【LA】建築好きにはたまらない街・パームスプリングスで名建築に出会う。

  • 2021.10.26  2020.04.09

ロサンゼルスを拠点に活動するフォトグラファーMaikoがおすすめのスポットを紹介! 今回取り上げるのは、砂漠の中のリゾート地、カリフォルニア州に位置する「パームスプリングス」。一年を通して暖かく、夏は最高気温が40度を超えて暑いのですが、冬は20度を下回り心地よい気候。年間日照日は350日を越えるとか! また、ロサンゼルスからほど近く、2時間ほど東へクルマを走らせれば着いてしまうため、昔から冬の避寒地として人気を集めています。ゴルフやスパ、ショッピングで有名ですね。

有名建築家の建築物が一度に楽しめる街・パームスプリングス。


パームスプリングスへはロスからはクルマで。標高約3,300メートルのMt. San Jacintoの麓にあるため、道中はこの絶景。そしてパームスプリングスの街には、すらすらっと伸びた背の高いパームツリーと真っ青な空が広がります。

この景色が、リゾート気分をより掻き立ててくれます。広々とした土地、乾燥した気候、地価の安さから、1940年代には、リチャード・ノイトラ、アルバート・フレイ、フランク・ロイド・ライトなど、有名建築家たちが新しいデザインや工法を試すため続々とやってきて、住宅だけでなく、ホテルや学校などの施設を建設し始めたのが今の街の姿になった理由。
また第二次世界大戦後には、フランク・シナトラやエルビス・プレスリー、マリリン・モンローなど多くのハリウッドスターたちがバケーションに訪れるようになり、パームスプリングスで休暇を過ごすことが流行のようになったんだそう。

デザートモダニズムの建物
中には別荘や豪邸を建てる人も多く、この頃流行したミッドセンチュリーモダンスタイルの建築物が多く建てられ、それらは「デザートモダニズム」と呼ばれるように。現在でもその姿は街中に残っていて、ドライブしながらその独特なデザインの建物たちを見ることができます。

いずれもデザートモダニズムの建築。背の高いパームツリーと高さのない建築物が見事に美しい空に調和している

パームスプリングスを建築散歩する前に訪れたい場所。

2901 N. Palm Canyon Drive, Palm Springs, Ca 92262
パームスプリングを訪れたらまず立ち寄りたいのが、この尖った形の屋根が特徴のこの建物「Palm Springs Visitors Center(パームスプリングビジターセンター)」。もともとガソリンスタンドだった建物を現在はビジターセンターとして使っており、屋根にその名残を感じます。

建物にはプレートが設置されていて、いつの建築なのか、誰の設計なのかわかるようになっています。このビジターセンターは1963~1965年の建築で、設計はAlbert Freyによるもの。

中はこのようにビジターセンターとなっていて、お土産品も手に入ります。

パームスプリングスの地図や建築に関する情報も掲示されています。

フランク・ロイド・ライトなどの建築の詳細がここでわかります。


スターの家や別荘がどこかわかるのって、日本だとあり得ないですよね。ビバリーヒルズも有名人のお宅ツアーなど開催されていますが、これは建物のポストカードに顔写真が埋め込まれています。また、お土産ものは、センスのいいものがたくさん売っています。


建築の街らしく、ティッシュペーパーケースも家の形。



マグネットもグラスもポストカードも、ミッドセンチュリーモダンなデザインでインテリアにもおしゃれ。

飾りたくなる本も売ってました。こんな感じでミッドセンチュリーモダンデザインのおしゃれなアイテムが並び、訪れる甲斐があるビジターセンターなので、おすすめです。

パームスプリングスの有名建築をご紹介!

1.Palm Springs City Hall(パームスプリングスシティホール)


まずはこちらのシティホール。こちらもAlbert Freyによる建築で、エントランスの屋根に穴が空いていて、そこをヤシの木が突き抜けているという斬新なデザインが目を引きます。
【DATA】
Palm Springs City Hall
3200 E. Tahquitz Canyon Way, Palm Springs, CA 92262
1952-1957年建築
設計:Albert Frey

2.Kaufmann House(カウフマンハウス)


ノイトラ建築の中でも最高傑作と言われている有名建築。ガラスや石を使ったしたモダンな造りで、今現在に至ってもその洗練されたデザインは衰えることを知らない存在感があります。

【DATA】
Kaufmann House
470 W. Vista Chino Rd., Palm Springs, CA 92262
1946-1947年建築
設計:Richard Neutra

3.Elvis’ Honeymoon Hideaway(エルビス ハネムーン ハイダウェイ)


あのエルビスプレスリーが暮らした家。新婚生活を送っていた家であり、きっと思い入れのある家だったことでしょう。見学ツアーも行われていて、予約すれば家の中を見学することができます。

【DATA】
Elvis’ Honeymoon Hideaway
1350 Lade ra Circle, Palm Springs, CA 92262
1961年建築
設計:William Krisel

4.Bank of America(バンクオブアメリカ)


水色で丸っこく、とても銀行とは思えない可愛らしい建物。現在でも目を引くこんなデザインの銀行が60年前に建てられたとは、驚き!
【DATA】
Bank of America
588 S. Palm Canyon Dr.、 Palm Springs, CA 92264
1959年建築
設計:Victor Gruen Associates
そのほか、住宅街をドライブしていると、デザートモダニズム建築の家がずらりと並んでいて、由来のわからない建築もまた見ていて面白く、楽しめちゃうのがパームスプリングの魅力。

