USビーフ100%の雑な作りのハンバーガーにハマってしまった男。

オリジナルエフェクターの販売や、ギターエンジニアとして「CULT」の代表を務める細川雄一郎さんは、海外での仕事も多かったもののハンバーガーへの興味はほとんどなかったそう。しかし初めて食べた本場のハンバーガーに衝撃を受け、そこからハンバーガーにどっぷりとはまり、さらに人生までも変えてしまったハンバーガーラバーだ。

「CULT」代表・細川雄一郎さん|エフェクター蒐集家、および研究家である細川雄一郎が主宰するエフェクター専門店。希少なヴィンテージエフェクター、こだわりのオリジナルエフェクターを始めとする販売を行っている。またギターエンジニアとしても世界を飛び回る

USビーフ100%で雑な作りのバーガーが好きなんです。

「本格的なハンバーガーを初めて食べたのは2017年頃、仕事でアメリカに行ったときのことでした。当時一緒にアメリカを回っていた人たちに『アメリカに来たなら絶対にハンバーガーを食べた方がいいよ』と勧められたんです。当時の僕にとってハンバーガーはマクドナルドしかないわけで、肉をパンで挟んだだけでしょ、みたいなイメージでした。

でも記念に食べてみるかと、そのとき宿泊していたLAのホテルで、アボカドチーズバーガーを食べたんです。それがカルチャーショック的に美味しくて、すべての始まりはこのハンバーガーからです」

と話すのは、オリジナルエフェクターの販売や、ギターエンジニアとしてCULTの代表を務める細川さんだ。彼にとってハンバーガーは、あえて食べに行くほどのものではなかったようだ。しかし、その年だけで100個以上食べるほどのハンバーガー狂いに。

「このアメリカ滞在は3カ月と長く、50都市以上を巡っていたんですが、その都市全部でハンバーガーを食べましたね。1日に2個食べていたときもありましたし、日本に帰ってきてからも週2回はハンバーガーを食べる生活になりました。昔はハンバーガーを求めていろいろな店を訪れていたのですが、今は美味しいところに集約はされてきちゃっているので、新規開拓をしたいなと思っています」

ギターのエンジニアとしてツアーに参加し、数カ月アメリカに滞在することも多い。行く場所行く場所でハンバーガーショップを調べて食べ歩く

常にUSビーフの美味しい店を探してます。

日本でよく訪れる店は?

「マンチズバーガーとフェローズはよく行きます。美味しいハンバーガーを選ぶコツがあって、僕の場合はパティの産地を調べてから行くんです。好みはUSビーフ。赤身の旨みは、和牛の旨みとはまったく違うんですよね。最初に食べたハンバーガーで衝撃を受けているので、求めてしまうのはやっぱりUSビーフですね。

牛の香りが強いのがすごく好みなんです。しかもアメリカではハンバーガーを注文するときに、パティやトッピングのタマゴの焼き方などすごく細かく聞かれるんです。僕はレアかミディアムレアが好きなんですが、日本ではレアで提供している店がほとんどない。僕が知っている限りではマンチズバーガーは唯一レアを提供してくれる店で、本場のパティを楽しめるんです」

実は雑な作りのハンバーガーが好きだそう。その理由を伺った。

「ハンバーガーに合わせる野菜は、しなっとした味の薄いものがいいと思うんです。日本の野菜ってクオリティがすごく高くて味も濃いのでちょっと主張が強いかなと。僕がハンバーガーをつくるとしたら、野菜はそれほどいいものではないものか、良質なものであっても少量にするんじゃないかな。

バンズも日本のものは甘みがあってトップで美味しいと思います。アメリカはパサパサしているんですが、そんな雑さ加減もカルチャーショックを受けたハンバーガーにはあったんです。日本でハンバーガーを食べても、アメリカでカリフォルニアロールを食べているのと同じ感覚になることがあって。

日本の寿司は世界で食べられているけれど、日本で食べるのが一番美味しい。寿司もネタとシャリとわさびというシンプルな構造だけれど、作る人によって差が出ますよね。それは素材だったり作り手の生きてきた環境だったり。とはいえ、アメリカをベースにしているかもしれないけれど、試行錯誤したハンバーガーはやっぱり美味しいです」

細川さんにとってハンバーガーの魅力とは?

「それぞれの素材が分解できて、複雑性がなくすぐに理解できる感覚が楽しい。それらの素材が組み合わさり、すべてが口に入ったときのやっぱり美味しいじゃないですか。美味しいとこ取りの料理だと思いますね」

実はハンバーガーショップを開くのが夢だそうで、実現したらぜひ食べてみたい。

MONOやBORISなどのバンドのギターテック(ギターのエンジニア)としても引っ張りだこ。プロのシビアな音づくりの経験を新たなプロダクツの着想にフィードバックさせている
USビーフの強い牛の香りとその肉の味を邪魔しないバンズや野菜。衝撃を受けたハンバーガーを追い求めて、ハンバーガーを食べ続ける

「CULT」代表・細川雄一郎さんの思い出バーガー【本場アメリカ3選】。

LAで宿泊したホテルのハンバーガー

アメリカツアーで滞在していたなんてことのないLAのビジネスホテルで食べたハンバーガー。ここで食べたハンバーガーこそが、人生を変えるまでにハマることにことになったハンバーガーだった。この味が今でも忘れられず、もっと美味しいハンバーガーがないかと、アメリカや日本で探索している。写真下はそのホテルの様子。

5 Napkin Burger(NY)

USビーフ本来の風味を持ったパティと、それを活かす下味。看板メニューのファイブ・ナプキン・バーガーは独自のチーズとローズマリーが香るソースの相性がバツグン。累計15個は食べた。

7025 フランクリンアベニュー

アメリカのような味の濃さがなく上品が味。いつもチーズバーガーを注文するのだが、サイズ感もよく、飲み物も美味しいし、何よりも店のシチュエーションがいい。フォークとナイフがサーブされるのも他にはない。いつもは雑な感じのバーガーを求めているが、この店はそれとは違った別格感があるのがいい。

「CULT」代表・細川雄一郎さんの思い出バーガー【日本3選】。

クアアイナ

チーズバーガーを注文するのだが、パティのサイズを上げるのが定番。驚いたのがどの店舗に行っても同じ味。パティも微妙に赤身が残っている位の焼き加減で出してくる。これはスゴイ!

AS CLASSIC DINER

メキシコ産ビーフのパティを出している珍しいバーガー。和牛の気分じゃないときに行く店。肉の味がしっかりしているうえ、味付けもしっかりしていてパンチ力のあるのがいい。

ザ・バーガースタンド フェローズ

何度食べても思う和製バーガーの最高峰! 塩コショウだけでちゃんと肉の旨みを引き出している。野菜とのバランスもよく、バター風味の甘みのあるバンズに合う。アメリカでは食べられない味。

※情報は取材当時のものです。現在取り扱っていない場合があります。

(出典/「ハンバーガーLOVE」)

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