断然革靴派の革靴コレクション拝見!<第3回>「ビームスF」ディレクター・西口修平さん

  • 2022.04.22

業界きっての断然革靴派たちが数えきれないほど手にしてきた革靴のなかには、長年ともに歩んできたものもあれば、手放すことになったものもあるそんな出会いと別れのなかで研ぎ澄まされていった愛靴コレクションを紹介! 大人の革靴コーデも参考に。今回は、大人のための上質なドレスウエアを通し、現代的解釈も添えたスタンダードを提案するビームスFの司令塔、西口修平さんを取材!

こだわりにこだわってかけた月日は丸2年! 自身の経験とこだわりを詰めた渾身の“美”ローファー。

「ビームスF」ディレクター・西口修平さん|大人のための上質なドレスウエアを通し、現代的解釈も添えたスタンダードを提案するビームスFの司令塔。世界各地の良品をバイイングするだけでなく、別注企画やアイテムのプロデュースなど手がける仕事は多岐にわたる。SNSで発信される日々のスタイリングも話題に

「クラシック好きの同僚の影響から革靴の門を叩き、以降は、リアルマッコイズが別注をかけたオールデンのミリタリーラストのプレーントゥをきっかけに、欧米の名門が作る一足に足を通してきました」

誰もが羨む西口さんの華麗なる革靴遍歴。そこで培われた知識と育まれてきたセンスは、やがて別注企画やプロダクツ製作へと活かされることになる。「思い出深い」と語るのは、3年ほど前に作り上げたこちら。お相手は、トップメゾンの製造も手がけるイタリアの、エンツォボナフェだ。

【革靴コレクション①】エンツォボナフェ|微調整を繰り返した木型は日本人の足型を意識。さらには、金具をマッドな質感にし、モカ縫いとサドルが重なり合う部分は、極力を厚みを抑えるために極限まで革を梳いている

「ファッション史に名を残す名作は多々ありますが、それを超える一足を作ってみたいと思いました。そのため費やした時間は実に2年。セレクトショップが一足にかける手間暇としては異例ですね。その分、ラストから、ソールの厚さから、金具の形状や内径と外径の長さまで、とにかくミリ単位でやり取りしました」

さらには、縫製のピッチ幅や糸の太さ、モカ縫いの幅やソールの厚み、アッパーとソールのバランス、こだわりどころをあげれば枚挙にいとまがない。そうして作り上げた一足は、最良のエレガンスをその身に纏っている。

【西口流革靴スタイル】微に入り細を穿つこだわりが違いを生む。

スタイルブックも刊行されるほど、西口さんの着こなしには多くの関心が寄せられる。驚くべきはそのスタイリングの幅。スーツをビシッと着たかと思えば、アジのある古着を現代的に落とし込む。それも、デザイナーズ系や高級重衣料を扱うセレクトショップを経てビームスへと歩んできたこれまでの経歴を聞けば納得できる。そんな彼の今気分な革靴スタイルとは。

【ON】足元から香らせる独自のさりげなきこだわり。

「シックなチョークストライプのグレースーツ。通常であればブラックカーフを合わせるべきところですが、そこはあえてブラックスウェードで。トリッキーではありますがカラーを馴染ませることで違和感を感じさせません」

【革靴コレクション②】チャーチ

「チャーチの旧ラストでは1、2を争うほど有名な84番。それをベースとし’90年代初頭にビームスが別注をかけたモデルをとある古着屋で見つけました。黒スウェードにどこかパリの空気も感じますね」

【OFF】リラックス感を生む足元とほっこりなアイテムたち。

「足元に合わせたゴルフの独特な空気感を活かそうと、今回はゆったりとしたセーターにホームスパンのパンツを合わせながらカントリーっぽい雰囲気に。街というよりは、郊外に出かけるイメージのスタイリングですね」

【革靴コレクション③】ジェイエムウエストン

「言わずと知れたジェイエムウエストンを代表するモデルのゴルフ。そこへさらにキルトをつけてみました。それだけでも雰囲気はガラリと変わります。フィッティングはもちろん、歩きやすさも魅力ですね」

まだまだあります革靴コレクション! 多彩なストーリーに見る革靴との有益な関係性。

20年以上続く西口さんと革靴の関係だが、いい出会いもあれば当然別れもあった。ただ、「今は過去に素晴らしいと感じた初期衝動を再確認している」と語り、当時の記憶を紐解きながらヴィンテージショップなどで買い直しているものも多いとか。新たに買い足したもの、ずっと手元にあるもの、そして買い直しているもの。様々な背景を秘めた魅惑のコレクション。誌面で紹介したものから厳選して紹介!

【革靴コレクション④】ジョンロブ

「弊社の若手スタッフが、セカンドストリートさんとの取り組みを実施。そこで購入したのが[オスナー]です。スポーティエレガンスな顔つきは、大変汎用性が高いですね」

【革靴コレクション⑤】グレンソン

「‘90年代の靴で、コットンキャンバスとカーフのコンビ。しかも6アイレットというイレギュラーな一足ですね。コットンスーツに合わせるといいアクセントになってくれます」

【革靴コレクション⑥】エドワードグリーン

「最近購入したピカデリー。美しいブリティッシュローファーの代表格ですよね。アンライドだけに足馴染みがよくシェイプも綺麗。夏の足元をシブく飾ってくれます」

【革靴コレクション⑦】チャーチ

「今はなき73番のラストで作られた70年代後半のチャーチ。英国靴といえばショートノーズのイングリッシュラスト。その象徴でずっと探していたところをデッドで発見しました」

(出典/「断然革靴派 2nd 2022年4月号増刊」)

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