BUZZ RICKON’Sのゴールドタイガーボアベスト
名作と呼ばれるハードボイルド小説の舞台は、たいてい横浜か新宿と相場が決まっている。特に新宿は、大沢在昌の『新宿鮫』シリーズや『狩人』シリーズ、馳星周の『不夜城』など、多くの傑作を生みだしている。
そういえば、江戸川乱歩賞と直木賞をW受賞した藤原伊織の『テロリストのパラソル』も、新宿中央公園の爆破テロ事件から物語が始まっていた。『新宿鮫』や『不夜城』を読むと、もはや歌舞伎町は悪の巣窟。真面目な人なんて、一人も出てこないもん。みんな物騒なモノを持ってるし(もちろん小説の中の話だけど)。
そんな「カタギを拒む街」歌舞伎町に久々に行ってきた。目的は、ジャンキースペシャルで開催された「バズリクソンズ・ミリタリーブリーフィング」。イベントが始まる前に腹ごしらえをしようと、弊社スタッフたちと歌舞伎町のど真ん中のコマ劇付近(今はシネシティ広場と言うらしいけど)で寿司を食った。昼間の歌舞伎町って本当に久しぶりだったんだけど、思いのほか健康的でびっくり(笑)。でもどことなく危険な香りもして、悪くない。
新宿の風に吹かれ、ビールも入り、気の大きくなった俺は、イベントの合間にこのベストを衝動買いしてしまった。タイガーカモ柄のボアベストで、革ジャンの上に羽織ると、即席の熊ジャン(虎ジャンか?)に早変わりする便利アイテム。シルエットはバイカーベスト風で、肩部分が細いのも俺好み。リバーシブル仕様なのも嬉しいポイントよね。例えば昼間の新宿を歩く時はナイロン面を表にし、夜の帳が下りる頃、静かにタイガーに変えて、魍魎たちが蠢く夜の歌舞伎町というジャングルへと静かに消えていく……表と裏、昼と夜、2つの顔を持つ新宿にぴったりのベストだと思わない?
(出典/「Lightning 2023年5月号 Vol.349」)
Photo/N.Suzuki 鈴木規仁
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