インダストリアルの中にユーモアのあるアートでアクセント
打ち合わせなどを行う商談スペース。鉄や木材の旧びた素材の表情を活かしシンプルにまとめているなか、壁にかけたアートが華やかさを添えている。この絵はオーナーのアンドリューが母親から譲り受けたもの。
中央の棚はミッドセンチュリーのもので、前オーナーがバーで使えるようにカスタムしたものと思われる。FLUSHING AVENUEはこのスタジオがある通り。旧いサインを見つけて思わず飾った。
トランプの絵はアンドリューの友人が壁にペイントした。インダストリアル一辺倒だと冷たい印象になってしまうので、ユーモアのあるアートでアクセントをつけている。
流木を使って自分たちでカスタムしたランプ。シェードランプだけでもいいが、ダイナミックな流木を合わせることで部屋の主役級のインテリアになる。経年変化も楽しみだ。
アンドリューが特に気に入っているスペース。脚の曲線が美しい譜面台はブックシェルフとして、旧い電話はオブジェとして活用。チラリと見えるグリーンが爽やかさをプラスしている。
点数を絞って空間をすっきりと見せる
ブルックリンには、かつて倉庫や工場として使われていた建物が今でも多く残っている。KNICKERBOCKE R MFG.CO.のファクトリー兼オフィスも、元々は旧い帽子工場。
ブランドオーナーのアンドリューが一念発起して買い取り、チームの皆で内装デザインを考えた。インダストリアル系のヴィンテージインテリアを主に使用しているが、それだけでは味気ないのでアートや色味のある家具を足してオリジナリティを出している。また、アンドリューをはじめ、チームにはスケート好きなメンバーが多いので、思い切ってファクトリーとオフィスの間にスケートランプを置いた。
「旧いインテリアや小物は大好きですが、欲張らないようにしています。ごちゃごちゃしていると重厚になりすぎてしまうので」と自身のスタジオについて話すアンドリュー。旧いものへの尊敬の念を持ちつつ、20代らしいセンスを取り入れ、ブランドは現在好調に知名度を上げている。そんな彼の姿勢はスタジオの空間作りにも反映されている。また、情報収集や頭のリフレッシュのためにブルックリンのヴィンテージファニチャーショップを巡ることも多い。現在、模様替えも計画している最中で、旧いボタニカル系のデザインに注目しているという。
Andrew Livingston
大学在学中に旧い帽子工場を買い取り、OEM生産とKNICKERBOCKER MFG.CO.を並行して運営。コラボレーションも積極的に行うなど今最も勢いのある24歳(取材当時)。
自分たちでデザインをし、時にはD.I.Y.も行う
所々に珍しいデザインのヴィンテージインテリアがある。これは旧い身長測定器。実際に使うことはないが、旧びた鉄の表情や武骨なパーツが気に入って、オフィスのドアの前に置いている。
スタジオの敷地は広く、オフィス兼ショールームと、スケートランプを挟んでその奥がファクトリーになっている。KNICKERBOCKER MFG.CO.のコレクションはすべてここで生産されている。
【DATA】
●KNICKERBOCKER MFG.CO.
http://knickerbockermfg.co
(出典:『CLUTCH web』、写真: Lisa Kato 加藤里紗、文:CLUTCH Magazine編集部)
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