ラストや製法は従来のグリフィンシリーズを踏襲し、ホースバットを使用して製作。通常、サンプルは2回作るという。

1回目はラフに、2回目は細部を煮詰めて。このラインマンのサンプルは1回目だが、自身では納得がいっていないという。

「ラストを変えてもいいかなと思ってるんです」と徳永氏。形が変われば使いたい素材も変わってくるという。このブーツが今後どんな変貌を遂げるのか、楽しみだ。

サンプルを作ったら、自社工場のスタッフに実際に履いてもらい、チェックしていく。フィット感、履き心地、デザインのバランス……スタッフが集まり、感想やアイデアを述べていく。

スタッフが履いた状態で、全体のバランスを確認し、修正点を見出していく。ステッチの位置やコバのステッチなども徹底的に見直す。

実際にテープを貼ってステッチのラインを修正。「羽根の開きも修正して、もう少し広げたい」と徳永氏。「これはイタリアのホースバットを使ってますが、コードバンもアリですね」

昔のブーツのカタログなどを眺めながら、アイデアを膨らませていく徳永氏。スケッチは夜に描くことが多いのだとか。時にはウイスキーを飲みながら筆を走らせることも。

【DATA】
THE BOOTS SHOP
https://thebootsshoponline.com/

(出典/「CLUTCH Magazine 2024年11月号 Vol.97」)

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CLUTCH Magazine 編集部
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