平屋がパームツリーに囲まれて素敵な邸宅。

セブンイレブンもヤシの木が突き抜けモダンなデザイン。

こちらは屋根の形がまるで蝶のようなデザインの、バタフライルーフの家。デザイン重視かと思えるこの屋根ですが、実は画期的な機能があるんです! 屋根の両端が高くなっているため窓を高い位置に作ることができ、日光をふんだんに取り込みながらも直射日光は防ぐことができるという効果が。見た目だけじゃないんですね。

またこちらはドナルド・ウェクスラーによる住宅。ギザギザ屋根が特徴で、プレハブ工法でローコストなのに、斬新なデザインがそれを感じさせないのがスゴイ。

1963年に建てられたアパート”Kauai”。こちらはHUGH KAPTURによる建築。
 
このように、一軒一軒見て行ったらキリがないほどに、有名建築家による建築物が街中にあふれ、建築好きにはたまらない街・パームスプリング。本気で見たい人には、Palm Springs Modern Toursによる見学ツアーもあります。料金は1人85ドル。詳しくはこちら→ http://www.palmspringsmoderntours.com/
また毎年2月には、2週間に渡りModernism Weekが行われ、開催中は普段は入れない有名建築が開放され見学できたり、バスで街中の建築物を見て回れるツアーが開催されています。詳しくはこちら→ http://www.modernismweek.com/

【おまけ】パームスプリングは古着やヴィンテージ品探しも楽しめる!


モダニズム建築をめぐるパームスプリングスを紹介しましたが、パームスプリングスには古着やヴィンテージを扱うショップも多いんです。撮影のあと、ふらっと立ち寄ったアンティークモールもおまけに紹介します!

訪れたのは「Sunny Dunes Antique mall(サニーデューンズアンティークモール)」。古着からアンティークやヴィンテージの雑貨などが所せましと並びます。
【DATA】
Sunny Dunes Antique mall
507 E Sunny Dunes Rd, Palm Springs, CA 92264

状態のいいサラダサーバーは19ドル。

アメコミも大充実! レコードショップみたいな陳列で選ぶのもテンション上がります。

エルビスのポスターは59ドル。ポップなテイストでインテリアにも合わせやすそう。

ほかにも、さすがスターの別荘が立ち並ぶ街、往年のスターのポスターがたくさんありました。

アンティークモールの定番タイプライターも、鎮座。

クルマのおもちゃもかわいい!

そして突然のアフリカンなアート。
今回はパームスプリングスを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか? リゾート地であるため、ホテルのプールでのんびりと過ごす、というパームスプリングスもいいですが、こんな建築物やアンティークモールを回る旅もおすすめです。
※取材は昨年行いました。

LiLiCo

昭和45年女

人生を自分から楽しくするプロフェッショナル

LiLiCo

松島親方

CLUTCH Magazine, Lightning, 2nd(セカンド)

買い物番長

松島親方

モヒカン小川

Lightning, CLUTCH Magazine

革ジャンの伝道師

モヒカン小川

ランボルギーニ三浦

Lightning, CLUTCH Magazine

ヴィンテージ古着の目利き

ランボルギーニ三浦

ラーメン小池

Lightning

アメリカンカルチャー仕事人

ラーメン小池

上田カズキ

2nd(セカンド)

アメリカントラッド命

上田カズキ

パピー高野

2nd(セカンド)

断然革靴派

パピー高野

村上タクタ

ThunderVolt

おせっかいデジタル案内人

村上タクタ

竹部吉晃

昭和40年男, 昭和45年女

ビートルデイズな編集長

竹部吉晃

清水茂樹

趣味の文具箱

編集長兼文具バカ

清水茂樹

中川原 勝也

Dig-it

民俗と地域文化の案内人

中川原 勝也

金丸公貴

昭和50年男

スタンダードな昭和49年男

金丸公貴

岡部隆志

英国在住ファッション特派員

岡部隆志

おすぎ村

2nd(セカンド), Lightning, CLUTCH Magazine

ブランドディレクター

おすぎ村

2nd 編集部

2nd(セカンド)

休日服を楽しむためのマガジン

2nd 編集部

CLUTCH Magazine 編集部

CLUTCH Magazine

世界基準のカルチャーマガジン

CLUTCH Magazine 編集部

趣味の文具箱 編集部

趣味の文具箱

文房具の魅力を伝える季刊誌

趣味の文具箱 編集部

タンデムスタイル編集部

Dig-it

初心者にも優しいバイクの指南書

タンデムスタイル編集部

CLUB HARLEY 編集部

Dig-it, CLUB HARLEY

ハーレー好きのためのマガジン

CLUB HARLEY 編集部

昭和40年男 編集部

昭和40年男

1965年生まれの男たちのバイブル

昭和40年男 編集部

昭和45年女 編集部

昭和45年女

“昭和カルチャー”偏愛雑誌女子版

昭和45年女 編集部

昭和50年男 編集部

昭和50年男

昭和50年生まれの男性向け年齢限定マガジン

昭和50年男 編集部