年齢を重ねれば重ねるほど夏の小物の妙味が身に染みる。
「ショップのお客さんによく助言しているのは、ショーツを穿くなら長袖のサマーニットを、半袖を着るならフルレングスのパンツを、というバランス上の心掛け。半袖半パンではリゾートカジュアルですから」。
どうしても暑くなったら、本江さんのように肩掛けしてしまえばいい。どこかに大人の品をキープしておくのがトラッドであるのだから。
「付け加えるなら薄着の時期こそ小物を足し算して、巻き物やアクセでコクをプラスします。そうそう、最近は扇子が粋に感じられるようになってきましたよ」
- ハット1 万3200 円/ブルーブックスコー、首からかけたサマーニット3 万800 円/アンデルセンアンデルセン、ポロシャツ3 万1900 円/アンデルセンアンデルセン、バミューダ1 万6500 円/Pt.アルフレッド、ポーチ5500 円/スタンダードサプライ、シューズ4 万1800 円/クオディ トレイル モカシン(すべてPt.アルフレッド03-3477-7952)、メガネ/トゥエルブホームメイド、手ぬぐい/ネペンテス、ブレス/ Vintage、扇子/ Unknown
「P t .アルフレッド」本江浩二さんのサマートラッドな愛用品。
ブルーブックスコーのランダムセーラーハット
京都は向日市に構える工房で生み出されるハットは個性的な形が持ち味。「オールシーズン被っていますが、夏は清涼感ある生地を選んで発注しています」。各1 万3200円(Pt.アルフレッド)
ネペンテスの手ぬぐい
「夏も巻き物を提案していて、高温多湿な東京の夏は手ぬぐいも快適です。バンダナと違って縦長の形状のため巻き物としてアレンジしやすく、いざとなったら汗取りとして頭に巻いたりも」
シルバーブレス
パリの蚤の市で数十年前に購入。「1970 年代当時、セレクトショップの先輩方は皆この形のブレスをしいました。特にジャケットの腕元はこれ一択で、その憧れもあってサマートラッドといえばこれ」
カモフラージュ柄の扇子
某ショップのオープン記念ノベルティとして配られたもの。「歳を経るにつれ、こうした小道具の有難みが身に染みます。ポータブルファンではなく、センスを持つ。日本の夏のトラッドですよね」
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夏でもトラッドスタイルな着こなしができたら、それはもう洒落者の仲間入り。秋冬なら簡単に想像がつくトラッドだが、夏となるとどう取り入れればいい? そんな迷子なあなたは、サマートラッドな着こなしサンプルが盛りだくさんの2ndの本誌をチェックしよう。
(出典/「2nd 2022年7月号 Vol.184」)
Photo/Satoshi Ohmura, Yuta Okuyama, Katsunori Suzuki, Nanako Hidaka Text/Shuhei Sato, Okamoto546, Shinsuke Isomura
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