現地の職人が手作業で仕上げた至高のチェーン。
独自の文化で知られるネイティブアメリカン。そんな彼らの魅力を日本へ的確に伝えるために立ち上げられたのがコーナーズだ。
伝統的なシルバージュエリーやラグで知られるナバホ族に精通しており、その黎明期のアーカイブからツーリストジュエリーまで幅広く扱っている。また希少な文化の保存という観点から修理を行うなど、彼らの文化に貢献する活動を行っている。
そんなコーナーズが昨年より始めたのが、ナバホ族のシルバースミスにハンドメイドで制作してもらったアミュレットチェーンだ。ナバホチェーンと呼ばれる伝統的なチェーンだが、そのシンプルなデザインから模倣した大量生産品が市場に出回っているのも事実。
そんな状況に危惧し、徹底した品質のハンドメイドUSAを実現した。本来はチェーンとして作られた実用的なものだった歴史を踏まえて、極めて軽量ながらも80キロもの重さにも対応できるクオリティとなっている。また一コマずつ、コーナーズが指定する規格のサイズで職人がロウ付けしており、よく見ないとわからないくらい繋ぎ目まで美しい仕上げとなっている。
そして極めつけに、現地で作られたことを証明するアリゾナ州フェニックスの名門ギャラリーであるD.J.ギャラリーのプレートが付くのが特徴だ。
ネイティブアメリカンの伝統と和を融合させる。
アミレットチェーンに続いて、コーナーズが新たに提案するのが、ナバホ族のマスターウィーバーに依頼した漢字モチーフのスペシャルモデルだ。
ナバホ族の伝統的な工芸品であるラグ。その歴史はシルバーより旧いと言われ、一説によると18世紀から存在したとか。各トレーディングポストや地域で、糸の太さやデザインパターンが異なり、高い技術とアート性を併せ持つ稀有なプロダクトだ。
今でもその伝統的な技法は受け継がれており、羊を飼うことから始まり、紡績、染色、織りまですべての工程を手作業で行っていく。ひとつの作品を完成させるために数ヶ月の時間を要するため、現在でも希少品となっている。
ラグを織る職工に従事するネイティブアメリカンは、基本的に女性。その中でも特に優れた技術力と類まれな感性を持っている職工は、マスターウィーバーと呼ばれる。
そんなエキスパートのひとりであり、1868年から続く職工家系に生まれ、若くしてマスターウィーバーに認定されたパメラ・ブラウンに、コーナーズが漢字を題材にしてオーダー。その結果、自然界から生まれた天然染色のアースカラーに伝統的なストームパターンやピクトリルという柄を駆使しながらも、その肝となる漢字を見事に融合させ、クラシックモダンな作品に仕上がった。
【問い合わせ】
CORNERS
TEL03-5425-4427
Instagram @ corners_official
※情報は取材当時のものです。
(出典/「Lightning2023年6月号 Vol.350」)
Text/S.Sato 佐藤周平 Photo/K.Hayashi 林和也
関連する記事
-
- 2024.11.18
純金なのにギラギラしない、「市松」の“純金属”アクセサリーならトラッドスタイルにも馴染む
-
- 2024.11.22
オーダーアクセサリーブランド市松の「27年続く定番」と「進化した新作」
-
- 2024.11.22
CORNERSがトランクショーを開催。テーマは「美の共感」。