過去と未来が絡み合い、美しく融合していくメガネ。
2020年にフランスのリヨンで生まれたのがラザール・ステュディオだ。デザイナーのアレキサ ンドル・カトンさんは、ブランド創設の根底にある想いについて「自身で眼鏡店を営んでいた頃から、本物であり、エシカルそしてサステナブルであり、しっかりとアイデンティティを認識できるプロダクツが求められていると感じていた」と、今回の2nd編集部の取材で明かしてくれた。
そのアイデンティティの発露として「ネオレトロ」という新たなジャンルを創造したという。「クラシックをデザインソースにしながら、ディテールの各所をリファインさせて、現代の技術を駆使し、タイムレスなプロダクトとして蘇らせるのが私のやり方」と説明する。削り出しの蝶番金具など独自仕様のメタルパーツは日本のメーカーと一緒に多大な労力を費やして開発し、組み立てはフランスのジュラ地方で行う。
「私の理想は過去と未来が 絡み合い、融合していくこと。この精神で今後も歩んでいきます」
環境と社会的責任にも配慮したオリジナル機構。
環境と社会責任に配慮した物づくりを企業理念に、耐久性があってサステナブルなメガネを志向している。そのこだわりは蝶番やヒンジ、塗装にまで及ぶ。蝶番には、日本メーカーの緻密な最新技術で製作した独自設計の金具を採用。
ヒンジはテフロンの一種であるテフニック素材のワッシャーで耐久性を高めている。また、写真の錆びたような風合いは、ゴールドやシルバーなどの貴金属に独自技術を用いて生み出した「wabisabi」カラーだ。
「ラザール・ステュディオ」のおすすめ眼鏡3本。
watson
19世紀末のXブリッジを進化させた形状が特徴。テンプルの終わりにブランドを象徴するラインの意匠。このパーツがテンプル後方に荷重を掛けてフロントの負荷を軽減するバランサーとなる。9万2400円(wabisabiカラー)
gopnik
薄いクリアグレーのアセテートを使ってウェリントン型に。リムの上下で太さにコントラストを付けていたり、彫金を施された芯がねがテンプルからのぞいていたりで、どの角度から見ても知的な印象を醸し出す。5万3900円
andrews
美しいイエローの生地に薄いグラデーションレンズを合わせたパント型のサングラス。テンプルのエンド部分を断ち落としたままの状態にしているのは、日本の侘び寂びの精神からインスパイアされているという。6万4900円
【問い合わせ】
グローブスペックス ストア
TEL03-5459-8377
※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。
(出典/「2nd 2023年4月号 Vol.193」)
Photo/Yuco Nakamura Styling/Taro Kaneda Text/Kiyoto Kuniryo
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