とっておきのヴィンテージデニム。後藤洋平さん

市場価値的にお宝級、博物館級はもちろん、自分の人生を大きく左右するきっかけとなったなど、人それぞれの価値観で存在するとっておきデニム。JELADOの代表であり、ディレクターを務める後藤洋平さんのとっておきデニムは、まさかの刻んだ大戦モデル。新たな大戦モデルを生み出すために切り込んだという。そんなデニムを見せてもらった。

1940s LEVI’S S501XX

全体的にエイジングが進んだユーズドとはいえ、ヴィンテージ市場で超希少とされるLEVI’S S501XX、いわゆる大戦モデルにハサミを入れ、新たなプロダクツの生地開発のために切り刻んだ

ブランド設立19周年、大きな節目を目前に控えるJELADO。展開するプロダクツもギアをひとつ上げるかのようにコレクションの奥行きの広さやブランドとしての濃さを見せつけている。代表であり、ディレクターを務める後藤氏。スタートは古着店だったこともあり、ヴィンテージデニムへの思い入れは誰よりも強い。

そんな彼の「とっておきのヴィンテージ」はLEVI’S S501XX。自身でブランドを始めるきっかけにもなった大戦モデルだが、見せてもらったのは、あろうことかハサミを入れ、切り刻んだジーンズ。

「自分でブランドを始めようと最初に作りたかったのが、大戦モデルでした。このジーンズはブランド設立時の2004年にリプロダクトのサンプルとして購入したものです。大戦モデル特有のディテールやエイジングはもちろん、この個体にはリペア箇所もいくつかあって、そのリペアの感じもカッコ良かったんです。それごと作ってしまおうと思ったくらい」

大戦モデルを切ることになったのは2年ほど前。20周年の節目を見据えて、また1から大戦モデルを作ってみようと思ったのがきっかけだった。糸、繊維長、染めなど生地から刷新し、再度、手掛けたJELADOの大戦モデルは、再現性の高さゆえヴィンテージファンからも一目置かれている。

綿の種類、糸の太さ、繊維長の長さ、撚り回数など、大戦モデルの再現に必要な要素を論理的に組み立て、科学的にアプローチすることで、JELADOのモノづくりは随時更新され、向上している

(出典/「CLUTCH2024年8月号 Vol.96」)

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