【新作カバーオール徹底解剖 その1】上品さを宿した大人顔のストライプを採用した「EDWIN」COVERALL Stripe

カバーオールを着ている姿が、なぜこれほどまで格好いいのかを考えた。労働の現場で生まれ、道具として磨かれてきた背景。身体の動きを妨げない合理的なパターン、必要な場所にだけ備えられたポケット、酷使に耐える生地。すべてが「働く」という目的に根ざしているからこそ、装飾ではない説得力が宿るのだと思う。新品であっても、その原型には百年以上前のワークウェアの設計思想が息づいている。今回はそんな新作カバーオールのなかからEDWIN渾身の一作を徹底解説する。

上品さを宿した大人顔のストライプを採用

エドウインは、原宿と京都のコンセプトショップを軸に、長く定番アイテムを磨き続けてきた。商品企画を担う千野さんにとって、カバーオールは創業期から続く柱のひとつ。今季はその定番型に、ストライプのドビーデニムという新たな生地を掛け合わせた。

「カバーオールは長らく展開している定番アイテムです。ただ形がオーセンティックな分、変化をつけにくい。そこで新作にはドビー織りのストライプを選びました。既視感のある生地ではなく、少し大人っぽく、ドレス寄りにも振れる表情を出したかったんです」

経糸はインディゴ、緯糸にはベージュを採用。織りで立体的に浮かぶストライプが、奥行きのある陰影を生む。着込むことで青みが抜け、単純に明るくなるのではなく、かすむように褪色していくのも魅力だという。肩が落ちるルーズな設計ながら、身幅は整え、現代的なバランスに仕上げた。トリプルステッチや内ポケットの叩き付けなど、ワーク由来のディテールも随所に効かせている。

「定番だからこそ、生地で違いを出したい。色落ちもまだ未知数ですが、きっと独特の風合いになるはず。セットアップで着ても映えますし、あえて細身のパンツと合わせてクリーンにまとめるのもいい。長く着ていただいて、自分だけの一着に育ててほしいですね」

凹凸のあるドビー織りでストライプを表現。奥行きのある表情とほどよいハリ感が特徴で、ワークの無骨さに上品さをプラス。着用で風合いが深まり、経年変化も楽しめる素材だ。

くすんだ光沢を帯びた金属ボタンを採用。ギラつきを抑えた質感がドビー織りの上品なストライプと自然に調和し、ワークの無骨さを残しつつも大人びた印象へと導く。

胸元にはブランドタグを配し、ワークらしい佇まいに確かなアイデンティティを刻む。光沢のあるボタンが程よいアクセントとなり、ブランドの美意識が宿るディテールだ。

袖口はふたつ留めの仕様にすることで、フィット感の調整が可能に。重ね着の際ももたつきを抑え、着こなしに応じて変化をつけられる。さりげない工夫が着やすさを左右する。

袖はパーツを増やした立体的な構造に設計。腕まわりの動きをスムーズにし、同時に負荷が分散しやすくなり、耐久性も向上させた。ワーク由来の実用性をさりげなく高めている。

内ポケットは叩き付け仕様でしっかりと縫製。裏側から補強することで強度を高め、十分すぎるほどのタフさを備えた。表に出た裏糸もワークウェアならではのアクセントに。

EDWINCOVERALL Stripe
33,000円(3月中旬発売予定)

【問い合わせ】
エドウイン・カスタマーサービス
Tel.0120-008-503

グレーデニムも同時発売

硫化染めの糸で織り上げたグレーデニム。奥行きある色味と程よいムラ感が特徴で、着込むほどに柔らかく馴染み、淡く褪せていく表情の変化を楽しめる。33,000円

(出典/「Lightning 2026年4月号 Vol.384」)

この記事を書いた人
ジョージ
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ジョージ

風合い至上主義

1997年生まれ。学生時代、アウトドア好きが高じてテックウェアに興味を持ち、次第にワークやミリタリーといった起源のある服へ傾倒。経年変化を楽しめるデニムや、長く付き合える天然素材の魅力に惹かれている。民藝品好きで、旅先では器を探すのが恒例。休日はULギアを身にまとい山へ。日本のいいものを、風合いとともに伝えたい。
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