CLUTCH Magazine編集部が教える、フィレンツェで訪れるべきセレクトショップ【前編】

イタリア・フィレンツェの街は、アルノ川を挟んで北と南では雰囲気が変わる。北は歴史的建造物やハイブランドのショップが集まり常に観光客で賑わい、南は小さなレストランやショップが集まり、下町情緒にあふれている。今回は、アルノ川を南側に渡ってすぐのエリアにある2店のセレクトショップを第二回にわたって紹介する。第一回目はおしゃれエリアに並ぶ、『DEXTER』

ヴィンテージをイメージした新鋭ブランドに出合える『DEXTER』

select1
元々ヴィンテージコレクターであったオーナーのマルコ・メアッチによって2010年にオープン。彼の友人であるオウケット・ティトーニによるカジュアルウエアブランドv.v.by Kidzのアイテムや、TELA GENOVAのデニムなど、ヴィンテージをイメージソースとして生産される新鋭ブランドを中心に展開する。

店で取り扱うアイテムを一部ご紹介

select2
フェード加工が美しいTELA GENOVAのデニムは、サイズ展開も豊富に揃う。
select3
こちらのデニムジャケットはv.v.by Kidzのものでワークジャケットながらカッティングや繊細なステッチにはテーラードの精神も感じられる。
select4
その他には、ストックも豊富なRed Wingのシューズ、イタリアンメイドのdeperluのシャツやdue BRAGHEのパンツなど厳選した良質なブランドのみが置かれている。

オーナーが買い付けたヴィンテージも販売

また、店内に飾られるヴィンテージは、全て売り物でオーナーが買い付けたもの。1940年代から’80年代の状態の良いアイテムを買い付け、出来るだけ天然素材を使用した物を厳選して販売している。外からも見え、ディスプレイされる入り口のトルソーは2、3週間おきに入荷する新しいヴィンテージに変えて販売している。
select5
取材に訪れた際は、こちらのフランス軍のモーターサイクルコートが店頭にディスプレイされていた。’40年代のもので、状態が良い。トルソーに斜めがけされたバッグは、1936年にスイス軍に支給された麻のバッグをリメイクして作られた、自身のブランドThe Good Sideの物。ベジタブルタンニンレザーを使用したレザー部分と合わせて全て職人の手で組み立てられる。
select6
こちらは‘70年代デンマーク軍のフィールドジャケット。100%コットンで、両肩部分にはエポレット付き。
select7
左はスイス軍のデニムワークジャケット、右はデニムワークパンツで、どちらも’40年代後半から’50年代初期の物。良質なヴィンテージアイテムは、自身のコレクションとは別に、販売用としてイタリアなどヨーロッパ全土で仕入れて来る。

オーナー自身のブランドThe Good Sideのアイテムも

select8
また、店のオープンと同時にスタートさせたオーナー自身のブランドThe Good Sideのアイテムも多数並ぶ。ヴィンテージコレクションの数々を元に、デニムやチノパン、ジャケットなどを現代風にアレンジした商品を展開している。店内中央のテーブルに置かれたハットはJAB POWERのハットでイタリアのクラシックなデザインが特徴的である。バッグはヴィンテージの生地をリメイクしたThe Good Sideの物。
店内は決して広いとは言えないが、奥には居心地の良い試着スペースもあるのでゆっくりと買い物することができる。ミリタリーやワークウエアを中心に選び抜かれたヴィンテージアイテムと新品ブランドの両方を組み合わせたセレクトで、一挙両得感の味わえるお店である。また、オーナーとヴィンテージの話をすることも楽しみのひとつと言えるだろう。
shop
●DEXTER
住所:Via Maggio,7,50125 Firenze,Italy
営業時間:10:00~13:00、15:30~19:30
Closed on Sunday and Monday morning(2月、8月は日曜休)
Tel:+39 055 274 1505
Instagram Account @dexter_store_firenze
(Photo&Text by CLUTCH Magazine編集部)

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

【UNIVERSAL OVERALL × 2nd別注】ワークとトラッドが融合した唯一無二のカバーオール登場

  • 2025.11.25

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【UNIVERSAL OVERALL × 2nd】パッチワークマドラスカバーオール アメリカ・シカゴ発のリアルワーク...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...

Pick Up おすすめ記事

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

雑誌2ndがプロデュース! エディー・バウアー日本旗艦店1周年を祝うアニバーサリーイベント開催決定!

  • 2025.11.21

エディー・バウアー日本旗艦店の1周年を祝うアニバーサリーイベントを本誌がプロデュース。新作「ラブラドールコレクション」や本誌とのコラボなど、ブランドの情熱が詰まった特別な9日間を見逃すな! 来場者には限定のブランドブックを配布! 今回のイベントに合わせ、「エディー・バウアー」をもっと知ってもらうため...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

「アイヴァン」からニューヨークに実在する通りの名前を冠した新作アイウエアコレクション登場

  • 2025.11.21

ニューヨークに実在する通りの名前を冠した「アイヴァン」の新作コレクション。クラシックな要素をサンプリングしながらも現代の空気感を絶妙に捉え服と同等か、それ以上にスタイルを左右する究極のファッショナブルアイウエア。 Allen 2023年、NYに誕生した「ビースティ・ボーイズ・スクエア」。その付近で出...