ワーカーたちの足元を支え続けて150年。ホワイツブーツの魅力的な4足を紹介!

ワークブーツの最高峰、キングオブブーツと称されるWHITE’S BOOTS。タフでコンフォータブルなブーツを創業から現在に至るまで、1世紀半を超え作り続けてきた。彼らが歩んできた歴史は、WHITE’S BOOTSへの信頼と魅力に直結するはずだ。歴史やディテールとともに、そんなホワイツブーツをここで4足紹介する。

創業以来ハンドメイドを頑なに守り続ける名門。

アメリカを代表するワークブーツメーカーとして世界的に名を馳せるWHITE’S BOOTS。現在は、アメリカ西海岸の最北部に位置するワシントン州スポケーンを拠点にするが、その歴史を辿ると18世紀半ばの南北戦争以前まで遡り、東海岸における重工業の拠点であるヴァージニア州にて、ワーカーたちの足元を守るワークブーツをオーダーメイドで作っていたのがWHITE’S BOOTSのルーツと言われている。

そのバックボーンを継承し、いまでも「The True Handmade」の歴史を守るべく熟練した職人による手作業にて丹精込めて仕立てられているのは、キングオブブーツたる所以だろう。また、ワークブーツメーカーとして、タフさだけでなく、コンフォータブルな履き心地もWHITE’S BOOTSの大きな魅力。

その大きな要因は土踏まずから踵にかけて施される「ARCH EASE」。つまり土踏まずをサポートするフットベッドにより、長時間履いても疲れにくい設計となっている。加えてワークブーツでありながらもクラシックで、かつ洗練されたスタイリッシュなフォルム。WHITE’S BOOTSが目指す「ALL LEATHER LEGEND(すべての革の伝説)」。創業150年を超え、すでに伝説の域に達していると言っても過言ではないはずだ。

知っておきたいブーツの構造。

「キングオブブーツ」との呼び声が高いWHITE’S BOOTSの基本構造。タフに履かれることを想定したワークブーツのポテンシャルの高さが理解できる。

細かな運針によるアッパーの縫製は丁寧に作られていることの象徴。特にステッチが交差する部分やアールを描くステッチングなど熟練した職人ならではの技術が問われる。

アッパーとソールを直接縫い付ける独自のハンドソーンウェルテッド製法は、創業以来続くWHITE’S BOOTS の伝統。縫製糸には、リネン混で太く強靭な糸が使われている。

ソールとミッドソール、そしてアッパーまで、まとめて縫われるため、アウトソールにはステッチ2本が剥き出し。履くごとにダメージはあるが、簡単には解れない。

トゥの内側、つまりアッパーとライニングの間に芯材を入れることで、型崩れ防止にもなり、つま先を守ることができる。ミッドソールにはコルクシートが挟み込まれている。

トゥから甲にかけて表革のライニングを貼り合わせることで、足入れしやすく、かつアッパーから甲にかけての強度が増されている。型崩れ防止としても有効なディテールだ。

ヒールカップも脱ぎ履きなどによって、大きな負荷がかかる重要な箇所。ソールはセミドレスらしいロガーソールで、熟練した職人がハンドメイドで美しい曲線を形成する。

これから履きたい、ホワイツブーツ4選。

歴史やディテールを見てきたところで、代表的なホワイツブーツを紹介する。どれも職人技が光る魅力的なブーツばかりだ。

6’ NORTH WEST LTT RED DOG ROUGHOUT ¥145,200_

軽量で歩きやすさに定評のあるトラクションソールを装着したノースウエスト。ハンドソーイングによるウェルテッド製法を採用し、フラットなソールが履きやすいと人気のモデル。

SEMI-DRESS BURGUNDY CX ¥131,450_

ワークブーツながら、ドレスシューズのような上品な雰囲気から圧倒的支持を集めるセミドレス。履き込むほどに味わい深くなるクロームエクセルレザーのバーガンディを採用。

6’ SMOKE JUMPER BLACK CX ¥141,900_

充分にオイルを染み込ませることで耐久性を高めたクロムエクセルレザーを使用。シンプルなデザインから、WHITE’S BOOTSを代表するモデルとして長年親しまれてきた銘品。

STEVENS NATURAL CX ¥137,500_

WHITE’S BOOTSのラインナップの中で特にスタイリッシュで洗練されたブーツ。新型の5050ラストは、伝統的なアーチサポートを継承しつつ、よりスマートなトゥを表現した。

【DATA】
WHITE’S BOOTS JAPAN
https://whitesbootsjapan.com

※情報は取材当時のものです。

(出典/「CLUTCH2022年12月号 Vol.88」)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

Pick Up おすすめ記事

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

今こそマスターすべきは“重ねる”技! 「ライディングハイ」が提案するレイヤードスタイル

  • 2025.11.16

「神は細部に宿る」。細かい部分にこだわることで全体の完成度が高まるという意の格言である。糸や編み機だけでなく、綿から製作する「ライディングハイ」のプロダクトはまさにそれだ。そして、細部にまで気を配らなければならないのは、モノづくりだけではなく装いにおいても同じ。メガネと帽子を身につけることで顔周りの...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

着用者にさりげなく“スタイル”をもたらす、“機能美”が凝縮された「アイヴァン 7285」のメガネ

  • 2025.11.21

技巧的かつ理にかなった意匠には、自然とデザインとしての美しさが宿る。「アイヴァン 7285」のアイウエアは、そんな“機能美”が小さな1本に凝縮されており着用者にさりげなくも揺るぎのないスタイルをもたらす。 “着るメガネ”の真骨頂はアイヴァン 7285の機能に宿る シンプリシティのなかに宿るディテール...