プロダクツのストーリーを知り、追求していく楽しさ。
良質な素材や丁寧な作りにこだわり、女性目線でデザインされカタチとなるシューズブランド、LA POCHEのデザイナーとして活躍するAiquaさん。メンズライクなヴィンテージウエアを女性らしく、かつカッコよく着こなす。そんな彼女がヴィンテージを選ぶ理由とは。
「もちろん初めはパッと見の色やデザイン、素材の可愛さから入るんですけど、じゃ、なんでこれが可愛いのか? なぜこんなデザインになったのか? って、あるとき考えるようになったんです。冷静に考えて、現在、世の中に出回っているものって、必ず元ネタがあって辿っていくと自然とヴィンテージに行き着きます。そこの答えが合致した時にロマンを感じるようになって、ヴィンテージを掘り下げるようになりました」
プロダクツのストーリーに触れ、自ら掘り下げることの楽しさを知ってしまった彼女だが、今でもモノを選ぶ感覚に女性視点は大切にしているという。
「ヴィンテージに限らず色やデザインで選ぶ感覚はとても大切。でも、なぜこの服が好きになったのかを掘り下げて納得したいんですよね。それは自分がデザインする靴に関しても同じでプロダクツのストーリーを理解した上で作るほうがにしっくり来るんです」
Aiquaさんが愛する、パッと見の可愛さから入り掘り下げられるもの。
1950年代のヴィンテージスカジャン白ボディに白の刺繍が施されたいわゆるスケルトンは希少な個体。3年ほど前にSNSを通じて、L.A.のヴィンテージショップから購入したもの。
ボディは不明だが1960年代のフロッキープリントTシャツ。煙突清掃員のユニフォームと思われるものでバックプリントが良し。
自身がデザインするLA POCHEのシューズ。リザードコンビのローファーと1番最初にデザインしたサイドゴアのウエスタンブーツ。
ブランドに年代にこだわらず見た目の可愛さと自分のスタイルに馴染むかで選ぶアクセサリー類。
昨年から定番入りしたサンダル。あまりレザーシューズ慣れしていない女性のために履きやすいように改良を加えたモデル。
世界的なバンダナのコレクターで知られるジョナサン・ルカセック氏が手掛けるOne Ear Brandのバンダナは色もデザインも好き。
フレンチもの、ミリタリーものなどヴィンテージアイウエアも複数本所有。毎日着用するか常にバッグに入れている小物のひとつ。
(出典/「CLUTCH2023年8月号 Vol.92」)
Photo by Masahiro Nagata 永田雅裕 Text by Tamaki Itakura 板倉環
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