トラッド好きが愛用する、メイド・イン・ジャパンの名品。【Part4】

  • 2022.07.02

洒落者ならば知っている、世界に轟くジャパンメイドのクオリティのアイテム。トラッドスタイルを愛する16人の洒落者が太鼓判を押す名品をご紹介。今回もまた、自慢したくなるメイド・イン・ジャパンのアイテムをピックアップしてお届けする。

1.ジョジョ ない藤のサンダル|「伊勢丹新宿店」紳士靴 バイヤー・宮下創太さん

日本古来のはきものをベースに作られたサンダル。花緒には水着などで使用される流伸縮性に優れた素材を使用し、指の間の前坪には、哺乳瓶の乳首部分に仕様され使用される柔らかな特殊ゴム、底面には、タイヤにも使用されるEVAを用いたゴム底を採用することで弾力性を実現した(本人私物)

京都・祇園の老舗履物匠で知られる「祇園・ない藤」が手掛けるジョジョ ない藤のサンダル。厳選された素材を使用し、日本の「和」を取り入れたベーシックかつモダンなフォルムのサンダルは、長時間の着用でも疲れにくいコンフォータブルな履き心地に定評がある。

「かれこれ5年ほど愛用しています。フットベッドに、足触りが良く、壊れにくい特性を持った特殊なコルクが使用されており、履いていくうちに足型へと沈んでいくため、自分だけの抜群のフィット感が形成されるのが嬉しいですね。

また、このコルクが適度に吸水してくれるので、夏場でも汗よるベタつきを抑えてくれます。アウトソールには、耐摩耗性に優れたゴム素材を使用しているため、気兼ねなくヘビーユースできるサンダルです」

「伊勢丹新宿店」紳士靴 バイヤー・宮下創太さん|「シューズテーマパーク」をコンセプトに、世界的に見ても随一のラインナップを誇る伊勢丹新宿店にて、紳士靴のバイヤーを務める。普段は革靴を履くことが多いのだとか

2.アンチドートバイヤーズクラブのリング|「伊勢丹新宿店」メンズコンテンポラリー バイヤー・鳥山脩さん

リングやバングル、ネックレスなど、シルバーアクセサリーが好きで、何かしら毎日着用しているという鳥山さんがオススメするアンチドートバイヤーズクラブ。シルバーブランドとしては珍しい繊細な彫金が施されたクロスをモチ ーフとしたリングはお気に入りのひとつ(本人私物)

2017年にレザー&シルバージュエリーブランドとして設立されたアンチドートバイヤーズクラブ。アンチドートとは、文字通り解毒剤の意味で、現代のファッションに見られる大量生産、大量消費に対するアンチテーゼの意味が込められている。

コレクションは、シルバージュエリーを軸に良質なレザーを用いたウォレットやバッグなども展開。「1番惹かれたポイントは、ハンドメイドならではの美しい彫金。繊細でありながらもチカーノやローライダー、モーターサイクルなどのカルチャーを独自の解釈で表現したデザインは男らしさのなかに美しさを感じます。

またシルバーは高純度の950を使用しており、重量感のあるプロダクトも良いところ。次はキーチェーンやK18のリングが欲しいですね」

「伊勢丹新宿店」メンズコンテンポラリー バイヤー・鳥山脩さん|伊勢丹新宿店 メンズ館6階で展開するメンズカジュアルブランドの商品開発を務める。ストリートカルチャーから生まれたファッションとクリーンなものをミックスさせるスタイルが好き

3.プーマのプーマスウェードMIJ|「コンベックス」セールス・宮川佑介さん

他の生産国であるプーマスウェードVTGに比べてMIJシリーズは木型が異なり、トゥが細く仕上がっているため、紐を締め上げるとヴィンテージのような面構えが特徴。アッパーには、良質な「姫路レザー」を採用。上/プーマ×マグフォリア、中/プーマ×ABCマート、 下/プーマ×ビリーズ(本人私物)

プーマスウェードとして誕生したのは1980年代のこと。前身モデルとなるクライドから数えると軽く半世紀以上もの歴史を誇るスニーカー。その名の通りアッパーにスウェードを採用したモデルで、現在でもプーマを代表する定番スニーカーとして愛されている。

宮川さんが購入したのは作り込みの高さが話題のメイド・イン・ジャパンのモデル。「中学生の時に一度履いたっきりで、自分の服装には合わないだろうと自然と距離を置いていたのですが、購入したきっかけは静岡・藤枝のマグフォリアさんの初めての別注だったため記念に購入しておこうと思ったことでした。

インパクトのあるマルチカラーではあるのですが、意外にコーディネイトしやすく、日本製ならではの丁寧な作りと履き心地に驚きました」

「コンベックス」セールス・宮川佑介さん|ヒビヤ セントラルマーケットにて、ヴィンテージ眼鏡専門店「コンベックス」の責任者。自身でもアイウエアのディレクションや企画などを行っている

4.フランネルのスキッパーポロ|「ブルーム&ブランチ」メンズPR・香村竜平さん

インドのオーガニックコットンとフランス・ベルギーのリネンを双糸にし、12 ゲージで粗めに仕上げた鹿の子素材を使用することで、まるでニットのような仕上がりに。襟や前立てのみ14ゲージで編み立てることにより、やや見た目に変化をつけた細かなこだわりが際立つ一着。2万6400円(ブルーム&ブランチ青山 ☎︎03-6892-2014)

日本製にこだわり、アイテムを展開する「フランネル」より、2022SSの新作、リネン55%、コットン45%の鹿の子編みで仕立てたスキッパーポロ。フランネルでの鹿の子編みのポロシャツの展開は初となる。

「鹿の子編みのカリッとした 質感ではなく、あくまで日本製のフランネルらしく、スポーティさを控えめに仕上げたニットのようなドレープ感が特徴です。この絶妙なバランス感は国産ならではだと思います。

ボタンがついていないルーズめの首元はいまっぽくて着やすく、よくシンプルな白Tシャツをインナーに合わせています。メイドインジャパンのアイテムは、縫製の丁寧さや優れた生産背景があるので、特に意識はしていなくても自然に手に取ってしまうことが多いですね。愛着も湧きやすいです」

「ブルーム&ブランチ」メンズPR・香村竜平さん|国内外のブランドを中心としたセレクトから、オリジナルまで幅広く手がける「ブルーム&ブランチ」のプレス。「シンプルで我慢のない」ファッションが最近のテーマ

情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「2nd 20227月号 Vol.184」)

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