WEARMASTERS Lot.872 Slip-On
’90年代に青春時代を過ごした世代にとって、スニーカーは特別な存在。当時は『キックス』なんて呼び方をし、ヴィンテージ古着の着こなしにはレッドウィングのブーツと並んで、ヴィンテージのスニーカーを合わせるのが必須でした。自分もモロにその世代。クラシックスニーカー信奉者です。
そんな自分にとって、今回紹介する一足はドンズバでした。ナローな木型を使ってて、厚めのソールでバルカナイズド製法によるスリッポン。このスリッポン(Slip-On)と呼ばれるシューレースのないスニーカーは、1970年代にアメリカ西海岸で誕生して人気を博しましたが、今回のモデルは「1940年代にスリッポンのスニーカーがあったなら」という仮定で作られているのが最大の魅力。
とにかく見た目がクラシックで、バルカナイズド製法はムーンスターによる日本製という点も見逃せません。品があるのにどこか粗野な感じもあり、まさに’40年代の空気感を放っています。味わい深いデニムとの相性も抜群。クッション性も高くて履き心地も最高で、これだけクオリティの高いスリッポンは唯一無二といえるでしょう。クラシックなスニーカー好きは、絶対手に入れるべきと断言します!
クラシックなスニーカー好きにとって、そのフォルムは重要。こちらはナローな木型と厚いソールというヴィンテージスニーカー必須のディテールと見た目を実現しながら、最良といえる抜群のクッション性を兼ね備えているのが特徴だ。全4色展開で各2万2000円(Attractions TEL03-3408-0036 https://attractions.co.jp/)
ヴィンテージのように重ねてゴムを圧着させたバルカナイズド製法は、日本が世界に誇るムーンスターによるものだ。
伸縮性に優れたゴム素材をサイドに装備。その縫製もクラシックだ。足の甲部分の裏にはスペックをスタンプで印字している。
7㎜厚のクッションインソールによって抜群の履き心地を実現。アッパーにはコットン100%キャンバス素材を使用する。
1930年代に甲板作業用に開発されたソールを当時の仕様のまま再現。波線状の切れ込みも忠実に再現するこだわりようだ。
(出典/「Lightning 2025年9月号 Vol.377」)
Photo/S.Kai 甲斐俊一郎
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