中米スペシャルティが常時30種類。日本随一の専門店は世田谷・深沢にあり。

単一農園が多く、品種も多彩な中米産のコーヒー豆。世田谷・深澤にある「カフェテナンゴ」は、その中米産を常時30種類ラインナップする日本随一の専門店。店主の栢沼さんが開業前に中米に3年間滞在し培った知識と人脈が存分に活かされている。豆の個性を活かした焙煎も飲み比べをしてみたくなる。

中米豆の魅力は、多彩な品種と精製法にあり。

豆販売が主軸ではあるが、奥のスペースではカウンターも常設され、焙煎士やバリスタの仕事ぶりを覗き見ることができる

スペシャルティコーヒーの老舗店の焙煎士として活動していた栢沼(かやぬま)さんが、退社後、中米に3年間滞在してコーヒーの知識や経験値をさらに蓄えたのち、帰国して満を持して開業したのが中米専門の「カフェテナンゴ」だ。常時中米産の豆を30種そろえるその充実ぶりは日本随一。

中米産コーヒーのスペシャリスト、栢沼さん。カフェは「コーヒー」。テナンゴは「~が集まる場所」。ここはコーヒーが集まる場所という意味

「扱っている豆のほとんどが当時の付き合い。顔の知っている信頼できる生産者ばかりです」という栢沼さんに、中米産のコーヒー豆の魅力を聞いてみると、「たくさんの品種があって、精製方法も多彩。精製方法が違うと味はまったく異なるだけでなく、同じウォッシュトでも各生産者が所有する設備によっても味は異なってきます。そこがコーヒー農園の難しいところ。だから精製方法によって飲み比べをして、その違いを感じてほしいですね」

南米からニュークロップが届いたら様々な焙煎を試して、カッピングに時間をかける。カッピングスプーンはオリジナルで販売

豆の個性を活かした焙煎もカフェテナンゴのこだわりだ。中米産は種類が膨大ゆえ、特徴のある豆を厳選。

「個性がわかりやすくなってくるのがシティ(中煎り)くらいの焙煎だと考えています。ただサンタローサ1900のように標高が高い豆は密度が濃くて深煎りでも特徴が残るものもある。だからうちは、1つの種類で複数の焙煎の豆を用意するんです」

カフェテナンゴはエアロプレスもあり。中米カフェではエアロプレスを選択できるお店が増えつつある
不良豆や、焙煎する過程で形が崩れた豆をザルでふるい落とす。質のいい豆だけを残す大事な作業
中米滞在期間は現地の学校にも通った。当時の卒業証書など
南米の中でも超スペシャルティコーヒーが多くラインナップ

人気のコーヒー豆を紹介!

[豆の種類]
シングルオリジン 30種類
ブレンド 34種類
中米のシングルオリジンの豆は年間30種ほど扱っている

[抽出方法]
ペーパー/エアロプレス

[焙煎機]
デートリヒ/半熱風式/3kg

【シングルオリジン】ピエ・サン ホワイトハニー

200g1,890
産地:コスタリカ
焙煎:シティ
精製方法:ホワイトハニー
香り:フルーティ
酸味:柑橘系
コク:凝縮感
後味:ミルキー

DATA
カフェテナンゴ
住所:東京都世田谷区深沢5-8-5 NEビル1F
連絡先:TEL03-5758-5015
営業時間:8:0019:00
定休日:水曜日
駐車場:なし
公式HPhttp://www.cafetenango.jp/
SNSInstagram@cafetenango_tokyo
席数:約4
ホールセール:あり
豆販売:あり
豆通販:あり
テイクアウト:あり
デカフェ:なし
ドリップバッグ:あり
セミナー:定期的にあり
器具販売:あり

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/別冊Lightning Vol.215「東京コーヒーロースターズ」

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