ウイスキーのシングルモルトとブレンデッド、それぞれの魅力とは? 知っておきたいウイスキーの基本。

ウイスキーを大きく分けると、シングルモルトウイスキーとブレンデッドウイスキーがあるが、それぞれの良さがある。違いを知ることで飲み方も変わり、よりウイスキーの世界を楽しむことができるのだ。

それぞれのメリット知れば飲み方も変わってくる。

シングルモルトウイスキー|シングルモルトのシングルは1カ所の意。つまり、100%大麦麦芽を使用したウイスキーを単一の蒸溜所で造られたモルトウイスキーだけを瓶詰めしたものを指す

最近人気のシングルモルト。その良さは、それぞれの土地の水や風土、気候などが溶け込んだ蒸溜所ごとの独自の味わいを楽しめること。例えばスコットランドに現存する蒸溜所は約100カ所程度といわれており、当然それぞれの個性がシングルモルトウイスキーに詰まっている。その蒸溜所に思いを馳せ、それぞれの個性の違いを楽しめるのが、シングルモルトの最大の魅力であり醍醐味なのだ。

ブレンデッドウイスキー|30~40種類のモルト原酒と3~4酒のグレーン原酒を熟練のブレンダーによってブレンドしたウイスキーのこと。お互いの原酒を引き立て絶妙な味わいになる

一方ブレンデッドウイスキーは、モルトウイスキーとグレーンウイスキーを混合したウイスキー。モルトウイスキーが大麦麦芽を使っているのに対し、グレーンウイスキーは小麦やトウモロコシなど大麦以外の穀物で造られたウイスキー。基本的にグレーンウイスキーはブレンデッド用として用いられるため、グレーン単体で飲まれることはない。

ブレンデッドウイスキーの面白いところは、なめらかなグレーンウイスキーがモルトの個性をより引き出して、モルトだけでは味わえないふくよかな味を生み出す。熟練のブレンダーが織りなすブレンデッドの世界にもぜひ踏み込んで欲しい。

【ウイスキーにまつわる用語解説】蒸溜酒って何?

蒸溜酒とは、醸造酒を蒸溜して造った酒のことで、スピリッツとも呼ばれる。アルコール度数が高いものの、蒸溜後に加水した場合でも蒸溜酒とされるため、アルコール度数を大きく落とすことも可能だ。いうまでもないが、穀物で造って樽で熟成させるウイスキーはもちろん蒸溜酒になる。

(出典/別冊Lightning Vol.214「ウイスキーブック」