理容師のスタイルとして選ぶシューズは革靴。
日本に、旧きよきアメリカの情景が浮かぶバーバーカルチャーを定着させた立役者のひとりであるウルフマンショップの曽原さん。ホットロッドやタトゥーなどのカスタムカルチャーにも精通し、自身のライフスタイルでも体現しているが、店頭に立つ時は上品なスタイルや佇まいを心掛けている。そんなバーバーの矜持として欠かせないのが、レザーシューズだ。
「これは自分が修行をしていた理容室から続いている伝統みたいなもので、店頭では必ずレザーシューズか、ブーツを履くようにしています。立ち仕事なので辛い時もあるのですが、そこは意地というか、スタイルですね(笑)。お客様を調えることを生業としているのに、足元が汚いスニーカーだと説得力が薄いというか」
そんな曽原さんの愛用品は、日本のビスポークから、英国の最高級紳士靴まで厳選されている。その中でもお気に入りは?
「これまでにいろいろと履いてきましたが、もっとも疲れないのはビスポークのシューズですね。友人でもあるセイジマッカーシーのフルグローブシューズは、足にピッタリと吸い付くような感覚で高い技術を感じます。あとは主にイギリス靴とアメリカ靴を使い分けています。前者のほうがドレッシーなのでスラックスなどにフォーマルな合わせをすることが多い。後者はボリュームがあるので、デニムやチノパンなどとカジュアルに合わせることが多いですね」
「ウルフマンバーバー」曽原さんの革靴コレクション。
米国生まれの職人が手掛ける最上級のビスポーク。
アメリカで生まれ育ち、スタンフォード大学でMBAを取得した異色の経歴を持つ靴職人であるセイジ・マッカーシーが手掛けるビスポークシューズ。内羽根のフルグローブシューズで、アッパーにはコードバンを使っている。かなり重厚感のある仕上がりだが、曽原さんの足にフィットし、もっとも疲れにくいというからおもしろい。
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