「趣味の文具箱」編集長・清水のつぶやき<第4回>これが万年筆の本当の魅力だ!

  • 2022.04.01

好きな理由は言葉にできない。
好きな度合いが深いほど、好きを表す言葉はどんどん離れていく。
趣味の雑誌は、それでも言葉(やイメージ)でその趣味の楽しさを表現しようと努め、読者の「好き」に寄り添っていく。

雑誌「趣味の文具箱」は、文房具の楽しさや大切さを語り続けている。ここでは「万年筆の魅力」について、趣味の文具箱が語ってきた言葉を、4回に分けて紹介しよう。

第4回は「万年筆の佇まいの美」について。

万年筆のペン先は、万年筆という道具を象徴する部分だ。精密に作られ、美しく装飾を加えたペン先は眺めているだけで魅了される。書いている時に光を反射する輝きには他の筆記具にはない面持ちを感じる。また胸ポケットに輝くキャップやクリップ、キャップを開け閉めする時の所作、ペンを握る時の手元などでも、万年筆の道具としての美が際立つ。

「金ペン」と呼ばれる万年筆では、ペン先に金が使われている。金を含んでいる比率が約58%の「14金」が主流だが、これ以上の18金や21金などもある。どちらにせよ、たっぷりと金を含んだ金ペン先の輝きは美しい。金ならではの耐蝕性は、道具としての寿命を圧倒的に延ばし、また修理や調整のしやすさもある。

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