Room No.6が再構築するミリタリーバッグ。

“Local Made Military Items” をコンセプトに’30年代から’80年代の米軍のヴィンテージを再構築するルームナンバー6。アトリエにてディレクターの直井さん新たな息吹を吹き込んだ最高峰のリメイクバッグが生まれる。

「Room No.6」ディレクター・Ken Naoi さん

1976年生まれ。東京都出身。アメリカンカルチャーに精通する父親の影響で、幼少期からミリタリーアイテムに興味を持つ。アメリカ留学などを経て、2013年にブランドをスタートした。

ヴィンテージの米軍アイテムから新たなプロダクトを生み出す。

「ヴィンテージを解体して単にリメイクアイテムを作るのではなく、生地やパーツの年代を合わせ、当時の民生品として作られていてもおかしくないデザインやクオリティで再構築しています」

そう語るのはディレクターを務める直井さん。ヴィンテージの仕入れからデザイン、生産まですべて1人で行い、ある程度の在庫ができたら店をオープンするという独自のスタンス。月に4回程度しかオープンせず、インスタグラムで告知する。実際にアイテムを見てみれば、その作り込みに感動すら覚えるだろう。ものによっては1日に2個しか作れない物もある。

ショップの壁には、定番のバッグが並んでいる。ただ生地の種類や風合いなど、同じものが2つとないのが、当ブランドの最大の魅力である

「2013年に11個のバッグからスタートしました。バッグは作った順番にナンバリングが入るのですが、9年目でやっと2000を超えました。本当に納得のできるクオリティでしかお客様に提供したくないので、時間が掛かってしまいます。あまりの出来の良さに売りたくないと思ってしまうこともたまにありますね(笑)」

バッグ作りで必要なジッパーやストラップなどのパーツも基本的にはヴィンテージを使っている
ショップに併設されたアトリエにて、裁断から縫製までをすべてハンドメイドで行う
店内にはベースとなるヴィンテージのミリタリーアイテムが並ぶ。アメリカのミリタリーのみを使うこともこだわりのひとつである
商品を作る上でどうしても出てしまう生地の端切れも大切にしている姿勢に感銘を受けた。この端切れも捨てることなくアイテムに活用している

編集部が気になったアイテムを一挙紹介!

米軍が70年代初頭より採用したAll-purposeLightweight Individual Carrying Equipmentこと通称ALICEのバックパックをショルダーバッグにモディファイ。ライニングには同年代の米軍のキルティングライナーを配するなど、徹底した作り込みがなされている。5万600円

先程の端切れをうまく活用し、ギリースーツのようなディテールを再現したギリートート。スペシャルアイテムだ。16万5000円

USアーミーで使われていた’60年代のダッフルバッグをトートバッグにモディファイした人気作。頑丈なレザーハンドルをリベット留めし、耐久性にも優れている。4万700円

表と裏で表情が異なるパッチワークトート。’40〜’80年代のミリタリーの生地がパッチワークされており、そのセンスの良さが感じられる仕上がり。ハンドルは革製。4万2960円

ポーチやキーストラップなどの小物類も充実している。生地は言わずもがな、パーツ類もヴィンテージを使っており、耐久性も考慮されている。ストラップ5500円、ポーチ5500円

【問い合わせ】
Room No.6
東京都江東区佐賀1-12-3
※営業時間は公式Instagramで告知
Instagram@room__no.6
https://rn6px.com/

※情報は取材当時のものです。

(出典/「Lightning2022年12月号 Vol.344」)

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