元ラルフローレンデザイナーの、遊び心を忘れないトラディショナルスタイル。

男性向けのヴィンテージウエアを販売する「クラウリーヴィンテージ」のオーナーを務めるショーン・クラウリーさんは、自身をプレッピーではないと話すが、佇まいはプレッピースタイルそのもの。プレッピーの体現者の愛用品やルールを通して、プレッピーとはなんなのか? そのスタイルやマインドをすこしずつ紐解いていこう。

▼プレッピーってそもそもなんだ?

プレッピースタイルとは? 誕生から現在に至るまでその歴史を振り返ろう。

プレッピースタイルとは? 誕生から現在に至るまでその歴史を振り返ろう。

2025年07月09日

遊び心を忘れない トラディショナルスタイル。

「クラウリーヴィンテージ」オーナー/ショーン・クラウリーさん|ニューヨーク州ブルックリンにて、男性向けのヴィンテージウエアを販売する「クラウリーヴィンテージ」のオーナー。前職ではラルフローレンのデザイナーを務めていた。ラルフローレンのデザイナー時代から、インスピレーションを得るために古着を買っていたという彼の選ぶアイテムはトラディショナルなものが多い。着用しているストライプのジャケットは1960年代のアイテムだそう。彼の特にお気に入りのアイテムで、このような派手なアイテムはベーシックなアイテムでシンプルに合わせるのがコツだとか

ニューヨーク州ブルックリンにて、男性向けのヴィンテージウエアを販売する「クラウリーヴィンテージ」。ローイングブレザーズのデザイナー、ジャック・カールソンが思うプレッピーな店のひとつに挙げられていた。そんな同店のオーナーを務めるショーン・クラウリー。実はラルフローレンでデザイナーとして働いていたという過去をもつ。

「僕なりのプレッピーは、20世紀の紳士服のブリティッシュアメリカン、イギリスとアメリカのスタイルをミックスしたものだと思います。プレッピーという言葉は、アイビーやトラディショナルなどといった非常に近い言葉が多いので曖昧なもの、プレッピーという言葉自体が先走って、正しい意味とは違う意味で使われていたりするので、僕自身あまりプレッピーという言葉を使わないようにしています。

あくまで僕のファッションの軸にあるのはトラディショナル。ただ、忠実に伝統的なスタイルをするのではなく、スマートでありながら、遊び心をもったスタイルが僕のトラディショナルスタイルですね。それはフォーマルであってもカジュアルであっても同じです。結局どんなスタイルにおいてもファッションは楽しんでこそだと思います」

自身をプレッピーではないと話すが、佇まいはプレッピースタイルそのもの。ジャックからも聞いたように、我々から見るショーンはプレッピーの体現者と言っても間違いはないだろう。

「クラウリーヴィンテージ」オーナー・ショーンさんの欠かせないプレッピーなもの。

1.Vintageのパッチワークマドラスジャケット

チェック、ストライプ、かすり柄の生地がランダムに配置されているパッチワーク生地。アイビーの全盛期である、1960年代頃に作られた、まさにプレッピーな3つボタンのスポーツコート。

2.Vintageのニードルポイントパンプス

ニードルポイントにて舌を出し王冠を被ったライオンがモチーフに描かれた1940年代頃のイギリス製のスリッポン。エンジ色に金色の糸が映え、高級感のある上品な印象。

3.Vintageのブレザー

現存する中で最も歴史のあるアマチュアクリケットクラブ「アイ ジンガリ」のブレザー。約100年前のものとは思えない状態の良さで、赤と黒と黄色の三色のストライプが目を引くデザイン。

4.Vintageのクリケットセーター

普段からヘビーに使用しているという1980年代の〈ラルフローレン〉のセーター。首元が詰まっておりスポーティーな印象、生成りボディに映える赤と青のストライプが美しい。

5.Vintageのニードルポイントクッション

ディズニーや、ピーナッツなどのモチーフが描かれたカラフルなヴィンテージのクッション。全面にニードルポイントが施された精巧な作りで、ついつい集めてしまうという。

6.Vintageのツイードジャケット

1970年代につくられたブルックスブラザーズのジャケット。柔らかな着心地はカシミヤならでは、青や赤などの原色が同時に使われていますが、派手すぎない上品なルックス。

7.Vintageのフェアアイルニット

ツイードジャケットなどシンプルなアイテムにアクセントとして合わせたい手編みのウールベスト。この一着に使われている糸は15色以上と、一般的なものとは一線を画す。

「クラウリーヴィンテージ」オーナー・ショーンさんのプレッピースタイルのルール。

1.スターリングシルバーのバックルを身に着ける。

プレッピーハンドブックにバックルはスターリングシルバーのものに限ると記載があるが、忠実に再現されている。無意識にこのバックルを選ぶところは真のプレッピーいえる。

2.派手アイテムにはシンプルな着こなしを。

特徴的な色使いのシルクジャケットには無地のベーシックなアイテムを使ったシンプルな組み合わせ。シャンブレーシャツにネイビーのニットタイで色も合わせられている。

3.夏のとっておきチャッカブーツ。

これからの時期にこそスウェードのチャッカブーツが履きたい。白のパンツに合わせることでクリーンな印象を演出。使用するにつれて自分の足に馴染み、生まれるシワも格好いい。

