一人で営むLAの小さな帽子店【フォトグラファーMaikoのLAガイド#27】

ロサンジェルスを拠点に、小さな体と重たいカメラで写真を撮り続けるフォトグラファーMaiko。実際にMaiko自身の足で訪れた、話題のスポットや立ち寄ってみたくなるようなショップをMaikoの目線から切り取って紹介する。
今回は、『CLUTCH Magazine vol.52 』でも紹介しているロサンジェルスの帽子店Monsivais & Co.をご紹介。

店主ひとりがハンドメイドで仕立てる帽子店「Monsivais & Co.」

1
彼がMonsivais & Co.のオーナー、ダミアン。彼が帽子店を営むきっかけとなったのは、一枚の旧い写真だった。‘20年代に撮影されたその写真には、ニュースボーイキャップを被った一人の男性が写っていたという。ニュースボーイキャップとは、俗にいうキャスケット。しかもそれはクラウン部分が一枚の生地で作られた縫い目のない帽子だった。
1枚はぎの帽子は、‘30年代までは主流であったものの、当時高価であった生地をまとまった大きさで必要とするため、だんだんと8枚はぎの帽子に取って代わられた。だが彼は、写真で一目ぼれしたその帽子を作ることをすぐに決意。独学で帽子づくりの勉強をし、生まれ育った地・ロサンジェルスで帽子店を営むようになった。

一目ぼれから独学で帽子作りの道へ。彼にしか作れない帽子が生まれる場所

2
ここが、彼が帽子をつくる工場。決して広くはないが、必要なだけのミシンを置き、ひとりで営むには十分の広さだ。
3
4
ダミアンは、帽子づくりにおいてヴィンテージの帽子を解体して研究することはない。旧い写真や広告を資料として、そこに写るコーディネイトや背景、そして彼がそこから感じ取った雰囲気をそのまま反映させ、帽子をつくるのだ。ダミアンにしか作れない帽子は、こうして生まれている。
5
彼の工場にはたくさんの種類の生地が常備してある。お客さんが持ち込む思い出の衣服をリメイクして、帽子を作ることもあるという。
6
現在展開されている、一枚はぎのThe All Sportコレクション。ヴィンテージのフレンチウールを使用し、’20年代当時さながらに仕上げている。秋らしいカラー展開でこの季節にぴったりだ。

Monsivais & Co.×IrregulaR by ZIP STEVENSON

7
右にいるのはIrregulaR by ZIP STEVENSONのジップ本人。彼が見つけてきたヴィンテージの生地から、ダミアンが帽子を制作するというコラボレーションが実現した。
8
そしてこちらが、先月横浜で行われたメンズファッショントレードショー「CCSHOW」で初お披露目となった帽子だ。
9
帽子はウェブサイトからオーダーが可能で、生地、スタイル、サイズを選択でき、オーダーから1~2週間ほどで完成する。
10
●Monsivais & Co.
http://www.monsivaisco.com
●フォトグラファープロフィール
静岡県出身。都内の大学を卒業後、マスコミ関係の仕事に携わる。退社後、心機一転しフォトグラファーとしてハワイへ移住。仕事を通じて技術と語学力を身につけ、2015年に以前から憧れていたロサンジェルスへ。クリエイター集団Seven Bros. Picture所属(http://seven-bros.com
保存

この記事を書いた人
CLUTCH Magazine 編集部
この記事を書いた人

CLUTCH Magazine 編集部

世界基準のカルチャーマガジン

日本と世界の架け橋として、国外での販路ももつスタイルカルチャーマガジン。本当に価値のあるモノ、海外記事を世界中から集めた、世界基準の魅力的コンテンツをお届けする。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

101周年を迎えた「Lee」、受け継がれし伝統の『COWBOY 101』『RIDERS 101』を継承する逸品が登場。

  • 2026.03.05

1925年に生まれた「Lee COWBOY 101」は、48年に「Lee RIDERS 101」としてリニュアールを遂げ、その後も進化を遂げながら時代を超えて愛され続け、今年“101周年”という節目を迎えた。そして、この名作のまたとないアニバーサリーを記念して特別なコレクションが登場。「Past&F...

