脱・定番スニーカー! 英国製ハンドメイドのウォルシュは大人の新たな選択肢。

1961年に誕生したスニーカーブランド、ウォルシュ。数多くの著名スニーカーブランドがアメリカに本拠地を構えるなかで、ウォルシュの製品はすべて英国の小さな工場でひとつひとつ職人の手作業によってつくられている。

創業以来、フェルランニング(トレイルランニングの英国競技名)をはじめとして、数多くのアスリートに親しまれ、実用靴としての確かな信頼を築き上げてきた。近年では、作り手であるノーマン・ウォルシュ氏の独特の感性も相まって、日本の服好きの間で新たな地位を確立しつつある。

老舗ブランドでありながら、いまだ10人の職人によって作られるスニーカー。

1945年、父の後を追ってわずか14歳でシューズビジネスを始めたノーマン・ウォルシュ氏。リーボック創業者の祖父が経営していたフォスター・ブロス・フットウエア社にて修行を重ね、なんと1948年には英国のオリンピックシューズを製造していた。

1960年代、創業者のノーマン・ウォルシュ氏(右)が競技用のスパイクシューズをハンドソーイングしている様子

その後も着々と経験を積み、1961年にはついにノーマン・ウォルシュ・フットウエアを設立。ブランド設立当初は陸上、ラグビー、フットボール、クリケットなど、おもにスポーツシューズを幅広く手掛ける。そのすべてが手作業で、かつ顧客の要望に真摯に向き合って作られていた。

特にフェルランニングシューズは、柔軟性の高いアッパーに屈強なソールが組み合わせられた極めて実用性の高いつくりで、1981年には英国登山家のクリス・ボニングトンが中国のコングール山初登頂の際に着用。時は変わって現在でも、ウォルシュの[PBトレーナー]はベストセラーモデルであり、英国のフェルランナー達に愛されている。

ウォルシュのスニーカーはいまやスポーツの枠を飛び越え、カジュアルシューズとしても世界中の人気を博している。それは、経験に裏打ちされた確かな技術力とウォルシュファミリーの類い稀なデザインセンスによるもの。また、いまだにすべての商品が、英国ボルトン市の小さな工場でわずか10人の職人によって丁寧に作られているのも最大の魅力のひとつだろう。

クラシック顔の王道からアマノジャクな一足まで。三者三様の名モデルを抜粋!

1.トルネード17

スポーツテイストは抑え、できる限りファッションのスタンダードを表現したモデル。ミニマルなデザインで合わせやすさも抜群。各1万9800円

1983年のロンドンマラソンで上位入賞者の足元を支えたウォルシュの定番モデル[トルネード]をよりシンプルに。スポーツ感の強いサイドのフラッシュを排除したり、粗めのナイロン素材によってマットな表情になっていたりと、よりシックかつカジュアルな佇まいに仕上がった。手作りらしい温かみのある雰囲気が存分に感じられるのも、定番モデルたる由縁。また、ソールには“ウォルシュソール”を採用、高いクッション性が抜群の履きやすさを実現している。

シンプルがゆえ、どんなスタイリングにも取り入れやすい[トルネード17]だが、今の気分で履くならミリタリーパンツを。裾幅広めでゆとりあるシルエットのパンツを、ややシューズが隠れるハーフクッションぐらいの丈感で合わせたい。ことブラックに関しては、ソールまで同一色で統一されているため、グッとコーディネイト全体が引き締まるはずだ。

2.ボヤージャー

980年代のカタログをもとに復刻されたモデル。スポーティな印象の“スピードレーシングシステム”を採用。ポップなシーズンカラーも楽しい。各2万2000円

ホワイトとブラックが定番の[ボヤージャー]だが、ポップな新色が登場。これは、ウォルシュ創立60周年を祝したスペシャルカラーで、シュータンも昔ながらのデザインを再現したこだわりのアニバーサリーモデルだ。1980年代のアーカイブをもとにデザインされた[ボヤージャー]は、シューレース部分がD環になった“スピードレーシングシステム”を採用。これがスポーティな印象を高め、かつ締めやすく緩めやすい。ソールはクッション性の高い“ウォルシュソール”。

スポーティな印象の強い[ボヤージャー]、例えばスウェットパンツなどスポーツ由来のアイテムとの相性は間違いなく抜群だろう。しかし、いつものアメトラスタイルにハズしとしてあえて取り入れてみるのも挑戦的でおもしろい。インナーのシャツやネクタイなどで、足元の色味を拾ってあげると、よりファッション玄人感が増す。

3.ヨーロピアン

ブランドらしいカラーリングが特徴の[ヨーロピアン]。アッパー部分は合皮とナイロンで構成され、サステナビリティ的な側面にも配慮がなされている。各1万9800円
かつてロードレースにも使われていたという、本格派の[ヨーロピアン]。こちらも1980年代に存在していたモデルをベースに復刻、“スピードレーシングシステム”を採用している。デザインとしての特徴は、アッパーの合皮部分がスニーカー下部を覆うようにぐるっと一周していること。これによりデザインにヒネリが加えられ、往年のスニーカー好きも新鮮さを感じられる一足に仕上がっている。

ややクセのあるカラーリングは、コーディネイトのアクセントとしてぴったり。例えばショーツを穿くことの増える春夏は、いつも以上に足元が目立つもの。トップスがシンプルなシャツだったとしても、シューズで遊びを加えればつまらないコーデになる事態は避けられる。今回のようにボリューム感のあるウエアを着用する際は、ロング丈のソックスを組み合わせて足元により重みを与えるなど、全体のバランス感も意識したい。

創業60周年を祝したスペシャル仕様は今回だけ。

1961年に創業したノーマン・ウォルシュ・フットウエアは、本年で創業60周年を迎える。そんなアニバーサリーを祝し、今回紹介したモデルの[ボヤージャー]と[ヨーロピアン]に関しては、特別なゴールドタグがあしらわれていたり、かつて使われていたタグを復刻したものが採用されていたりと、スペシャルな仕様で展開。さらに、外箱もいつもと違う高級感のあるホワイトカラーで、開封時の高揚感もひとしおだ。

【問い合わせ】
カメイ・プロアクト
TEL.03-6450-1515
Instagram @walsh_jp

この記事を書いた人
パピー高野
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パピー高野

断然革靴派

長崎県出身、シティーボーイに憧れ上京。編集部に入ってから服好き精神に火がつき、たまの散財が生きがいに。いろんなスタイルに挑戦したい雑食タイプで、ヨーロッパからアメリカものまで幅広く好む。家の近所にある大盛カレーショップの名を、あだ名として拝借。
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