正午を意味するマメ科の灌木「センナ・メリディオナリス」

その奇妙で愛らしいフォルムやインテリアとしても存在感があることから、塊根植物の愛好家は急増中。そんな塊根植物の魅力にずいぶん前から傾倒し、自身のセレクトショップを立ち上げたときに、趣味が高じて塊根植物も販売し始めてしまったというオーナーが、すでに塊根植物の「沼」にハマッてしまった人や、初心者で塊根植物を育ててみたいと思っている人にもやさしくお届け! 昼は葉が開き、夜は閉じるというセンナ・メリディオナリスを紹介。

愛好家に人気の高いマメ科の植物。

塊根植物の愛好家にも非常に人気の高い灌木「センナ・メリディオナリス」。マダガスカル原産のマメ科の植物であり、ゴツゴツとした幹と枝に、マメ科の植物らしい羽状複葉の葉を付けた姿が特徴的な品種です。

この羽状複葉の葉は、日中は開いていますが、日が沈んだ夜は閉じた状態になります。

これは、同じマメ科の植物であるネムの木やエバーフレッシュなどにも見られる就眠運動と呼ばれる習性です。

種小名であるメリディオナリスは、ラテン語で「正午」を意味しており、この就眠運動により日中に葉が開くことに由来しているそうです。

日中は葉がしっかりと開いています。

日の出ている日中は、葉もしっかりと開いています。灰白色のカクカクとした枝に、羽状複葉を付けた姿が美しく魅力的です。

夜はピタッと葉を閉じています。

就眠運動により葉を閉じた夜のセンナ・メリディオナリス。葉を開いた日中の姿とは異なり、本当に眠っているように見えます。

1日の中で目に見えた動きもあるので、その姿に愛着を感じる人も多い植物です。

現地球は稀少です。

塊根植物の人気品種と同様、現地球の数は減少しており稀少な植物でもあります。センナ・メリディオナリスは、現在CITESの付属書に記載されています。

こちらは、現地球としてはやや小ぶりな個体ですが、ゴツゴツとした幹の雰囲気が魅力的です。参考価格:3800

まだ小さく可愛らしい実生株。

こちらの個体は、国内で種から育成された実生株です。まだ小さなサイズですが、すでに特徴的な羽状複葉の葉も確認できます。小さいうちは茶色の肌をしていますが、成長とともに灰白色の肌へと変化していきます。

このぐらいの実生株から育てていき、自分の手で大きく成長させるのも楽しいと思います。参考価格:7150

少し成長した実生株。

こちらは少し成長し、雰囲気も出てきた実生株です。センナは、そのまま育てていると枝も長く伸びてくるので成長に合わせてこまめに剪定をし、詰まった樹形に育てていく楽しみもあります。

この盆栽的な要素もセンナ・メリディオナリスの人気の理由と言えます。参考価格:18700

【DATA】
BIZARRE GREEN
長野県長野市篠ノ井布施高田879-1
TEL026-247-8160
営業時間 11時~20時 火曜定休
https://www.bizarre-green.com

この記事を書いた人
傳田達朗
この記事を書いた人

傳田達朗

塊根植物案内人

セレクトショップ 「BIZARRE GREEN」オーナー。約20年勤務したアパレルメーカーで商品企画やプレスを担当。2019年に独立し、地元である長野市にアパレルをメインに趣味の延長で植物も扱うセレクトショップBIZARRE GREEN(ビザールグリーン)をオープン。植物以外の趣味はヴィンテージ雑貨の収集など。
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