着回し難民は注目! トラッド派の強い味方エドウインのデニムセットアップ。

  • 2026.03.16

お金をかけずにファッションを楽しむという“チープシック”において、着回し力の高いプロダクトは必須。アメカジが大盛り上がりを見せている昨今において、デニムのセットアップには注目しておきたいところだ。そんな時、トラッド的なエッセンスが随所に感じられるエドウインのプロダクトは、我々の強い味方となる。 甘く...

2000年代初頭に姿を消した「XS バゲージ」が復活! スタイルで選ぶ、3つの選択肢

  • 2026.03.18

アメリカのファクトリーブランド「XS バゲージ」。2000年代初頭に姿を消してから10年以上の時を経て、いま再び動き出す。アイコニックなモデルを含む3つのアイテムを、3つのスタイルで提案する。 もし続いていたら。その記憶を、いまの基準で。 独特な“XS”マークのアイコンを掲げ、さまざまなスタイルのカ...

エディー・バウアー吉祥寺 1周年イベント完全レポート! 来店したアツいファンの着こなしにも注目

  • 2026.03.17

2025年12月13日(土)〜21日(日)の期間で開催されたエディー・バウアー吉祥寺店の1周年イベント「Archives Meets New」は、大盛況のうちに幕を閉じた。期間中は多くのエディー・バウアーラバーが来店。熱気に包まれた会場風景とそこで出会ったファンたちをスナップで紹介する。 過去と現在...

【VAN×2nd別注】スポーティなレタードカーティガンでひと味違うアイビースタイルを。

  • 2026.02.03

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【VAN×2nd】トラックカーディガン[レタードワッペンセット] 日本にアイビーの礎を築いたブランド、「VAN(ヴァ...

Pick Up おすすめ記事

最古のジャパンアイビーブランド「ヴァン」と伝統の“ジャパンブルー”が織りなす究極のトラディッショナル

  • 2026.03.17

明治時代から"ジャパンブルー"と称され、深い歴史を持つ日本の「青」。そして、日本のファッション黎明期に誕生した最古のジャパンアイビーブランド「ヴァン」。旧きよき伝統という点で共通する掛け合わせが、“究極のトラディショナル”という境地で交わる。 伝統でつながるヴァンと青 スタンドジップアップスウェット...

2000年代初頭に姿を消した「XS バゲージ」が復活! スタイルで選ぶ、3つの選択肢

  • 2026.03.18

アメリカのファクトリーブランド「XS バゲージ」。2000年代初頭に姿を消してから10年以上の時を経て、いま再び動き出す。アイコニックなモデルを含む3つのアイテムを、3つのスタイルで提案する。 もし続いていたら。その記憶を、いまの基準で。 独特な“XS”マークのアイコンを掲げ、さまざまなスタイルのカ...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。

【Tricker’s × 2nd別注】英国の伝統と歴史が宿る質実剛健なカントリーブーツをネイビーで

  • 2026.03.18

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 革靴の名門「トリッカーズ」とのコラボが実現。ストウ ネイビーカーフ 革靴の聖地として名高い英国・ノーサンプトンにて1...

“ユニオンスラック”って知ってる? アメカジにもトラッドにもバチっと決まる、万能パンツシリーズを全部見せ

  • 2026.03.16

“ユニオンスラック”は、「トラディショナル ウェザーウェア」を代表するベストセラーパンツシリーズ。シルエットのバリエーションが豊富でそのどれもが美しく、ベーシック。ワードローブにあるアメカジ服もトラッド服も、クリーンにまとめ上げる名作だ。 太シルエットをほどよく楽しむセミワイドな大人気モデル|ユニオ...