11年前に誕生したブランド初のショップインバーバー。
男ならば、バーバーの世界観やスタイルに共感し、憧れをもってその道を目指す者も多いだろう。しかし、牧島寛季氏がその世界を深く知るようになったのは、同店で髪を切るようになってからである。
「キャリアのスタートは美容師ですから(まぁ、今も二足のわらじでやっていますけど)、スタンスとしては対極にありますよね。片や時と共に培われてきた確固たるカタチがあり、片やトレンドを視野に入れながら常に流動的」
とはいえ、双方を知っているからこそできることもあると言葉に熱を込める。
「男らしいトラディショナルな世界へのリスペクトは常に持っています。かといって、“こうでなければいけない”という固定概念もない。その中で、新たなバーバーの“カタチ”を提案できるのでは、と考えています。土地柄、スーツに身を固めた人や海外からの来訪者も多いですが、総じて言えるのは“紳士でありたい”という想い。その一助としてお力になれれば嬉しいです」
「W.L.T. CUT CLUB」の内部を紹介!
WLT丸の内の奥に構えるW.L.T. CUT CLUB。親和性の高い両者だけに、最初は洋服を買いに来た人が、今度はヘアカットを目的に再訪することもしばしばだという。逆もまた然り。
アパレルの売り場とW.L.T. CUT CLUBを分かつ木製のドア。そこには、同店のイニシャルを表す陰影をつけたクラシカルなロゴと、シンボリックなシザーのアイコンを配している。
壁面に設えた大窓からは店内を一望することができる。描かれた文字は、職人がかすれ具合にいたるまでひとつひとつハンドメイドで仕上げたもの。その精巧さはまさに神業だ。
店内に設えたインテリアは、ヨーロッパなどで見つけてきたアンティークものばかり。待機スペースにあるこちらのベンチも同様で、1950~’70年代に使われていたものを採用している。
WLT丸の内を手がけたディクレターが選び抜いた装飾品。まるでノックをしているようなドア脇のモニュメントもユニーク。
お店のオープンを記念しFiber Greaseへ別注をかけたヘアスタイリング剤。蓋の表面にあしらったオリジナルロゴがその証。
店頭にあしらわれた小振りのバーバーポールが、訪れた人々に同店の存在を静かに伝える。アメリカから取り寄せたアンティークもので、当時を彷彿とさせる味わい深い趣が魅力だ。
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