4ページ目 - メガネの選び方は、生産国で違うデザインを知るところからスタートしよう!

【イギリス製の歴史】シンプルな黒縁や銀縁メガネが保守的な理由。

アメリカやフランスが大戦後にアイウエアのデザインが開花したことに対し、英国は積極的に新しいスタイルを取り入れることはなかった。そこには、1948年にイギリスのNHS(ナショナル・ ヘルス・サービス)が設立され、メガネが無償で国民に支給されたことが少なからず関係している。

実はNHSから支給されたメガネはファッションアイテムというより、機能優先で地味なデザインが多かったのだ。そんな背景のなか で傑作は生まれた。1926年に創業したオリバーゴールドスミスは、ダイアナ妃が愛用したことでも知られる老舗ブランド。60年代に俳優のマイケル・ケインがスパイ映画に出演するために製造を依頼した[コンスル]は、英国を代表するシックな黒縁メガネとなっ た。

また、メガネといえばジョン・レノンの存在は欠かせない。トレードマークのメタルラウンドは、実はNHSで入手したメガネが多い。そこには富や名声に惑わされないジョンの思想が現れている。ちなみに細い円形のフレームにパッドがないサドルブリッジ、湾曲したテンプルを合わせた「ウィンザースタイル」も、ジョンが好んで掛けていた。

このように英国のメガネは伝統を重んじる国民性も相まって、シンプルで装飾がなくて仕立てがいい。飽きのこないトラディショナルな名品なのだ。

【イギリス製の代表作】装飾が少ないコンサバティブなメガネ。

イギリスの名品は、黒縁や銀縁といった装飾が少なくてコンサバティブなものが多い。そこには伝統を重んじる国民性と、NHSでメガネが無償で支給された歴史が関係している。

1.飾り鋲のないトラッドなウェリントン「OLIVER GOLDSMITH/CONSUL-S」。

俳優のマイケル・ケインが愛用した名品が復刻。ボリュームのあるアセテートを使用したトラディショナルなウェリントンは、掛けるとカッチリとした印象に。テンプルには堅牢な7枚丁番を採用しており、壊れにくい。37400(コンティニュエTEL03-3792-8978)

フロントに飾り鋲を施していないプレーンなデザインだからこそ、サイドのボリューム感や滑らかな曲線、抑揚のある美しいシルエットがよく映える。

2.ジョン・レノンも愛したウィンザースタイル「LOIVER GOLDSMITH/Oliver Oval/Pro」。

かつてジョン・レノンが愛用したメタルオーバルのウィンザースタイルを現代の技術で復刻。ノーズパッドのないサドルブリッジなど、クラシカルな意匠はそのままに、素材は合金からチタンに変わり、軽くて耐久性がアップ。35200(コンティニュエTEL03-3792-8978)

装飾のための彫金が施されていないシンプルを極めたスタイル。レンズとテンプルを同時に固定する「割智」という技法を採用し、当時のデザインを忠実に再現した。

【イギリス製の知っておきたい用語集】

NHS

1948年に設立されたナショナル・ヘルス・サービス(国営医療制度)によって、イギリスでは国民にメガネが無償で支給されていた時代があった。

サヴィルロウ

1932年に創業し、かつてNHSのメガネを製造していたアルガワークスという工場が、英国の伝統的な製法を後世に伝えるためにはじめたカスタムオーダーブランド。

ウィンザーリム

ディグナクラシック3万3000円(ディグナハウスTEL03- 5843-1612)

メタルリムにプラスチックを合わせた構造で、日本ではセル巻やソフトリムと呼ばれる。1920年代には存在しており、英国でも流行したが、発祥がどこの国かは不明。

キングスマン

カトラ—アンドグロス[MP0847]6万1600円(ブリンク外苑前TEL03-5775-7525)

コリン・ファース が主演をつとめるスパイ映画。彼が掛けた黒縁メガネが業界で話題になる。フレームはカトラー&グロスの定番[0822]をベースにした[MP0847]

マイケル・ケイン

オリバーゴールドスミスを愛した英国の名優。ファッションフォトグラファーのデイヴィッド・ベイリーの写真集に収められた黒縁メガネの姿が有名だ。

復刻ブーム

一度は休止した歴史的ブランドの復刻がブームだが、実は先駆けは2005年に日本製で復刻したオリバーゴルドスミスである。

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