グッドコンディションのボルボ240が並ぶ、メンテナンスもおまかせの専門店。
おしゃれなスタイリストやフォトグラファーなどが乗っているイメージが強い外車といって頭に浮かぶのがスウェーデンのメーカー「ボルボ」だろう。特に240は’74年から’93年にかけて長期間製造されたロングセラーモデルであり、質実剛健という言葉がしっくりとくる頑丈な作りが特徴。今でも多くの人に愛され、現代の交通事情でも普通に日常使いできるクルマなのだ。
千葉県にあるファーストカーセールスは、そんなボルボ240が現役の頃から取り扱っている専門店。豊富な知識はもちろん、世界中のコネクションを駆使して各種パーツも入手可能。自社工場を完備し、240に精通したメカニックがメンテナンスや整備を担当する。
1993 VOLVO 240 GLE ESTATE
ボルボ240はスクエアなボディデザインに、2.3リッターのフロントエンジンリア駆動のFRレイアウトの恩恵で車格の割には小回りが利き、素直なハンドリングが楽しめるのも特徴だ。また長いボルボ240の歴史の中で、最後期となる`92年モデル以降にはABSやエアバッグといった現代的な装備が備わっていて、さらに`93年モデルはエアコンガスがフロンガスではなく代替ガスに変更されている。
ここで紹介する`93年式のエステートは、一説によるとクラッシャブルゾーンを確保するために全長が長くなった結果、車格の割にかなり大きなラゲッジ容積を持つことになり、世界的に大ヒットしたといわれている。またシンプルな機構と質実剛健な作りゆえに、故障も少なく、今でもアウトドア好きなどに人気のモデルとなっている。全長は日本の小型車枠を超えて4780mmとなるため、3ナンバーとなる。
こちらの個体はメタリックの入ったワインレッドのボディカラーにヨーロッパ車らしいベージュのファブリック内装は驚くほど状態も良く、車内も明るい雰囲気だ。
ディーラー車ゆえに右ハンドルでオートマチック、安全装備もしっかりと備わるボルボ240は、今でもファミリーカーとして十分通用するだけのポテンシャルを秘めた一台と言っていいだろう。
【スペック】
全長:4780mm
全幅:1710mm
全高:1500mm
ホイールベース:2650mm
エンジン:直列4気筒
排気量:2310cc
燃料供給方式:電子制御インジェクション
駆動方式:FR
乗車定員:5名
価格:ASK
1993 VOLVO 240 TACK
ボルボ240というとワゴンボディのエステートのイメージが強いが、本誌が今おすすめしたいのがセダンだ。
世の中からカクカクした四角いセダンが消滅して久しいが、ボルボ240セダンは、今では一般的になったシックスライトウィンドウ(リアドア後部のCピラーにも窓があるスタイル)のキャビンを早くから採用したお手本のようなセダンボディで、車内は窓の面積が広いため非常に明るくリアシートの居住性も高いのが特徴。
ちなみにボルボ240には`81年にターボエンジンを搭載したボルボ240ターボが登場。このセダンは欧州ツーリングカー選手権に登場した際、そのスクエアなボディから「フライングブリック(空飛ぶレンガ)」と呼ばれたそうだ。
ここに紹介するのは`93年式というボルボ240の最終年式のセダン。最終モデルとはいえ、今からちょうど30年が経過していることになる。紺色のボディはもちろん、ブルーファブリックのインテリアも驚くほどコンディションが良く、走行距離も8万キロという驚愕の個体だ。
エンジンやトランスミッションは先に紹介したワゴンと同じ2.3リッター直4+4ATの組み合わせとなる。
日本国内に存在するボルボ240は、圧倒的にワゴンが多く、人気もワゴンの方が高い。そのため数の少ないセダンながら状態の割に比較的リーズナブルに入手できるのもポイントだ。トランク容量も広く、荷物は十分積めるので、あえてのセダンという選択もアリなのだ。
【スペック】
4780mm
全幅:1710mm
全高:1450mm
ホイールベース:2650mm
エンジン:直列4気筒
排気量:2310cc
燃料供給方式:電子制御インジェクション
駆動方式:FR
乗車定員:5名
価格:272.8万円(税込)
【DATA】
FIRST CAR SALES
千葉県野田市山崎1911-2
TEL04-7125-5171
営業/10:00〜18:00
休み/水曜
https://www.volvo240.jp/
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning2023年9月号 Vol.353」)
Text & Photo/D.Katsumura 勝村大輔