バーバーの技術、スタイルを積極的に取り入れたメンズに特化した美容室「MEN’S GROOMING SALON」。
年齢を重ねるほど、華やかで女性的なヘアサロンには行きにくくなってしまうもの。トレンドではなく、スタイルを追求する男性なら、なおさらそうだろう。そんなジレンマを解消してくれる頼もしいヘアサロンが、このカキモトアームズが手掛ける男性のカットに特化したMEN’S GROOMING SALONである。
同サロンは2007年に銀座でスタートし、この青山店は2014年にオープン。業態は美容室であるが、バーバーの技術を積極的に取り入れており、トレンドを兼ね備えながらも、清潔感あるエイジレスなスタイルを得意とする。
この店のディレクターを務める長戸寛典氏は、何度もニューヨークに赴き、リアルなバーバーを体感。そこで得たインスピレーションを基に、クラシックさとモダンさを兼ねた男らしい空間を作り上げた。
特に圧巻なのが、バーバーチェアの前にあるカウンター。この什器は、脚などの一部に実際のヴィンテージを使い、その風合いに合わせてワンオフで作ったもの。男らしさやクラシックさを醸し出しながらも、モダンに仕上がっているのは、こういう細かなテクニックがあってこそ。
その他にも随所にアンティークパーツが使われており、まるで東海岸のバーバーのような雰囲気になっている。スタイルのある大人の男にこそ行って欲しい実力店だ。
適度にアンティークファニチャーを取り入れてクラシックさとモダンさを兼ねた男らしい空間に。
メインフロアには、ヴィンテージのTAKARA BELMONTのバーバーチェアが並んでいる。鏡のあるセット面は、一部にヴィンテージのパーツを使ったオリジナルの什器である。
使っているバーバーチェアはすべてヴィンテージ。TAKARA BELMONTのもので、クッションやレザーはすべてリペアされているので、快適な座り心地だ。
床はインダストリアルファニチャーによく似合うモルタル。加工と経年によっていい味が出ており、置いてあるヴィンテージのインテリアともマッチしていた。
圧倒的な雰囲気であるオリジナルのセット面は、店のアイコンになっている。戦前のアメリカで流行ったアールデコを思わせるような装飾の一部は本物のヴィンテージだ。
このデコラティブな装飾から、アンティークだと思ってしまうが、実はワンオフで製作したオリジナル。ただ脚などには、当時のヴィンテージを使っている。
この棚の一部には、カウンターにも使われている木材が使われており、この店の統一感に一役買っている。アンティーク加工されているので風合いあり。
シャンプースペースの床には、ニューヨークらしいサブウェイタイルが敷き詰めている。味のあるインテリアが多いので、こういったクリーンな印象のタイル使いが、より際立っている。
こちらはシャンプースペースに置いてあるオリジナルの什器。ここにはシャンプーやスタイリング剤などがディスプレイされており、絵になっていた。
随所に使われているエジソンランプは、インダストリアルファニチャー好きであれば、定番となっている。サインポールをモノトーンカラーにするなど、無骨さとスタイリッシュを兼ね備えている。
シンプルなウォールクロックは、メタル部分に味が出ており、全体の雰囲気によく似合っていた。白と黒を基調としたカラーリングが随所に配されている。
サインポールがモノトーンカラーになっているので、よりスタイリッシュな印象を受ける。青山店は、大通りに面しておらず、路地を入った静かな環境にあるので、落ち着いた中で施術を受けられる。
少し小ぶりなアンテイークのドアを開けると、インダストリアルなスチール製のロッカーがあり、なんともいい雰囲気。適度にアンティークファニチャーを取り入れているのも、このサロンの個性である。
【DATA】
東京都港区南青山3-10-17 OPERAビル1階
TEL03-3470-6288
営業/11:00~21:00(月曜~土曜)、10:00~20:00(日祝)
休み/火曜
https://mensgrooming.tokyo/
※写真は取材当時のものです。現在とは異なる場合があります。
(出典/「バーバーインテリア」)
Photo by Masahiko Watanabe 渡辺昌彦 Text by Shuhei Sato 佐藤周平
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