ゆるぎない歴史の上でこそ活かされる様々な一手。
技術、デザインどちらにおいても圧倒的なレベルで世界をリードする日本のファッションアイウエアシーン。その発端といわれているのが、1972年設立のアイヴァンである。
それまでメガネは単なる視力矯正器具としか捉えられていなかったが、「これからメガネはTPOに合わせて着替えるものになる」と、当時アイビーブームで一世を風靡していたヴァンヂャケットと手を組むことで同ブランドが誕生した。
その先見は見事に的中。完全にファッションへと舵を切った先鋭的なビジュアル宣伝も功を奏して、メガネを装飾品として楽しむ潮流を見事作り出したのだった。
いまでは、5つのブランドへと派生し、さらに幅広いTPOに向けたプロダクトを提案するアイヴァンブランド。そのなかでも服好きから信頼を集める「アイヴァン 7285」と「アイヴァン」は、どちらも往年のアーカイブやクラシックな名作アイウエアをデザインソースとしながら、全く異なるコンセプトを持たせることで、“似て非なる”存在価値を浮き彫りにしている。
今年、ブランド創設から10周年を迎えた「アイヴァン 7285」は鯖江の卓越した職人技術やこれまでの知見を活かしながら、イマジネーション豊かな発想で全く新しい意匠を生み出し、「ファッションアイウエアの可能性」をさらに拡げる存在。
今季は90年代に人気を博した、通称ナイロールカールトンデザインや天地が浅い太セルフレームなどがコレクションに加わるなど、注目作が多数揃っている。今回は「アイヴァン 7285」をピックアップして紹介する。
EYEVAN 7285
往年のデザインに現代の技術と自由なイマジネーションで、コンテンポラリーなアクセントを加えるアイヴァンブランドの軸。「現代の工芸品」を目指して、鯖江でも特に高い技術を持つ職人たちとともに、いまだかつてない新たな魅力をアイウエアに宿している。
【問い合わせ】
EYEVAN 7285 TOKYO
東京都港区南青山5-16-2
TEL03-3409-7285
営業/11:00 〜20:00
休み/火曜
https://eyevan7285.com/
(出典/「2nd 2023年9月号 Vol.198」)
Photo/Ryota Yukitake Styling /Shogo Yoshimura Text /Kazuki Ueda Hair&Make/Miho Emori
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