昔の顔して中身は新車というクラシック・ディフェンダーのV8モデルが本国で登場。その内容はプレミアムカー必至。

ランドローバー・ディフェンダーといえばスクエアなボディに丸目のフェイスをいまだに想像する人も多いであろう。2020年にフルモデルチェンジしてモダンなスタイルに生まれ変わったけれど、まだまだクラシック・ディフェンダーの人気は衰えない。事実、英国本国では旧型モデルをレストアしたクラシック・ディフェンダーの新車が登場するなんていうニュースも。メーカー自身がこういう企画を立ち上げるってのがおもしろい。ただし、安くはないけどね。

ガソリンV8エンジン搭載の旧い顔した新車が手に入る。英国での話ですが。

英国で発表されたクラシック・ディフェンダーV8。その佇まいは往年のディフェンダーのスタイリングのままにして、ドライブトレインやインテリアなどは現代的にアップデートされているのが特徴になっている。つまり、苦労して旧車に乗るのは敷居が高いけど、中身が新品で見た目がクラシックならというユーザーにもうれしいモデルに仕上げられている。

それをメーカー自身が企画するというのがおもしろい。

これはランドローバーのクラシックワークスの職人たちがレストアを手がけたモデルで、ビスポークによって製作されるので、ボディカラーや内装色など、カスタムオーダーできる内容になっている。

ベースとなるのは2012年から2016年に製造されたディフェンダーを使い、エンジンには5リッターV8(405馬力)に、8速オートマチックの組み合わせに。ボディもショートホイールベースの90、ロングホイールベースの110からチョイスできる。つまり昔ながらのスタイリングでモダンな走りが楽しめるというわけだ。

本国のメーカーが製造しているので、まさに本家のレストア&カスタムモデルというのがこのモデルの尊さであることは間違いなし。往年のファンにはうれしいニュースだけど、発表された価格は90モデルで19万ポンド(約3600万円)から、110モデルで19万9000ポンド(約4000万円)という高値の花。

たとえ中古車で出てきても、ン千万円は間違いなしだというのがタマにキズだけどね……。

ショートホイールベースの90は2ドアモデルの4人乗りになる。ホイールは16インチのスチールホイールか、写真のモデルが履く19インチのアルミホイールがチョイス可能。フルルーフマウンテッドLEDライトバーをチョイスすればクロカンらしさが際立つ。

ロングホイールベースの110モデルは5人乗りと7人乗りがチョイスできる。ルーフは写真のように2トーンカラーもオーダー可。足周りもビルシュタイン製ショックやアイバッハのスプリング、アンチロールバーなのでアップデートされ、ハンドリングも向上している。

クラシックな顔つきながらどこかモダンなイメージがするのはヘッドライトがLED化されているから。見た目は古臭くてもスペックや機能は現代車両というのがこのモデル。カスタムカーの世界で言うレストモッド(レストア+モディファイ)というスタイルをメーカー自身がやっているのが話題だ。

クラシックな外観ながら内装は現代車両。さらにモダンな装備が必要ならばタッチスクリーン搭載の3.5インチモニターなんかもチョイスできる。旧い外観でイージードライブしたい派にはうれしい内容。

本来はワイルドで簡素な内装を想像しがちなクラシックディフェンダーだけど、このモデルの場合、基本的に内装はラグジュアリーに仕上がる。フロントシートは写真にあるレザー張りのレカロシートもチョイス可能。レザーは5種類から選べる。もちろん本来のディフェンダーらしいスタンダードな仕上げにも対応してくれる。

この記事を書いた人
ラーメン小池
この記事を書いた人

ラーメン小池

アメリカンカルチャー仕事人

Lightning編集部、CLUTCH magazine編集部などを渡り歩いて雑誌編集者歴も30年近く。アメリカンカルチャーに精通し、渡米歴は100回以上。とくに旧きよきアメリカ文化が大好物。愛車はアメリカ旧車をこよなく愛し、洋服から雑貨にも食らいつくオールドアメリカンカルチャー評論家。
SHARE:

Pick Up おすすめ記事

進化と伝統、どちらもここに。「L.L.Bean」のアウトドアと日常の垣根を超える名品たち。

  • 2025.10.17

100年以上にわたり、アウトドアと日常の垣根を越える名品を生み続けてきた「エル・エル・ビーン」。誠実なモノづくりと顧客への真摯な姿勢は、現代まで脈々と受け継がれている。伝統を守りながらも進化を恐れない、その精神こそが、今も世界中の人々を魅了し続ける理由だ。 愛される理由は機能美とその誠実さ 100年...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

Pick Up おすすめ記事

【Punctuation × 2nd別注】手刺繍のぬくもり感じるロングビルキャップ発売!

  • 2025.10.29

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【Punctuation × 2nd】ロングビルキャップ[トラウト] 温もりのある手仕事が特徴の帽子ブランド「パンク...

“黒のコロンビア”って知ってる? オンオフ自在に着回せる、アップデートされたコロンビアの名品を紹介!

  • 2025.10.21

電車や車といった快適な空間から、暑さや寒さにさらされる屋外へ。都市生活は日々、急激な気温差や天候の変化に直面している。実はその環境こそ、自然で磨かれた「コロンビア」の技術が生きる場だ。撥水性や通気性といったアウトドア由来の機能を街に最適化し「コロンビア ブラックレーベル」は、都市生活者の毎日を快適に...

【J.PRESS×2nd別注】こんなイラスト、二度と出会えない。 著名イラストレーターとのコラボスウェット。

  • 2025.10.21

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! 【J.PRESS×2nd】プリントスウェットシャツ【AaronChang】 アメリカにある優秀な8つの大学を総称して...

2nd

良質な素材感とシルエットが美しい、東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。

  • 2025.10.17

東洋エンタープライズが展開する「ゴールド」。白黒の世界で際立つ良質な素材感とシルエットをご堪能あれ。 質感、シルエット、美しいミリタリー&ワークウエア 米軍同様のへビーナイロンツイルを使ったMA-1。軽量性・保温性・防寒性を備えたクライマシールドの中綿でスペックは現代的だが、エイジング加工によってヴ...

【土井縫工所×2nd別注】日本屈指のシャツファクトリーが作る、アメトラ王道のボタンダウンシャツ発売!

  • 2025.10.07

これまでに、有名ブランドから新進気鋭ブランドまで幅広いコラボレーションアイテムを完全受注生産で世に送り出してきた「2nd別注」。今回もまた、渾身の別注が完成! >>購入はこちらから! トラッド派には欠かせない6つボタンのBDシャツ「6ボタン アイビーズB.D.シャツ」 アメリカントラッドを象徴するア...