1.アメリカントラッドの象徴「990 クリッパーオックスフォード」
オールデン史上最も売れている不朽の名作が、1935年に完成した「990クリッパーオックスフォード」。マイ・ファースト・オールデンが、990というファッション関係者も多いことで知られる。「クリッパー」と呼ばれる1枚革仕立てで作られる同モデルは、数枚のパーツを縫い合わせているのではなく、つなぎ目のない1枚の革でアッパーを構成しており、アメリカのブランドによく見られるもので、アメリカントラッドの王道デザインともいえる。
素材:ホーウィン社製 シェルコードバン
ラスト:バリーラスト
値段:13万6080円
2.ミリタリーラストの傑作「タンカーブーツ」
第二次大戦中に開発され、米軍の将校や一般兵士にドレスユニフォーム用の靴として支給されてきたラスト379X(通称ミリタリー)が使われているミリタリー由来のモデルがタンカーブーツだ。その後、一度は使用されなくなったラストだが、90年代中盤、日本におけるオールデンの総代理店であるラコタの強い要望によって379Xは復活を遂げ、1995年にタンカーブーツが誕生した。トゥ部分に施されているスキンステッチは熟練職人による手縫いで、一針一針に魂が込められている。アッパーの隆起はその証だ。
素材:ホーウィン社製 シェルコードバン
ラスト:379X (ミリタリー)
値段:14万5800円
3.タッセルローファーの始祖「タッセルモカシン」/4.稀有な手仕事が生み出す「ペニーローファー 」
「タッセルモカシン」(写真左)
タッセルとは、房飾りのこと。俳優のポール・ルーカスが、タッセルが付いていて腰革に革紐が施された1足をニューヨークの製靴店に注文した。出来上がった靴の履き心地に不満を感じた彼は片足をニューヨークの別の店、もう片足をビバリーヒルズの店に持ち込んで同じ依頼を繰り返した。必然であろうか、その両店がデザインと製造を依頼したのが、オールデン社であった。しかして、オールデンは持ち込まれた1足とはまったく別のデザインを起こした。それこそが、房や革紐で飾られた現在のタッセルモカシンに他ならない。
素材:ホーウィン社製 シェルコードバン
ラスト:アバディーン
値段:13万3920円
「ペニーローファー 」(写真右)
モカが縫いやすいように改良された木型は、つま先がアウトソールに対してほぼ垂直に立ち上がっている。これによって立体感のあるハンドスキンステッチの表現が可能になった。もちろん、職人のスキルがあって初めて可能になる話であり、ロウ引きされた馬の尻尾の毛を束ねて作られた糸を用いて、オールデンの工場内でもわずか4名しかいないという熟練のハンドスキンステッチ職人が腕を振るう。アッパーに使われるレザーは、きめの細かいドレスカーフ。
素材:ドレスカーフ
ラスト:ヴァン
値段:10万4760円
5.ジョーンズ博士が愛した「インディブーツ」
映画『インディ・ジョーンズ』は、秘宝を求めて考古学者が世界を駆け巡る冒険活劇。主人公を演じたハリソン・フォードの出で立ちといえば、牛追いムチ、ブリムの広い中折れ帽、レザージャケット、そしてこのインディブーツで決まり。劇中で使用されたオリジナルの1足は、ハリソン・フォードがオールデンに特別注文したというホーウィン社のオースチンカーフ製(写真はクロムエクセルレザー)。トゥルーバランスラストは、モディファイドラストと同じく矯正靴をベースにしたフットバランスシステムを採用している。ジョーンズ博士の活躍を可能にした大きな要因のひとつに挙げられるのが、この木型による履き心地の良さであることは間違いない。
素材:クロムエクセル
ラスト:トゥルーバランス
値段:10万4760円
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