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10cmのキューブから「空間が生まれる」異次元のポータブルスピーカー『Cear pavé』

  • 2023.10.05

正直に言うと、筆者はヘッドフォンやスピーカーなど、音響系の製品のレビューはできるだけ避けたいと思っている。得意ではないのだ(汗)

もともと音楽については詳しくないし、製品のインプレッションの言語化が難しいからだ。高価なモノはやはり良い傾向が強いし、「原音に忠実」とか「サイズを超えた重低音」「抜けの良いクリアな音質」とかもう何万回も使われた言葉だと思うし、とはいえ、それ以上に気の利いた言葉を思いつくわけでもない。

ところが、そんな私を、GREEN FUNDINGの佐川麻耶さんが、「この音をどうしても聞いて欲しい」と、引っ張り出した。

「いやいや、僕なんか音響製品については詳しくないから、違いなんて分からないって」と言ったのだが、佐川さんは「そういう人にこそ聞いて欲しい」と譲らない。

その製品が、このCear pavéだ。先日からクラウドファンディングが始まっており、12月31日締切。価格は3万9800円(税込)で、350個まではSuper Value Plusとして10%引きの3万5800円(税込)で買える。

Cear pavé
https://greenfunding.jp/lab/projects/7483

『音の空間』が発生する魔法

「オーディオに詳しくない筆者でも分かる」というのは、本当だった。

この10cm角(正確には9.5cm角)のスピーカーから、音が鳴り出した途端、圧倒された。いや、ポカンと口が開いてしまった。

鳴り始めた途端、そこに『音の空間』が発生したのだ。Cear Fieldという技術なのだそうだ。

このスピーカーの音は、人生初めての体験だ。

頭を動かして確認すると、スピーカーのこちら側、1mぐらいを中心に、直径1mぐらいの『音の空間』が発生している感じ。そこで感じる音は、奥行きも広さもあって、細かいディテールも感じられる。左右に大きく移動すると、どこかで急激に『魔法』が解けてしまって立体感が失われる。

「音場」とか「立体感」とか、これまでいろんな表現が使われてきたが、そんなものとはまったくレベルの違う、本当の『音の空間』がそこにある。

ちょっと似てるのが、AirPods Proの立体音響の感じ。あの首を左右に動かしても音の定位が変わらない感じに似てるが、それが実際の空間で発生すると、まるで『魔法』のようだ。

Vision Proが視覚の空間を取り込んで再現しているのと同様、Cear pavéは聴覚の空間を取り込んで再現している。それが一番近い表現だと思う。

微妙なタイミングを制御する技術と、新しいSnapdragon Soundのパワー

この、Cearという会社は、ウェブサイトをご覧いただければ分かるように、元々『音に関する技術』の会社。いろいろなオーディオメーカーや、テレビ、パソコン、マイクなど、音が出るもの、音を収録するものの設計、研究、コンサルティング、計測などを仕事にしている会社らしい。教えてはもらえないが『実は、あの会社のあのデバイスにCearの技術が使われている』みたいなものはいっぱいあるらしい。

その、Cearが自社の技術を使って、製品化したのがCear pavé。

本業は技術開発の方だから、自社単独の製品であるCear pavéの方はクラファンで、できる範囲内で……ということらしい。

技術的なキーポイントは、左右にあるスピーカーから、いろいろな音をほんのわずかだけズラして発生させることで、人間に音の発生している場所を感じさせる……というところにあるらしい。

代表の村山好孝さんに話を聞いた。

「人間の耳ってすごくて、目をつぶっていても音のする方向は分かるんです。ちゃんとチェックすると方向が1度ズレても分かる。これは、左右の耳に到達する微妙なタイミングの違いから方向を感じているのですが、このタイミングのズレを演算で作り出しているのが弊社のCear Fieldという技術を使ったCear pavéなのです」

その再現を実現しているのが、Qualcomm S5 Gen 2 Sound PlatformによるSnapdragon Sound。Qualcomm S5 Gen 2 Sound Platformで、Snapdragon Soundに対応してるスピーカーはCear Pavéが世界ではじめて。Qualcomm S5 Gen 2の新しいチップセットの高い演算能力があるから、リアルタイムで音を分離し、コントロールできるのだそうだ。

実は、Cear pavéには数年前のモデルもあり、それも体験させていただいた。旧モデルでも、たしかに似たような立体感は生まれていて、十分に興味深いものではあった。しかし、新製品の『音の空間が発生する』という感じには及ばないものだった。理論としては数年前に実現していたが、チップセットの演算能力が、やりたいことにようやく追いついてきた……ということらしい。

ウーファーがあると、もっと楽しめそう

前述のようにオーディオに関しては詳しくないので、専門家のようなことは言えないが、このCear pavéの音の立体感は独特のものだ。

しかし、立体感はすごいが9.5cmキューブの筐体に入ってるスピーカーなので、低音の迫力はそこまでではない。筆者の希望としては、これと連動するウーファーがあると、音楽もさらに楽しめると思う。

Cear pavéは現状でも2個を横に並べておいて、さらにステレオ感を増すこともできるそうだ。体験してみたが、1個の状態より、発生した『音の空間』が広がる感じ。

1個だと、複数人で聞くには寄り添って聞くぐらいの感じになるが、2個あれば、大勢でも同時に立体感を楽しめる。

さらに、将来的には、5個も6個も組み合わせて、それを並列制御できるようになるらしい。広いライブ会場で、何十個も連動したら面白いことになりそうだ。

現時点で、筆者が思うのは、音楽を楽しめるのももちろんだが、Cear pavéでは環境音などを楽しむのも良さそうだ。森の中の木々の葉がこすれ合うザワザワした感じ、足下で踏んだ小枝が折れる音、遠くにいる動物の声……それが、四方八方から鳴り響いてくる音の環境を楽しむ……そんなコンテンツで、Cear pavéの音の立体感を楽しんでみたい。

これまでのスピーカーと違って、純粋に『音だけ』でも楽しめる感じなのだ。

もし、あなたが、この『新しい音の体験』に興味あるなら、ぜひクラファンを支援してみて欲しい。

Cear pavé
https://greenfunding.jp/lab/projects/7483

(村上タクタ)

(追記)毎週土曜日に、オフィスで予約制の体験会が開催されている。1組最大4人までで、予約枠は20分だという。いくら文章で書いても伝わる気がしないので(笑)気になる方は、ぜひ体験してみていただきたい。

Cear pavé体験会
https://greenfunding.jp/lab/projects/7483/activities/31375

(村上タクタ)

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