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唯一の10万円切りiPhone 17eの進化点と注意点【先行レビュー】

iPhone SEシリーズに代わる形で2025年2月に登場したiPhone 16e。低コスト版のためSEのように毎年モデルチェンジしないという噂もあったが、果たして1年経ってアップデートモデルのiPhone 17eが登場した。円安・メモリ高といった逆境の中で、なんとか唯一の10万円以下のiPhoneとして、9万9800円という価格を維持している。3月11日に発売されるが、発売に先んじて製品をお借りしたのでレビューをお届けする。

MagSafe対応で、ほとんど欠点のない低価格モデル

iPhone 16eは低コストながら当時最新のA18チップを積んだ非常に良い製品だったが、ひとつだけ欠点があった。それはMagSafeに対応しない点だ。低コスト化のために機能が省かれるのは仕方ないが、ホルダーの利用や効率の良い充電を考えると、多くの人にとってMagSafeは欲しかったポイントだと思う。新しいiPhone 17eはこのMagSafeを搭載、Qi2にも対応している。これだけでも、iPhone 17eはグッとお勧めしやすくなった。

さらに嬉しいのは、価格据え置きでストレージが2倍になったということ。9万9800円で256GBモデル、13万4800円で512GBモデルが購入できる。性能を考えると破格値だと言っていいだろう。

1TBモデルは設けられないので、ストレージサイズは2種類になったが、従来同様のホワイト、ブラックの他にソフトピンクという華やかな色が設けられた。ストレージの種類を減らして色数を増やし、SKU(在庫管理単位)としては6種類を維持したということである。アップルのように世界的に商品展開していると、SKUを増やすと世界中の店舗、倉庫、生産ラインのストックを増やすことになる。こうした工夫も含めて、コストの抑制が図られているのである。

最新A19チップ搭載で、まったく不満のないチップ性能

またチップセットもA18からA19にアップデートされた。処理能力は向上している。 こちらの他機種と比べたGeekbenchの数値をご覧いただきたい。

最新のA19チップを搭載したことで、iPhone 16eはiPhone 17に迫る性能を発揮している。

前モデルのiPhone 16eと比べてもCPU性能で約16〜21%、GPU性能で約28%向上している。AI処理性能の伸びはさらに大きく、条件によっては50%近い改善が確認できる。これはA19チップのNeural Engineの性能向上が大きいからで、アップルがAI性能の向上に力を入れていることが分かる。

iPhone 16e(左)と、iPhone 17e。サイズはまったく同じで、外見上の識別ポイントはほとんどない。

参考までに一番右にiPhone SE3の数値を入れておいたが、CPU・GPUの速度はおおよそ2倍、AIの速度は3〜5倍程度速くなっている。通常の処理でもSE3とは比較にならないほどの速さを体感できるし、Apple Intelligenceを使う機能であればさらにその差は大きくなるということだ。比較的安価なiPhone 17eだが、処理能力は非常に高いと言ってよい。

単眼だが、十分以上のカメラ性能

カメラは4800万画素の単眼であることに変わりはないが、パイプラインや処理能力が強化されている。

そのため、フォーカス機能と被写界深度コントロールが使える次世代のポートレートモードに対応しており、より自然なボケを楽しめるし、撮影後にボケ具合を調整することさえできる。またHDR機能の向上で、より自然なスキントーンを維持した上で、よりダイナミックなコントラストを実現できる。

下は新しいポートレートモードで撮影した写真(ウェブサイトにアップした時点で解像度は下がっているが)。この画質で足りないという人はそう多くないと思う。十分に高画質だ。

画面表面強度向上と通信チップのアップデート

その他にもいくつかアップデートポイントがある。

表にまとめておいたので、参考にしていただきたい。

セラミックシールドが第二世代に進化しているため、画面の鍵などによるディスプレイの傷防止に効果が大きい。セルラーモデムがC1からC1Xに向上している。条件によっては通信速度が向上するが、必ずしもそういう状況ばかりではないため、これはそれほど気にする必要はないだろう。

iPhone 17eを購入する方に知ってほしい、たったひとつの注意点

ただし、ひとつだけ注意したい点がある。

日本のiPhone 17eは他の17世代の製品と同様に物理SIMではなくeSIMのみに対応している。

多くの状況においてeSIMの方が便利だし、将来的にはeSIMに移行していく可能性が高い。しかし、現状まだeSIMが不便な状況というのはあるように思う。

たとえば、高齢者の方などデジタルに疎い方にとってはeSIMへの移行は現状まだ分かりにくいだろう。また、SIMを差し換えて複数台を使い分けている場合、現時点ではeSIMの方が少し面倒だし、万が一失敗した場合に再発行の手間が発生する。総合的に考えて物理SIMの方がいいという人はいるかもしれない。

とはいえ、eSIMに関する注意点を除けば、非常に便利で性能バランスの良いスマートフォンである。

10万円を切る最廉価モデルではあるが、足りないと感じる点は少ないはずだ。AirDropも使えるし、AIも利用可能で、重いと感じるアプリもないはずである。

家族に聞かれても安心して勧められるデバイスだと思う。

(村上タクタ)

この記事を書いた人
村上タクタ
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村上タクタ

おせっかいデジタル案内人

「ThunderVolt」編集長。IT系メディア編集歴12年。USのiPhone発表会に呼ばれる数少ない日本人プレスのひとり。趣味の雑誌ひと筋で編集し続けて30年。バイク、ラジコン飛行機、海水魚とサンゴの飼育、園芸など、作った雑誌は600冊以上。
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