120年以上変わらない、ブランドの哲学を最も体現した場所。いざ、フィルソン フラッグシップストアへ

1897年にシアトルで創業し、「どうせ持つなら最上のものを」という創業者の言葉の通り常に最上のプロダクツを生み出し続けてきた「フィルソン」。その理由を見つけるべく、この世で一番、ブランドを現す場所、6000平方メートルという広大なスペースで展開するシアトルの旗艦店へ向かった。

広大な敷地すべてがフィルソンそのもの

1897年にゴールドラッシュへ向かう者たちへの衣類を専門とし、シアトルにて創業した「フィルソン」。125年が経った今も、創業の地にて旗艦店を構えている。ひと際目を引くショップ中央に組まれた梁は、同じシアトルで創業した航空メーカー「ボーイング社」にて使用されていた梁を譲り受けたものだ。

他にも店内の什器はすべてシアトルを含む米北西部で見つかったヴィンテージなのだという。6000平方メートルという広大な店舗には現地でしか手に入らないものも含め、多くのアイテムが並べられ、細部までこだわり抜かれた店内は「フィルソン」というブランドの世界観をまさに体現した場所だと言える。

FRDって知ってる?

FRD とは「FILSON RESTORATION DEPARTMENT」の略で、お客様が愛着を持って使用したアイテムから、修理やパーツ交換で外した部品を使用し新たなものに生まれ変わらせる、リメイクを行う工房だ。FRDのアイテムはひとつひとつ手作業で丁寧に生み出されている。

FRDは左/ウィルさんと右/ジョンさんのふたりのみ。店の奥に作業場があるのだが、普段見えないところまで「フィルソン」らしさが溢れていた
ミシンはJUKI→SUKI

シアトルで見つけた、最高にラギッドなプロダクツ

フォレストリー クロス クルーザージャケット&パンツ

耐久性と防風性に優れた目の細かいウール生地を使用。上下セットアップで組み合わせたスタイルを、当時の人は「アラスカタキシード」と呼んだという。ジャケット7万9200円、パンツ4万4000円

ラギッド ツイル クルーザージャケット

展開されている[クルーザージャケット]の中でもっともタフなツイル生地が使用されたジャケット。ワックスコーティングされた生地は着用するたび体に馴染み、あなただけの形に。8万8000円

鹿や熊など「フィルソン」らしいイラストがはいるトランプ。3520円

肌に直接触れるため、触り心地の良い超微細なメリノウールを使用。吸湿発散性に優れ長時間の着用も快適。2万9700円

ムースのグラフィックが施された、セラミック製の水筒はオレゴン州のポートランドにてハンドメイドで作られている。3万5200円

【DATA】
1741 1st Ave S.Seattle,WA 98134
TEL+1-206-622-3147
10:00〜18:00(日曜:11:00〜17:00)

※情報は取材当時のものです。

(出典/「2nd 2024年2月・3月合併号 Vol.202」)

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

時計とベルト、組み合わせの美学。どんなコンビネーションがカッコいいか紹介します!

  • 2025.11.21

服を着る=装うことにおいて、“何を着るか”も大切だが、それ以上に重要なのが、“どのように着るか”だ。最高級のプロダクトを身につけてもほかとのバランスが悪ければ、それは実に滑稽に映ってしまう。逆に言えば、うまく組み合わせることができれば、単なる足し算ではなく、掛け算となって魅力は倍増する。それは腕時計...

【ORIENTAL×2nd別注】アウトドアの風味漂う万能ローファー登場!

  • 2025.11.14

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【ORIENTAL×2nd】ラフアウト アルバース 高品質な素材と日本人に合った木型を使用した高品質な革靴を提案する...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

Pick Up おすすめ記事

今っぽいチノパンとは? レジェンドスタイリスト近藤昌さんの新旧トラッド考。

  • 2025.11.15

スタイリストとしてはもちろん、ブランド「ツゥールズ」を手がけるなど多方面でご活躍の近藤昌さんがゲストを迎えて対談する短期連載。第三回は吉岡レオさんとともに「今のトラッド」とは何かを考えます。 [caption id="" align="alignnone" width="1000"] スタイリスト・...

スペイン発のレザーブランドが日本初上陸! 機能性、コスパ、見た目のすべてを兼ね備えた品格漂うレザーバッグに注目だ

  • 2025.11.14

2018年にスペイン南部に位置する自然豊かな都市・ムルシアにて創業した気鋭のレザーブランド「ゾイ エスパーニャ」。彼らの創る上質なレザープロダクトは、スペインらしい軽快さとファクトリーブランドらしい質実剛健を兼ね備えている。 日々の生活に寄り添う確かなる存在感 服好きがバッグに求めるものとは何か。機...

決して真似できない新境地。18金とプラチナが交わる「合わせ金」のリング

  • 2025.11.17

本年で創業から28年を数える「市松」。創業から現在にいたるまでスタイルは変えず、一方で常に新たな手法を用いて進化を続けてきた。そしてたどり着いた新境地、「合わせ金」とは。 硬さの異なる素材を結合させるという、決して真似できない新境地 1997年の創業以来、軸となるスタイルは変えずに、様々な技術を探求...

グラブレザーと、街を歩く。グラブメーカーが作るバッグブランドに注目だ

  • 2025.11.14

野球グローブのOEMメーカーでもあるバッグブランドTRION(トライオン)。グローブづくりで培った革の知見と技術を核に、バッグ業界の常識にとらわれないものづくりを貫く。定番の「PANEL」シリーズは、プロ用グラブの製造過程で生じる、耐久性と柔軟性を兼ね備えたグラブレザーの余り革をアップサイクルし、パ...

この冬買うべきは、主役になるピーコートとアウターの影の立役者インナースウェット、この2つ。

  • 2025.11.15

冬の主役と言えばヘビーアウター。クラシックなピーコートがあればそれだけで様になる。そしてどんなアウターをも引き立ててくれるインナースウェット、これは必需品。この2つさえあれば今年の冬は着回しがずっと楽しく、幅広くなるはずだ。この冬をともに過ごす相棒選びの参考になれば、これ幸い。 「Golden Be...