N-1とは? デッキ上の兵士たちを極寒から守ったジャケットの魅力に迫る。

コットンのアウトシェルに裏ボアが装備された保温性の高いミドル丈のジャケット。アメリカ海軍に採用されたN-1デッキジャケットは現代服としても大いに活躍してくれる機能性を持っている。

遮風性と保温性に優れたジャケット「N-1」。

ダッフルコート、ピーコートとともに、ミリタリー色が強いネイビー由来のアウター。この3種の中で、着丈が短い=機動力に長け、なおかつ防寒性能に優れた海軍もののアウターとして、N-1がある。N-1は、U.S. NAVYを代表するアウターのひとつ。航空母艦をはじめとする艦隊の甲板上で任務に就く兵士たちのために1940年代に登場した。

コットンコードクロスを使用し、ライニングにはアルパカウールライニングを装備。左胸には「U.S.N.」のステンシルが入れられる。¥88,000_(The REAL McCOY’S TOKYO Tel.03-6427-4300)

冬には冷たい強風が吹き付け、当然、海上を主戦場とするため、ファスナーが錆び付いて、ジャケットが開閉できなくなることを想定し、ボタンフライとの二重にするなど、過酷な環境でも、しっかりと兵士の命を守るために作られた。

メインマテリアルとなるのは、ジャングルクロスと呼ばれる高密度に織られたコットングログランを仕様し、保温性を高めるためアルパカライニングを装備。カフスには内リブ、首周りは、ボア襟にチンストラップが付けられるのが基本デザインだ。

後継モデルであるA-2デッキジャケットが登場する1960年代まで、実に15年以上も愛され続けたN-1。耐久性が高く、ミニマルなデザインから、現代服のモチーフとしても根強い人気を持つNAVY GARMENTのひとつだ。

N-1 ¥75,900_ HAT ¥9,790_(BUZZ RICKSON’ S / TOYO ENTERPRISE CO.,LTD. Tel.03-3632-2321) VEST ¥71,500_ (JELADO / JELADO Tel.03-3464-0557) FLANNEL SHIRT ¥8,800_ (BIG MIKE / BASE MADE Tel.03-5829-5926) CHINO PANTS ¥13,200_ (WOOD BLOCK /The Brooklyn Circus Tokyo Tel.03-6805-0704) BOOTS ¥45,870_ (RED WING / RED WING JAPAN Tel.03-5791-3280)
N-1 ¥90,200_ (The REAL McCOY’ S) MOHAIR CARDIGAN ¥66,000_ FOOTBALL T-SHIRT ¥13,200_ (JOE McCOY / The REAL McCOY’ S TOKYO Tel.03-6427-4300)SWEAT PANTS ¥9,900_ (CHAMPION[USED]/ FOVOS Tel.03-3797-5822) GLASSES ¥29,700_ (YELLOWS PLUS / G.B.GAFAS Tel.03-6427-6986) SNEAKERS ¥6,380_ (CONVERSE / CONVERSE INFORMATION CENTER Tel.0120-819-217)

N-1の前身となった通称“デッキフック”。

初期のデッキジャケットはフロントがファスナー開閉式だったが、海上で作業する兵士たちにとって塩害は避けられるものではない。ファスナーが錆び付いてしまっては防寒もできないことから、改良されたのがフックタイプの通称デッキフックと呼ばれるモデル。ウールライニングこそ装備されるものちに、より保温力の高いアルパカライニングへと変更される。

BUZZ RICKSON’S WILLIAM GIBSON COLLECTION

デッキクルーたちによって着用されたジャケットの生地は、直射日光や雨風により、当然、褪色するが、その絶妙な色を黒で表現している。¥68,200_(BUZZ RICKSON’S Tel.03-3632-2321)

BUZZ RICKSON’S

ジャングルクロスのボディカラーやリブの色に合わせ、フックの色もカーキが装備されているため、統一感のあるデザインに仕上がっている。¥53,900_(BUZZ RICKSON’S Tel.03-3632-2321)

CLUTCHが注目するN-1デッキジャケット5選。

1.BUZZ RICKSON’S

ジャングルクロスと呼ばれる高密度なコットングログランをマテリアルに採用。袖口の内側にアルパカモヘアが縫い付けられた初期モデルを完全復刻している。¥75,900_(BUZZ RICKSON’S Tel.03-3632-2321)

2.Trophy Clothing

遮風性、撥水性に優れたグログランピケをマテリアルにミドルレイヤーにシンサレート、ライニングにベビーアルパカを装備。ポケットのレザートリムがアクセント。¥71,500_(Trophy Clothing Tel.03-6805-1348)