4.主張しすぎない上品な腕時計。

時計には小振りなハミルトンのタンクウォッチ。1940年頃につくられたものなのでオーバーホールしながら大切に使う。1分1秒を気にしない余裕のある男の相棒。

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 2023年8月号 Vol.197」

この記事を書いた人
2nd 編集部
この記事を書いた人

2nd 編集部

休日服を楽しむためのマガジン

もっと休日服を楽しみたい! そんなコンセプトをもとに身近でリアルなオトナのファッションを提案しています。トラッド、アイビー、アメカジ、ミリタリー、古着にアウトドア、カジュアルスタイルの楽しみ方をウンチクたっぷりにお届けします。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

夏を装いが物足りない時のひと工夫。涼しげな素材と優しい配色で気軽に“レイヤード”を楽しむ

  • 2026.04.16

シャツとジーパン。それだけで成立することは分かっていながら、やっぱりちょっと物足りない、と感じたときに思い出してほしいキーワード。それは、レイヤードだ。ぜひ夏の装いのひと工夫に加えてもらいたい。 涼しげな素材×優しい配色のレイヤード 夏に着るトップスはシャツとインナーだけになりがち。だが、シャツの下...

スニーカー派こそ知っておきたい、「クラークス オリジナルズ」の名作シューズとその歴史。

  • 2026.05.12

ご存知、英国生まれのシューメーカー「クラークス オリジナルズ」。実は本誌が標榜するアメリカンスタイルとも縁深い同ブランドの魅力について創業から現代にかけての歴史や数々の名作とともに、再考してみたいと思う。 英国で生まれ、アメリカで人気に火がついた稀有な存在。 アメカジ好きの本誌読者の皆様は、クラーク...

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」がシルバー300個、金30個の限定アイテムを発売。トリプルコラボのデニムにも注目!

  • 2026.05.11

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」からメモリアルな逸品が登場。限定なのでこの機会を見逃すな! また、定番のアイテムも一挙紹介。ハンドメイドならではの美しい細部に注目だ。※価格は全て税抜きです 【NEW ARRIVALS】30th Anniversary Arrow Feather Ser...

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...

Pick Up おすすめ記事

これが“未来のヴィンテージ”。綿、糸、編み機……すべてに徹底的にこだわる唯一無二のカットソー

  • 2026.04.27

綿、糸、編み機……。素材から製法まで徹底的にこだわり、唯一無二のカットソーを創り続けるライディングハイ。「FUTURE VINTAGE(未来のヴィンテージ)」を目指す彼らのフィロソフィは如何にして形成されているのか。プロダクトの根幹をなす代表・薄 新大さんの“アイデアの源”に迫る。 More tha...

大人メンズの手首に最適解なバングルを……「アリゾナフリーダム」を象徴するモチーフ“唐草”。

  • 2026.05.08

アリゾナフリーダムを象徴するモチーフのひとつ、唐草。創業当初から脈々と受け継がれ、ブランドの核として多くのファンに愛され続けてきた、いわば普遍的なデザインだ。一見すると同じ唐草でも、彫りの深さやラインの強弱、バングルの幅やサイズによって印象は大きく変化する。その多彩な表情こそが、このモチーフの大きな...

夏服選びはエイトジーで完成させる! “ちょうどいい”アメカジアイテムが続々登場

  • 2026.05.01

エイトジーで完成させるお気に入りの夏支度。アロハにショーツ、Tシャツなど、エイトジーらしい“ちょうどいい”アメカジアイテムが今シーズンも徐々に揃い始めているぞ。 生地、グラフィック、色合いがマッチし、まるで着るアートピースのような存在感。|Waikiki Leaf & Fish Lot:8A...

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」がシルバー300個、金30個の限定アイテムを発売。トリプルコラボのデニムにも注目!

  • 2026.05.11

30周年を迎えた「FIRST ARROW’s」からメモリアルな逸品が登場。限定なのでこの機会を見逃すな! また、定番のアイテムも一挙紹介。ハンドメイドならではの美しい細部に注目だ。※価格は全て税抜きです 【NEW ARRIVALS】30th Anniversary Arrow Feather Ser...

【連載】ビートルズのことを考えない日は一日もなかった

  • 2024.02.05

80年代、私的ビートルズ物語。 ビートルズ研究と収集に勤しむビートルデイズを始めて早44年(Since1980)。 なにをするにもビートルズが基準だった『昭和40年男』編集長のビートルズ史を、 当時の出来事とともに振り返ります。