3.Dehen

バックサテンをアウトシェルに使用し、通常アルパカのライニングがつけられるが、メリノ種の良質なムートンを装備したDehenらしい新解釈のN-1ジャケット。アメリカ製。¥207,680_(Dehen Japan Tel.03-5752-3188)

4.JELADO

民間用として作られたデッキジャケットをイメージして製作。生地はコットングログランを採用し、ボアもアウトシェルに合わせてグレーで統一。モダナイズされたファッション性の高い1着。¥52,400_(JELADO Tel.03-3464-0557)

5.STUDIO D’ARTISAN

1940年代のU.S.N.デッキジャケットから着想を得たサウンユース仕様のN-1。ユーモラスなグラフィックが描かれたスコードロンパッチが左胸に付けられたキャッチなー一着。¥31,680_(STUDIO D’ARTISAN INTERNATIONAL Tel.06-6536-6328)

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2023年2月号 Vol.89」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

Why Banana Republic? 2nd編集部イチ押し「バナナ・リパブリック」アイテムと、ブランドの魅力を徹底解説

  • 2026.09.16

1978年にアメリカ・カリフォルニア州で創業したバナナ・リパブリック。クラシックとモダンが共存する唯一無二のスタイルや歴史を紐解くことで、我々が彼らのプロダクトを手に取るべき“理由”が見えてくる。(記事をご覧いただいた方への特典を最後に紹介しています) [caption id="attachment...

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

70を超えるレザーブランドが集う! 「Leathers Day TOKYO 2026」が五反田TOCビルで9月26・27日開催!

  • 2026.08.30

雑誌『Lightning』と兄弟誌『2nd』『CLUTCH Magazine』の3誌による、レザー好きのための大規模イベント。4度目を迎える今年は、初の東京会場での開催が決定! 普段なかなか手に取って実物を見ることができないブランドや、このイベントでしか手に入らないアイテムが揃う特別な2日間。さらに...

Pick Up おすすめ記事

毎日に、最良の定番。B.V.D.の「GOLD」は昔ながらの良さと、いま欲しいバランスを兼ね備えたTシャツ

  • 2026.09.16

長く愛されてきた定番には、変わらない理由がある。B.V.D.の「GOLD」もそのひとつ。肌着として培ってきた心地よさをそのままに、今の気分で一枚でも着られるリラックスフィットが加わった。昔ながらの良さと、いま欲しいバランス。その両方を備えた、新しい定番のかたちを見ていこう。 変わらない着心地にゆとり...

ニューヨーク・ブルックリン発! 作業服由来のデイリーウエアはこう着こなす。

  • 2026.09.16

創業1904年、高層ビルの建設が相次ぐ当時のニューヨークでリアルワーカーに向けて、作業服を提供していた「ブルックリンオーバーオール」。そんな確固たる出自に由来する男服は、カジュアルウエアとして現代にDNAを継ぐ。 旧きよきデザインと生地づくりで飽きのこない王道のワークスタイル 40年代の個体をベース...

イタリア・パルマで誕生。世界屈指のベルト「Anderson’s」、その生まれる場所へ

  • 2026.09.17

1966年、イタリア北部に位置する美食の街・パルマで創業したベルトメーカー「アンダーソンズ」。装いを完成させる“名脇役的存在”のベルトをメインとする稀有な存在にして、世界的な評価を獲得する某ブランドのプロダクトはどのように生まれるのか。その魂が宿る自社工場に足を運んだ。 イタリア・パルマの地に宿る6...

トラッドの相棒にドゥニームのジーンズを! ウエアハウスが1988年のクラボウデニムを再現

  • 2026.09.17

1980〜90年代に日本のセルビッジジーンズの先駆けとして一世を風靡したデニムブランド「ドゥニーム」。同ブランドの創業当時のレシピをもとに、再始動を手掛けたのが「ウエアハウス」だ。彼らの徹底的な研究・解析によって生み出された至極の1本は、まさにオーセンティックそのもの。そして、本当の意味での“良い色...

2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4人が集結! EDWINと考えるトラッド学

  • 2026.09.15

本誌でも何度も紹介してきたEDWINのコンセプトショップ限定アイテムは、普遍的なデザインとそのクオリティの高さから2ndが理想とするトラッドスタイルともばっちりハマる。今回は初の試みとして、2ndとEDWIN両チームの世代の異なる4名で“EDWINで作るトラッド”を考えてみた。 20代らしくアクティ...